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リスボンから1時間ほどにあり、山の斜面に位置する小さな町、Sintra。 冷たい雨が降り、プラタナスの枯葉が道を覆い、すっかり秋の深まった景色を見せていた。ここの第一の見どころは町の中心DSC04912にある王宮ということになっていて、その豪華な内装やアズレージョに覆われた壁などは見事なものではあった。しかしそれは「よくある贅沢な宮殿」で、天正遣欧少年使節が滞在したことがあると言っても、特に印象に残るようなものではなかった。

 

 

 

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もしろ面白かったのは町からさらに山を登ったところにあるペナ宮殿。様々な様式の混在した、不統一で雑然とした印象さえある、悪趣味な建築なのだが、まっとうすぎる王宮を見た後で訪れると、この悪趣味さ加減がなかなDSC04931か楽しくなってしまう。

門の上部を飾る奇妙な像も、グロテスクであると同時に、この悪趣味な建築物にぴったり合っていて、「不統一」と感じさせられたのは実は計算しつくされたものだったのかもしれないと思わされてしまうのだった。

ここは絶対に王宮―>ペナ宮という順番で見るべきだ。

 

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泊ったホテルは”Lawrence’s Hotel”。五つ星で、ポルトガル最古のホテルと言われるが、シーズンオフのため朝食込み■■■■€という格安料金だった。外見はみすぼらしいが、部屋には天蓋付きのベッドがIMGP0839置かれていた。

朝食では、席に着いてからポットにたっぷりのコーヒーと紅茶がふるまわれた。夜、もの音が全く聞こえてこなかった上に、朝食でレストランに入った時も私たちだけだったので、他に宿泊客はいないのかと思っていたら、やがて5組が次々に入ってきて静かに食べはじめた。静かなポルトガルの静かなシントラの町の静かなホテルではイタリア人でさえも静かになってしまうようだった。

por Andres

Andres y Ameliaスペイン留学生活リスボンから1時間ほどにあり、山の斜面に位置する小さな町、Sintra。 冷たい雨が降り、プラタナスの枯葉が道を覆い、すっかり秋の深まった景色を見せていた。ここの第一の見どころは町の中心にある王宮ということになっていて、その豪華な内装やアズレージョに覆われた壁などは見事なものではあった。しかしそれは「よくある贅沢な宮殿」で、天正遣欧少年使節が滞在したことがあると言っても、特に印象に残るようなものではなかった。       もしろ面白かったのは町からさらに山を登ったところにあるペナ宮殿。様々な様式の混在した、不統一で雑然とした印象さえある、悪趣味な建築なのだが、まっとうすぎる王宮を見た後で訪れると、この悪趣味さ加減がなかなか楽しくなってしまう。 門の上部を飾る奇妙な像も、グロテスクであると同時に、この悪趣味な建築物にぴったり合っていて、「不統一」と感じさせられたのは実は計算しつくされたものだったのかもしれないと思わされてしまうのだった。 ここは絶対に王宮―>ペナ宮という順番で見るべきだ。   泊ったホテルは”Lawrence's Hotel”。五つ星で、ポルトガル最古のホテルと言われるが、シーズンオフのため朝食込み■■■■€という格安料金だった。外見はみすぼらしいが、部屋には天蓋付きのベッドが置かれていた。 朝食では、席に着いてからポットにたっぷりのコーヒーと紅茶がふるまわれた。夜、もの音が全く聞こえてこなかった上に、朝食でレストランに入った時も私たちだけだったので、他に宿泊客はいないのかと思っていたら、やがて5組が次々に入ってきて静かに食べはじめた。静かなポルトガルの静かなシントラの町の静かなホテルではイタリア人でさえも静かになってしまうようだった。 por Andres退職者夫婦の旅と日常(スペイン・旅・留学・巡礼・映画・思索・本・・・)