海外での運転は20年ぶりで、あまり自信はなかった。しかしマラガからポルトガルを回り、スペイン西部のエストレマドゥーラを巡るとなると、鉄道やバスを乗り継いでの旅行は時間がかかり過ぎると思い、レンタカーを利用することにした。右側通行、左ハンドルはもちろんだが、一方通行だらけの街中、細く曲がりくねった旧市街の路地、そしてロータリー。これらを克服するためにオートマチック車を借りることにした。

レンタカー会社に行って聞いてみると、割高とは聞いていたがマニュアル車の2倍近くする。しかもマラガで借りてマラガで返すのなら600ユーロぐらいなのだが、マドリッドで返すと1200ユーロ近くするのだ。これならマラガで返してAVE(スペインの新幹線)でマドリッドに行った方が安い。一旦はそうすることに決めかけたが、インターネットで探しまわった結果、マドリッド返却で700ユーロ弱のが見つかったので、AVEは次の機会に回すことにした。

借りた車はDSC04741シトロエンC4デ ィーゼル。エンジンの調子は良く、エアコンはもちろん、ワイパーもライトも「オート」にしておけば、必要に応じて勝手に機能してくれる。またラジオの選局や音量調整もハンドルにあるボタンでできるようになっている。なかなかの「高級車」だった。

マラガの街を出たのが日曜日の午DSC04743前中という一番通行量の少ない時だったので、恐る恐るゆっくりと走りながら運転に慣れることができ、郊外に出てからは高速道路や高速とほとんど変わりのない国道で、安心して走ることができた。それでもリスボンに着いた時の都会の混んだ道、メリダ旧市街の石の壁に挟まれた車の両側に10cmずつほどの余裕しかない路地、マドリッドの3車線のままで入るロータリーなどでは、緊張で汗をかくほどだった。

郊外の道はポルトガルもスペインも非常に走りやすいが、隣り合った2国でも違いがあった。ポルトガルは高速道路で有料区間が多いのに対し、スペインではほとんどが無料。サービスエリアはポルトガルでは30Kmおきぐらいにあるが、スペインではマドリッドに近づけばあるが、地方ではない。ガソリンスタンドやカフェの印につられて行ってみても高速を降りて一般道に行くだけで、何もない。しばらくして分かったのは、あの印は「ここで一般道に降りて近くの街に行けばガソリンスタンドやカフェがありますよ」という意味だったのだ。

11月22日に借りてから12月10日に返すまで、19日間で走行距離は2607.4km、軽油使用量は147リットル、軽油代は156.3ユーロだった。軽油は、ポルトガルでは1リットル1.17ユーロだったのに対し、スペインでは1ユーロだった。全般に物価はポルトガルの方が安いのだが。

常に「右側走行」、ロータリーでは「左側優先」を唱えながら運転すると、それほど戸惑うことはなかったが、マドリッドで車を返し終えたときには本当にほっとした。

por Andres

Andres y Ameliaスペイン留学生活海外での運転は20年ぶりで、あまり自信はなかった。しかしマラガからポルトガルを回り、スペイン西部のエストレマドゥーラを巡るとなると、鉄道やバスを乗り継いでの旅行は時間がかかり過ぎると思い、レンタカーを利用することにした。右側通行、左ハンドルはもちろんだが、一方通行だらけの街中、細く曲がりくねった旧市街の路地、そしてロータリー。これらを克服するためにオートマチック車を借りることにした。 レンタカー会社に行って聞いてみると、割高とは聞いていたがマニュアル車の2倍近くする。しかもマラガで借りてマラガで返すのなら600ユーロぐらいなのだが、マドリッドで返すと1200ユーロ近くするのだ。これならマラガで返してAVE(スペインの新幹線)でマドリッドに行った方が安い。一旦はそうすることに決めかけたが、インターネットで探しまわった結果、マドリッド返却で700ユーロ弱のが見つかったので、AVEは次の機会に回すことにした。 借りた車はシトロエンC4デ ィーゼル。エンジンの調子は良く、エアコンはもちろん、ワイパーもライトも「オート」にしておけば、必要に応じて勝手に機能してくれる。またラジオの選局や音量調整もハンドルにあるボタンでできるようになっている。なかなかの「高級車」だった。 マラガの街を出たのが日曜日の午前中という一番通行量の少ない時だったので、恐る恐るゆっくりと走りながら運転に慣れることができ、郊外に出てからは高速道路や高速とほとんど変わりのない国道で、安心して走ることができた。それでもリスボンに着いた時の都会の混んだ道、メリダ旧市街の石の壁に挟まれた車の両側に10cmずつほどの余裕しかない路地、マドリッドの3車線のままで入るロータリーなどでは、緊張で汗をかくほどだった。 郊外の道はポルトガルもスペインも非常に走りやすいが、隣り合った2国でも違いがあった。ポルトガルは高速道路で有料区間が多いのに対し、スペインではほとんどが無料。サービスエリアはポルトガルでは30Kmおきぐらいにあるが、スペインではマドリッドに近づけばあるが、地方ではない。ガソリンスタンドやカフェの印につられて行ってみても高速を降りて一般道に行くだけで、何もない。しばらくして分かったのは、あの印は「ここで一般道に降りて近くの街に行けばガソリンスタンドやカフェがありますよ」という意味だったのだ。 11月22日に借りてから12月10日に返すまで、19日間で走行距離は2607.4km、軽油使用量は147リットル、軽油代は156.3ユーロだった。軽油は、ポルトガルでは1リットル1.17ユーロだったのに対し、スペインでは1ユーロだった。全般に物価はポルトガルの方が安いのだが。 常に「右側走行」、ロータリーでは「左側優先」を唱えながら運転すると、それほど戸惑うことはなかったが、マドリッドで車を返し終えたときには本当にほっとした。 por Andres退職者夫婦の旅と日常(スペイン・旅・留学・巡礼・映画・思索・本・・・)