ラテンビート映画祭でチリ映画「ヴィオレータ、天国へ」(原題 Violeta se fue a los cielos)を観た。チリのフォルクローレ歌手・音楽家ヴィオレータ・パラ(1917~1967)の生涯を描いた作品。極貧の幼少期からはじまり、歌手・音楽家として認められた後も経済的に、また男性関係で不遇なことの多かった人生をその歌と共に追っている。
テレビ番組でインタビュアが彼女をからかうような場面を随所にはさんで、当時のチリ社会の雰囲気や彼女の姿勢が伝わってくる。「失礼な質問でしょうが、あなたにはインディオの血が流れていますか」と訊かれて、「何で失礼なんですか? 母はインディオです。残念なの白人と結婚したことですが」と答える場面のように。
ヴィオレータは自殺してしまうのだが、その前年に「人生よありがとう」Gracias a la vida を発表している。最も描いてほしかったところなのだが、この映画はそこに触れていない。
他にもいくつか不足を感じる部分があったが、ヴィオレータの歌を更にじっくり味わいたいと思わせる作品であった。
por Andrés

Andres y Amelia映画・テレビラテンビート映画祭でチリ映画「ヴィオレータ、天国へ」(原題 Violeta se fue a los cielos)を観た。チリのフォルクローレ歌手・音楽家ヴィオレータ・パラ(1917~1967)の生涯を描いた作品。極貧の幼少期からはじまり、歌手・音楽家として認められた後も経済的に、また男性関係で不遇なことの多かった人生をその歌と共に追っている。 テレビ番組でインタビュアが彼女をからかうような場面を随所にはさんで、当時のチリ社会の雰囲気や彼女の姿勢が伝わってくる。「失礼な質問でしょうが、あなたにはインディオの血が流れていますか」と訊かれて、「何で失礼なんですか? 母はインディオです。残念なの白人と結婚したことですが」と答える場面のように。 ヴィオレータは自殺してしまうのだが、その前年に「人生よありがとう」Gracias a la vida を発表している。最も描いてほしかったところなのだが、この映画はそこに触れていない。 他にもいくつか不足を感じる部分があったが、ヴィオレータの歌を更にじっくり味わいたいと思わせる作品であった。 por Andrés 『ココろいど』から投稿退職者夫婦の旅と日常(スペイン・旅・留学・巡礼・映画・思索・本・・・)