「戦争をさせない1000人委員会」主催の集会と、引き続いての首相官邸前抗議行動に参加した。この種の集会へ行ったのは40年ぶりだろうか。違和感が消せず、最後まで参加がためらわれた。40年前の記憶から来るのか、「組織」そのものへの違和なのか。それでもなお参加したのは、安倍政権の政策に対する激しい拒絶反応からだ。

私は愛国者ではない。日本への愛国心がないだけでなく、愛国心そのものを持っていない。それでも住んでいる町は好きだし、住んだことのある町々も好きだ。それがほんの2ヶ月程度のバレンシアやマラガであっても、住んだわけではないが何度も訪れたバルセロナや京都でも。

愛国心はないが、日本を(日本国ではない)嫌っていたわけではない。だから外国で「どこから来たのか」と問われればためらわずに「日本から」と応えられた。しかしこれからは「日本から」と口にするのを躊躇することになるだろう。

「武器輸出三原則見直し」で日本は武器輸出国になった。例によって武器輸出を「防衛装備移転」などと言い換えているが、「死の商人」に成り下がることを宣言したのだ。イラクやウクライナでの戦闘場面がテレビニュースで流れる。日本製の武器が映ったとしたら、と想像する。今はまだ想像でしかないが、間もなく現実になろうとしている。日本製武器で「敵」の血が流れ脳漿が飛び散る。それを見て安倍たちは、日本製品の輸出が増えた、日本経済の発展に寄与した、と笑みを浮かべるのだろうか。

そして今度は「集団的自衛権」だ。「国民の命と平和な暮らしを守るため」だそうだ。軍(自衛隊)が国民を守る保証などどこにもないことは歴史が証明している。旧日本軍が沖縄で住民をどう扱ったか、敗戦時に旧満州でどう行動したか。旧日本軍と自衛隊は違うと言うのなら、A級戦犯をも含めて第二次大戦を賛美する靖国神社に執着する姿勢を安倍はどう説明するのか。

日本が「自衛」戦争をしているとき、相手国も「自衛」戦争を行っている。相手国が侵略してきたと思っているとき、相手国は日本が侵略してきたと考えている。どちらが正しいのか、多くの死傷者を出した後で分かるのかもしれないし、それでも正解を出せないのかもしれない。

安倍晋三や高村正彦や石破茂たちは、決して戦場に出ることはない。腕や足を撃ち抜かれ、泥と血にまみれてのたうち回りながらいつ来るとも知れない衛生兵を待ち続けることになるのは、安保法制懇の岩間陽子、岡崎久彦、葛西敬之、北岡伸一、坂元一哉、佐瀬昌盛、佐藤謙、田中明彦、中西寛、西修、西元徹也、細谷雄一、村瀬信也、柳井俊二たちでもない。

por Andrés

Andres y Amelia政治・経済・国際「戦争をさせない1000人委員会」主催の集会と、引き続いての首相官邸前抗議行動に参加した。この種の集会へ行ったのは40年ぶりだろうか。違和感が消せず、最後まで参加がためらわれた。40年前の記憶から来るのか、「組織」そのものへの違和なのか。それでもなお参加したのは、安倍政権の政策に対する激しい拒絶反応からだ。 私は愛国者ではない。日本への愛国心がないだけでなく、愛国心そのものを持っていない。それでも住んでいる町は好きだし、住んだことのある町々も好きだ。それがほんの2ヶ月程度のバレンシアやマラガであっても、住んだわけではないが何度も訪れたバルセロナや京都でも。 愛国心はないが、日本を(日本国ではない)嫌っていたわけではない。だから外国で「どこから来たのか」と問われればためらわずに「日本から」と応えられた。しかしこれからは「日本から」と口にするのを躊躇することになるだろう。 「武器輸出三原則見直し」で日本は武器輸出国になった。例によって武器輸出を「防衛装備移転」などと言い換えているが、「死の商人」に成り下がることを宣言したのだ。イラクやウクライナでの戦闘場面がテレビニュースで流れる。日本製の武器が映ったとしたら、と想像する。今はまだ想像でしかないが、間もなく現実になろうとしている。日本製武器で「敵」の血が流れ脳漿が飛び散る。それを見て安倍たちは、日本製品の輸出が増えた、日本経済の発展に寄与した、と笑みを浮かべるのだろうか。 そして今度は「集団的自衛権」だ。「国民の命と平和な暮らしを守るため」だそうだ。軍(自衛隊)が国民を守る保証などどこにもないことは歴史が証明している。旧日本軍が沖縄で住民をどう扱ったか、敗戦時に旧満州でどう行動したか。旧日本軍と自衛隊は違うと言うのなら、A級戦犯をも含めて第二次大戦を賛美する靖国神社に執着する姿勢を安倍はどう説明するのか。 日本が「自衛」戦争をしているとき、相手国も「自衛」戦争を行っている。相手国が侵略してきたと思っているとき、相手国は日本が侵略してきたと考えている。どちらが正しいのか、多くの死傷者を出した後で分かるのかもしれないし、それでも正解を出せないのかもしれない。 安倍晋三や高村正彦や石破茂たちは、決して戦場に出ることはない。腕や足を撃ち抜かれ、泥と血にまみれてのたうち回りながらいつ来るとも知れない衛生兵を待ち続けることになるのは、安保法制懇の岩間陽子、岡崎久彦、葛西敬之、北岡伸一、坂元一哉、佐瀬昌盛、佐藤謙、田中明彦、中西寛、西修、西元徹也、細谷雄一、村瀬信也、柳井俊二たちでもない。 por Andrés退職者夫婦の旅と日常(スペイン・旅・留学・巡礼・映画・思索・本・・・)