政府は関西電力大飯原発3・4号機の安全性を最終確認し、夏場には最大2割の電力不足になるとの試算のもとに、原発再稼働が妥当と判断した。

またもや、である。原発の安全性を確認したとしているが、根拠のないことは明白だ。福島原発の内部で何が起こったのか、何が起きているのか、何が起こるのか。それらが解明されていない段階で、なぜ大飯原発の安全性を云々できるのか。最低限でも、福島で起こったことのどれが地震によるもので、どれが津波によるもので、どれが人為的なもので、どれが複合的なもので、といったことが明らかになって初めて他の原発の「安全性」の検証がはじめられる。「安全性の最終確認」などは、もしあるとしてもはるか先の話で、「安全性の確認は可能か」を検討する段階にも至っていない、というのが現状なのだ。

電力不足も関西電力が主張しているだけで、根拠は不明だ。おそらく節電なし、猛暑、他電力からの融通なしといったような、自社に好都合な数字だけをとりあげて試算したのだろう。しかし昨夏を思い起こせば、「節電」には容易な部分が多かったではないか。異様に明るい照明、異常に冷え切った室内、誰も気にとめないネオンサイン、真昼の電車内の照明、乗客の少ない時間帯にも数分おきに運行される都会の電車、通路まで冷凍するようなスーパーの冷凍庫・・・。しかも電力不足になるといっても、彼らでさえ不足するのはひと夏の合計で58時間だと言っているのだ。

原発再稼働を後押しする経済界は、再稼働できなければ東京電力同様の値上げの可能性があると考えている。いまだに「安価な原発」という幻想を振り撒こうとしているのだ。政府でさえ原発の発電費用は最低でもLNG並みと言っているのにもかかわらず。しかも以前にも述べたように、これには廃炉費用や放射性廃棄物の最終処分費用は含まれていないのだ。彼らにとっては今日の利益だけが関心事で、事故で何十万何百万の人々が家を追われようが、数年後数十年後の人々が放射性廃棄物の処理で苦しもうが、そんなことは知ったことではないのだ。

政府、電力会社、経済界。見事にそろった論理なく倫理なき一団。ああ・・・

por Andres

Andres y Amelia政治・経済・国際政府は関西電力大飯原発3・4号機の安全性を最終確認し、夏場には最大2割の電力不足になるとの試算のもとに、原発再稼働が妥当と判断した。 またもや、である。原発の安全性を確認したとしているが、根拠のないことは明白だ。福島原発の内部で何が起こったのか、何が起きているのか、何が起こるのか。それらが解明されていない段階で、なぜ大飯原発の安全性を云々できるのか。最低限でも、福島で起こったことのどれが地震によるもので、どれが津波によるもので、どれが人為的なもので、どれが複合的なもので、といったことが明らかになって初めて他の原発の「安全性」の検証がはじめられる。「安全性の最終確認」などは、もしあるとしてもはるか先の話で、「安全性の確認は可能か」を検討する段階にも至っていない、というのが現状なのだ。 電力不足も関西電力が主張しているだけで、根拠は不明だ。おそらく節電なし、猛暑、他電力からの融通なしといったような、自社に好都合な数字だけをとりあげて試算したのだろう。しかし昨夏を思い起こせば、「節電」には容易な部分が多かったではないか。異様に明るい照明、異常に冷え切った室内、誰も気にとめないネオンサイン、真昼の電車内の照明、乗客の少ない時間帯にも数分おきに運行される都会の電車、通路まで冷凍するようなスーパーの冷凍庫・・・。しかも電力不足になるといっても、彼らでさえ不足するのはひと夏の合計で58時間だと言っているのだ。 原発再稼働を後押しする経済界は、再稼働できなければ東京電力同様の値上げの可能性があると考えている。いまだに「安価な原発」という幻想を振り撒こうとしているのだ。政府でさえ原発の発電費用は最低でもLNG並みと言っているのにもかかわらず。しかも以前にも述べたように、これには廃炉費用や放射性廃棄物の最終処分費用は含まれていないのだ。彼らにとっては今日の利益だけが関心事で、事故で何十万何百万の人々が家を追われようが、数年後数十年後の人々が放射性廃棄物の処理で苦しもうが、そんなことは知ったことではないのだ。 政府、電力会社、経済界。見事にそろった論理なく倫理なき一団。ああ・・・ por Andres退職者夫婦の旅と日常(スペイン・旅・留学・巡礼・映画・思索・本・・・)