安倍首相はこの衆議院解散・総選挙を、消費税増税延期の可否を問うものだとしている。増税は国民生活に重大な影響を及ぼすものだからだそうだ。

これを程の見え透いた嘘を平然と公言する政治家も珍しい。「嘘は大きいほどよい。どんな嘘でも繰り返せば信じられる」といったナチス高官の言葉を忠実に守っているのだろうか。

総選挙を前にして私たちが思い出さなければならないのは、前回選挙で安倍自民党が何を言い何を言わなかったか、その後に彼らが何をやり何をやらなかったかだ。

彼らは議員定数の削減と一票の価値の不平等の是正を約束したが、やらなかった。

彼らは消費税を増税して社会保障制度の充実にあてるといったが、増税分の多くを景気対策という名で公共事業のばらまきに使った。

彼らは特定秘密保護法について何も言わなかったが、制定した。

彼らは集団的自衛権行使容認の閣議決定について何も言わなかったが、決定した。

彼らは沖縄選挙区で辺野古移転反対を公約した候補者を公認したが、当選後にはそれを破棄させ、辺野古移転を強行しようとしている。

ここから言えることは、安倍自民党が選挙時に口にすることには何の意味もないということだ。彼らは約束したことでも実行する気はない。選挙時にはおくびにも出さなかったことでもやりたいことはやる。言ったことと正反対のことでもやりたいことはやる。

さらに言えることは、彼らは民意などどんな嘘を使ってでも好きなように動かせばいいだけのもので、民意が彼らの意思に反した時は無視するだけだと考えているということだ。

原発も基地も、多くの日本人はもう忘れかけているし、そんなことより「景気回復」というニンジンをぶら下げておけば、大多数の日本人は安倍を支持する。現に世論調査でも少なくとも半数は相変わらず安倍内閣を支持しているではないか。そう言って彼らはほくそ笑んでいるのだろう。

だからこそ私たちは現実を見なければならない。

原発が再稼働されそうになっているが、そもそも福島原発の事故はどのようにして起こったのか、まだ分かってはいないのだ。「地震と津波」では答えにならない。地震で何が壊れ、それで事故がどう推移したのか。津波で何が壊れ、何が起こっていったのか。こうしたことが詳細に分析されないうちに原発は安全だなどというのは神話でしかない。安倍たちは再び安全神話を振りまいて原発を再稼働させようとしている。フクシマ以前にも安全神話を振りまいていた自民党が再びそれを繰り返すのは、私たちが彼らの責任を追及しなかったからだ。

安倍たちは沖縄の民意を徹底的に無視して辺野古新基地建設を進めている。これも私たちが沖縄の民意を軽視してきたからだ。

現在の小選挙区制の下では三分の一の得票で三分の二の議席という結果が出てしまう。しかし安倍自民党には三分の二の議席で驕ることはあっても、三分の一の得票の意味を真剣に受け取る姿勢はない。

そして私たちは、そんな安倍自民党の存在を許している。これからも彼らの責任は不問に付して安倍内閣の存続を認め、彼らが目指している「秘密保護法」で情報を隠し、「武器輸出」で外貨を稼ぎ、「集団的自衛権」で戦争に走り、「原発再稼働」で処分不能な放射性廃棄物を増産し、経済格差を拡大し、地域格差を拡大し、沖縄の民意を無視することを認めるのだろうか。

Andres y Amelia政治・経済・国際安倍首相はこの衆議院解散・総選挙を、消費税増税延期の可否を問うものだとしている。増税は国民生活に重大な影響を及ぼすものだからだそうだ。 これを程の見え透いた嘘を平然と公言する政治家も珍しい。「嘘は大きいほどよい。どんな嘘でも繰り返せば信じられる」といったナチス高官の言葉を忠実に守っているのだろうか。 総選挙を前にして私たちが思い出さなければならないのは、前回選挙で安倍自民党が何を言い何を言わなかったか、その後に彼らが何をやり何をやらなかったかだ。 彼らは議員定数の削減と一票の価値の不平等の是正を約束したが、やらなかった。 彼らは消費税を増税して社会保障制度の充実にあてるといったが、増税分の多くを景気対策という名で公共事業のばらまきに使った。 彼らは特定秘密保護法について何も言わなかったが、制定した。 彼らは集団的自衛権行使容認の閣議決定について何も言わなかったが、決定した。 彼らは沖縄選挙区で辺野古移転反対を公約した候補者を公認したが、当選後にはそれを破棄させ、辺野古移転を強行しようとしている。 ここから言えることは、安倍自民党が選挙時に口にすることには何の意味もないということだ。彼らは約束したことでも実行する気はない。選挙時にはおくびにも出さなかったことでもやりたいことはやる。言ったことと正反対のことでもやりたいことはやる。 さらに言えることは、彼らは民意などどんな嘘を使ってでも好きなように動かせばいいだけのもので、民意が彼らの意思に反した時は無視するだけだと考えているということだ。 原発も基地も、多くの日本人はもう忘れかけているし、そんなことより「景気回復」というニンジンをぶら下げておけば、大多数の日本人は安倍を支持する。現に世論調査でも少なくとも半数は相変わらず安倍内閣を支持しているではないか。そう言って彼らはほくそ笑んでいるのだろう。 だからこそ私たちは現実を見なければならない。 原発が再稼働されそうになっているが、そもそも福島原発の事故はどのようにして起こったのか、まだ分かってはいないのだ。「地震と津波」では答えにならない。地震で何が壊れ、それで事故がどう推移したのか。津波で何が壊れ、何が起こっていったのか。こうしたことが詳細に分析されないうちに原発は安全だなどというのは神話でしかない。安倍たちは再び安全神話を振りまいて原発を再稼働させようとしている。フクシマ以前にも安全神話を振りまいていた自民党が再びそれを繰り返すのは、私たちが彼らの責任を追及しなかったからだ。 安倍たちは沖縄の民意を徹底的に無視して辺野古新基地建設を進めている。これも私たちが沖縄の民意を軽視してきたからだ。 現在の小選挙区制の下では三分の一の得票で三分の二の議席という結果が出てしまう。しかし安倍自民党には三分の二の議席で驕ることはあっても、三分の一の得票の意味を真剣に受け取る姿勢はない。 そして私たちは、そんな安倍自民党の存在を許している。これからも彼らの責任は不問に付して安倍内閣の存続を認め、彼らが目指している「秘密保護法」で情報を隠し、「武器輸出」で外貨を稼ぎ、「集団的自衛権」で戦争に走り、「原発再稼働」で処分不能な放射性廃棄物を増産し、経済格差を拡大し、地域格差を拡大し、沖縄の民意を無視することを認めるのだろうか。退職者夫婦の旅と日常(スペイン・旅・留学・巡礼・映画・思索・本・・・)