合計距離: 22899 m
最高点の標高: 204 m
最低点の標高: 10 m
累積標高(上り): 772 m
累積標高(下り): -947 m
総所要時間: 23:11:13
ホテルの台所で朝食。台所に行くと、ちょうど同宿のトラック運転手2人が来て朝食。彼らは慣れていて、コーヒーを入れテーブルにある袋入りケーキなどで朝食。宿のおばさんは昨夜のうちに流しにあった食器を片付け、コーヒーメーカーの用意をしておいてくれた。不愛想なおばさんだったが、ちゃんと仕事はしている。一人で大変だろうが。私たちもコーヒーや紅茶を入れ、昨日買ったものなどで朝食。
別室から借りていた電気ストーブなどを戻し、8時50分に出発。昨夜言っていた通りおばさんはまだ来ず、Barなども閉まっている。遠くには霧が見え、空には黒い雲もある。天気予報は曇り時々晴れだが。
向かいの学校
向かいの学校

宿の向かいは学校のようだが、まだ登校の様子はない。
切石製のHórreo
切石製のHórreo

コンクリート製のHórreoかと思ったが、切石でつくったものだった。今日はこのタイプもよく見かける。
土のCamino
土のCamino

今日も舗装路かと思ったら、街を出てすぐにCaminoは土の道になり、今日の行程は土の部分が非常に多かった。昨日とは正反対。
建築中の墓地
建築中の墓地

墓の建築現場があった。建築作業中で、中も良く見える。火葬は行わず棺をそのまま差し入れるようにする形。
ゴルフ場ではありません
ゴルフ場ではありません

牧草地の間を通ることが多いが、昨日より規模は小さくなった。ガイドブックでは今日のコースはゆっくりした下りのようになっているが、実際は丘の上り下りが繰り返され、長くはないが急な上りも結構あった。
ボカディージョが小さい!
ボカディージョが小さい!

10時半ごろになぜか3軒のBarが営業している小さな村を通過。まだ早いので寄らずに進む。次にBarがあったのは12時過ぎ。ここでBocadilloにするが、最近の半分ほどの大きさしかない。次に休憩するときにまた食べることにして、追加はなし。
Mojón 11.681km
Mojón 11.681km

Mojónに11.681kmの表示が出るが、私の持つ情報とはずっと1.5kmの差がある。終着点の設定が違うのだろう。
Monasterio Hórreo
Monasterio
Hórreo
旧Monasterio入口
旧Monasterio入口

San Martino de Ozon Monasterio「12世紀の修道院」「16世紀のオレオ」の表示があったのでのぞいてみる。突き当りの入口の中は倉庫になっているようだったが、横の入口から入るとRefugioだった。Selloをもらうと、コーヒーはどうかと勧められるが、遅くなると困るので飲まずに進む。ここにあるHórreoは他の数倍の長さ。
猫がたくさんうろついているところがあった。そばではニワトリも飼われていて、自由に出入りできるのだが、猫はニワトリを気にしない様子。それにしてもスペインでは老猫をほとんど見ない。
海!
海!

1時過ぎ、石のごろごろしている道を下っているときにふと目を上げると海。Caminoを歩いて来て初めて目にする海。
急坂に宿の看板
急坂に宿の看板

海が近づいてきたが、Muxíaまではまだ8㎞もある。半島を横切って別の湾に出るため山道に入る。急な上り坂の途中で今夜の宿の方向を示す看板を見るが、距離は出ていない。
あと一月ちょっと?
あと一月ちょっと?

珍しく七面鳥が飼われていた。この辺りではニワトリ、牛、羊はよく見かけるが、七面鳥は初めて。
Muxíaが
Muxíaが

林間の道を抜けて、海がまた見えてくる。距離、そして街の大きさからしてあれがMuxíaに違いない。
砂浜の木道
砂浜の木道

街に入る前で、Caminoは砂浜に造られた木道になる。木道の先にコンテナが置かれている。一見Turismoのように見えたので表に回ってみるが、案の定閉まっている。
車道に出て街に向かって歩き出すと、向こうからやって来た散歩の人が丘の上を指して¡Albergue, arriba!と教えてくれる。お礼を言って行違う。
Muxía到着
Muxía到着

Muxíaの街中に入ってすぐのRestaurante la Cruzで一休み。Ensalada mixtaで小腹を満たす。ここでMuxía到達証明書 La Muxiana を発行してくれるとガイドブックに記されているOficina de Atención al Peregrinoの場所を教えてもらう。地図をくれて書き込んでくれた。500mほど先で今夜の宿Hotel loloのすぐそば。
Hotel a de loló室内
Hotel a de loló室内

ホテルにチェックイン。部屋は白が基調の現代風のもの。清潔感はあるが趣はない。
レセプションでOficina de Atención al Peregrinoの場所を尋ねる。すると今はAyuntamientoの中にあるとのこと。今日はもう閉まっているので明日9時以降に行くようにと教えてくれる。明日は土曜日だが開いているのかと確認すると、大丈夫だとのこと。
岬のSantuario
岬のSantuario
Santuario de Nuestra Señora de la Barca内部
Santuario de Nuestra Señora de la Barca内部

日暮れ前にと思い、岬の先端、Santuario de Nuestra Señora de la Barcaに行く。風が強く寒いほど。波が荒く岬の岩で大きなしぶきを上げ、押し寄せる波頭は崩れて白い壁を作っている。教会は閉まっているが、入口にいた二人の女性に尋ねると、もうすぐ開くとのこと。数分待つと確かに開いた。二人の女性は近くに停めた車から花を教会に運び入れ始める。通常は開かない時間なのに運が良かったようだ。しかし内部は質素、簡素で、正面の壁には素人の手作りかとも思える小さな聖母子像。天井からはいくつか船の模型がぶら下げられている。
Muxía終着点
Muxía終着点

周辺の記念碑や様々な形の岩、灯台などを見て回るが風で飛ばされてくる潮風で体中がべたつく感じになる。
とうとうここまで歩いてきてしまった。スペインを横断したのだ。
夕陽まで見たい気持ちもあったが、まだ時間がかかるし寒くなってきたので引き上げる。
Santa María教会内部
Santa María教会内部

途中のSanta María教会に寄ってみる。ちょうど堂守らしいおじいさんが鐘を鳴らしていた。扉が開いていたので教会に入ってみる。中は特筆するものはないが、おじいさんが6時からミサと教えてくれる。30分近くあるのでAyuntamientoを確かめてきて余裕があれば来ることにする。
Ayuntamientoはすぐにわかったが、開いている時間の表示はない。どこかに書いてないかと裏に回ってみると、ちょうど向こうからNさんが歩いてきてと声をかけてきた。これからすぐ近くの宿に入るとのこと。ここでMuxía到達証明書を明朝9時からもらえることを教える。私たちの宿を聞かれたのでloloだと言うと、今一息入れるのに寄って来たとのこと。夕食を一緒にと言うことで8時にloloでと約して別れる。
私たちは教会のミサへ。始まっていたが、参列。参列者はおじいさん1人、おばあさん4人、巡礼者の女性1人、私たち2人で計8人。そして司祭1人と堂守1人。平日にミサをやっているだけましとも言えるが、この時間では働いている人は参加できない。そもそも働いている世代では日曜ミサでも参加する人はごく少数なのだろうが。ミサはいつも通りだが30分もかからずに終える。献金も集められない。
ミサを終えて宿の近くのスーパーで明日の道中に備えてアップルパイを買う。宿に戻りシャワーなどを済ませ8時に下のBarに行くが、もう入口は閉められている。外でNさんを待つと、間もなくやってきた。
Nさんが宿の人に教えてもらった3か所のレストランを見て回り、良さそうなところに入ってみるが、注文してみた2品が品切れ。近くのPedra D’Abalarに変える。
Ensalada mixta、Mejillones(ムール貝)、Navajas(マテ貝)、白ワイン。3人で分けあう。8時過ぎから11時半までいろんなことを話しながら食べ飲む。Nさんは4年前と比べてPeregrinoの性格が変わったと言う。私たちも変化は分からないが、確かに思っていた以上にレジャー感覚やスポーツ感覚の人が多いように感じていた。途中の教会に寄ることもなく、その日の宿に着いた後は仲間とおしゃべりして飲んで食べて、という人が多かった。Nさんも、Albergueでも真面目な話をする人はほとんどいなかったし毎日の飲み会を楽しむだけの人が多かったと言っていた。彼女はCaminoのツアーを企画しようとしているとのこと。
閉店準備を始めた店を出て別れる。もう会うことはないだろうが、彼女とは妙に縁があった。最初に会ったのは別として、Santiagoでは偶々巡礼事務所で証明書をもらった後に若い夫婦としゃべっていたのでNさんが来る時間まで私たちはいたのだし、彼女も巡礼証明書は前日にもらっていたのに他の用件で来たのだった。そして今日の再会も、ほんの数分、あるいは数十秒ずれていたら会えなかった。
宿に戻って、もう遅いので日記の続きを書くのは明日にして就寝。暖房がよく効いていて気持ちよく眠れる。
por Andrés
Andrésフランス人の道 Camino FrancésCamino,Francés,Santiago,サンティアゴ,フランス人の道,巡礼ホテルの台所で朝食。台所に行くと、ちょうど同宿のトラック運転手2人が来て朝食。彼らは慣れていて、コーヒーを入れテーブルにある袋入りケーキなどで朝食。宿のおばさんは昨夜のうちに流しにあった食器を片付け、コーヒーメーカーの用意をしておいてくれた。不愛想なおばさんだったが、ちゃんと仕事はしている。一人で大変だろうが。私たちもコーヒーや紅茶を入れ、昨日買ったものなどで朝食。 別室から借りていた電気ストーブなどを戻し、8時50分に出発。昨夜言っていた通りおばさんはまだ来ず、Barなども閉まっている。遠くには霧が見え、空には黒い雲もある。天気予報は曇り時々晴れだが。 宿の向かいは学校のようだが、まだ登校の様子はない。 コンクリート製のHórreoかと思ったが、切石でつくったものだった。今日はこのタイプもよく見かける。 今日も舗装路かと思ったら、街を出てすぐにCaminoは土の道になり、今日の行程は土の部分が非常に多かった。昨日とは正反対。 墓の建築現場があった。建築作業中で、中も良く見える。火葬は行わず棺をそのまま差し入れるようにする形。 牧草地の間を通ることが多いが、昨日より規模は小さくなった。ガイドブックでは今日のコースはゆっくりした下りのようになっているが、実際は丘の上り下りが繰り返され、長くはないが急な上りも結構あった。 10時半ごろになぜか3軒のBarが営業している小さな村を通過。まだ早いので寄らずに進む。次にBarがあったのは12時過ぎ。ここでBocadilloにするが、最近の半分ほどの大きさしかない。次に休憩するときにまた食べることにして、追加はなし。 Mojónに11.681kmの表示が出るが、私の持つ情報とはずっと1.5kmの差がある。終着点の設定が違うのだろう。 San Martino de Ozon Monasterio「12世紀の修道院」「16世紀のオレオ」の表示があったのでのぞいてみる。突き当りの入口の中は倉庫になっているようだったが、横の入口から入るとRefugioだった。Selloをもらうと、コーヒーはどうかと勧められるが、遅くなると困るので飲まずに進む。ここにあるHórreoは他の数倍の長さ。 猫がたくさんうろついているところがあった。そばではニワトリも飼われていて、自由に出入りできるのだが、猫はニワトリを気にしない様子。それにしてもスペインでは老猫をほとんど見ない。 1時過ぎ、石のごろごろしている道を下っているときにふと目を上げると海。Caminoを歩いて来て初めて目にする海。 海が近づいてきたが、Muxíaまではまだ8㎞もある。半島を横切って別の湾に出るため山道に入る。急な上り坂の途中で今夜の宿の方向を示す看板を見るが、距離は出ていない。 珍しく七面鳥が飼われていた。この辺りではニワトリ、牛、羊はよく見かけるが、七面鳥は初めて。 林間の道を抜けて、海がまた見えてくる。距離、そして街の大きさからしてあれがMuxíaに違いない。 街に入る前で、Caminoは砂浜に造られた木道になる。木道の先にコンテナが置かれている。一見Turismoのように見えたので表に回ってみるが、案の定閉まっている。 車道に出て街に向かって歩き出すと、向こうからやって来た散歩の人が丘の上を指して¡Albergue, arriba!と教えてくれる。お礼を言って行違う。 Muxíaの街中に入ってすぐのRestaurante la Cruzで一休み。Ensalada mixtaで小腹を満たす。ここでMuxía到達証明書 La Muxiana を発行してくれるとガイドブックに記されているOficina de Atención al Peregrinoの場所を教えてもらう。地図をくれて書き込んでくれた。500mほど先で今夜の宿Hotel loloのすぐそば。 ホテルにチェックイン。部屋は白が基調の現代風のもの。清潔感はあるが趣はない。 レセプションでOficina de Atención al Peregrinoの場所を尋ねる。すると今はAyuntamientoの中にあるとのこと。今日はもう閉まっているので明日9時以降に行くようにと教えてくれる。明日は土曜日だが開いているのかと確認すると、大丈夫だとのこと。 日暮れ前にと思い、岬の先端、Santuario de Nuestra Señora de la Barcaに行く。風が強く寒いほど。波が荒く岬の岩で大きなしぶきを上げ、押し寄せる波頭は崩れて白い壁を作っている。教会は閉まっているが、入口にいた二人の女性に尋ねると、もうすぐ開くとのこと。数分待つと確かに開いた。二人の女性は近くに停めた車から花を教会に運び入れ始める。通常は開かない時間なのに運が良かったようだ。しかし内部は質素、簡素で、正面の壁には素人の手作りかとも思える小さな聖母子像。天井からはいくつか船の模型がぶら下げられている。 周辺の記念碑や様々な形の岩、灯台などを見て回るが風で飛ばされてくる潮風で体中がべたつく感じになる。 とうとうここまで歩いてきてしまった。スペインを横断したのだ。 夕陽まで見たい気持ちもあったが、まだ時間がかかるし寒くなってきたので引き上げる。 途中のSanta María教会に寄ってみる。ちょうど堂守らしいおじいさんが鐘を鳴らしていた。扉が開いていたので教会に入ってみる。中は特筆するものはないが、おじいさんが6時からミサと教えてくれる。30分近くあるのでAyuntamientoを確かめてきて余裕があれば来ることにする。 Ayuntamientoはすぐにわかったが、開いている時間の表示はない。どこかに書いてないかと裏に回ってみると、ちょうど向こうからNさんが歩いてきてと声をかけてきた。これからすぐ近くの宿に入るとのこと。ここでMuxía到達証明書を明朝9時からもらえることを教える。私たちの宿を聞かれたのでloloだと言うと、今一息入れるのに寄って来たとのこと。夕食を一緒にと言うことで8時にloloでと約して別れる。 私たちは教会のミサへ。始まっていたが、参列。参列者はおじいさん1人、おばあさん4人、巡礼者の女性1人、私たち2人で計8人。そして司祭1人と堂守1人。平日にミサをやっているだけましとも言えるが、この時間では働いている人は参加できない。そもそも働いている世代では日曜ミサでも参加する人はごく少数なのだろうが。ミサはいつも通りだが30分もかからずに終える。献金も集められない。 ミサを終えて宿の近くのスーパーで明日の道中に備えてアップルパイを買う。宿に戻りシャワーなどを済ませ8時に下のBarに行くが、もう入口は閉められている。外でNさんを待つと、間もなくやってきた。 Nさんが宿の人に教えてもらった3か所のレストランを見て回り、良さそうなところに入ってみるが、注文してみた2品が品切れ。近くのPedra D'Abalarに変える。 Ensalada mixta、Mejillones(ムール貝)、Navajas(マテ貝)、白ワイン。3人で分けあう。8時過ぎから11時半までいろんなことを話しながら食べ飲む。Nさんは4年前と比べてPeregrinoの性格が変わったと言う。私たちも変化は分からないが、確かに思っていた以上にレジャー感覚やスポーツ感覚の人が多いように感じていた。途中の教会に寄ることもなく、その日の宿に着いた後は仲間とおしゃべりして飲んで食べて、という人が多かった。Nさんも、Albergueでも真面目な話をする人はほとんどいなかったし毎日の飲み会を楽しむだけの人が多かったと言っていた。彼女はCaminoのツアーを企画しようとしているとのこと。 閉店準備を始めた店を出て別れる。もう会うことはないだろうが、彼女とは妙に縁があった。最初に会ったのは別として、Santiagoでは偶々巡礼事務所で証明書をもらった後に若い夫婦としゃべっていたのでNさんが来る時間まで私たちはいたのだし、彼女も巡礼証明書は前日にもらっていたのに他の用件で来たのだった。そして今日の再会も、ほんの数分、あるいは数十秒ずれていたら会えなかった。 宿に戻って、もう遅いので日記の続きを書くのは明日にして就寝。暖房がよく効いていて気持ちよく眠れる。 por Andrés退職者夫婦の旅と日常(スペイン・旅・留学・巡礼・映画・思索・本・・・)