8時起床。帰国便のオンラインチェックインを昨夜試した際には、出発23時間前からしかできないとのことだったが、朝試してみたらチェックインできた。座席を指定しなおしスマートフォンに搭乗券をダウンロードして完了。ただし食事の指定(ベジタリアン)はできない。食事指定の項目がないのだ。全般的な指定のところでベジタリアンにしておいたが、これではたして明日の便にも反映されるのだろうか。

9時40分に外出。Pl. Molinaのパン屋さんで朝食。ここのクロワッサンはおいしい。

バスでPl.Espanyaへ。途中ちょっと混んでいる。Pl.Espanyaからカタルーニャ美術館へ向かう。

エスカレーターが少しはあるが、晴天の強い日差しの中を歩くと、乾燥しているとはいっても暑い。曜日のせいか、暑いせいか、場所柄か、観光客はそんなにいない。

カタルーニャ美術館は65歳以上は無料。65歳以上の特権を初めて行使する。

館内は冷房が効いていて涼しい。地上階の入って左のロマネスクの展示から見始める。展示の順番が記憶といくらかずれているのは、単に私の思い違いか。

ロマネスクの天井画・壁画は魅力的。

彫像ももちろん。ゆっくり見て回り、引き返してもう一度見る。ただ、比較できる利点があるとはいえ、どんなに素晴らしいものでも一度にたくさん見ると印象がどうしても薄れてしまう。ピレネーの山奥の小さな教会に手間暇かけてたどり着いて壁画を見、そこからまた半日以上かけて別の村の教会で天井画を、という旅で見れば感動がはるかに大きいに違いない。保存を考えるとこのカタルーニャ美術館に集めるのが一番なのだろうが。

続いてゴチック。初期には当然ロマネスクの影響が強く残ってはいるが、ゴチックになると妙に写実的だったり、描かれている服装や調度が豪華・華美になったりして好きになれない。当時の教会の状態がそうだったのだろうが、だからこそなおさら宗教(教団)の負の側面が露骨に見えてくる。

ゴチックを見終えたところでお腹が空いてしまったので昼食にする。カタルーニャ美術館の周辺にはまともな食事ができる場所はなさそうだし、Pl.Espanyaに下りても良い店があるような感じがしない。美術館内のレストランは高いが行ってみることにする。予約が必要というような情報もあったが、少し早めだったので空いていた。Menúが2種類、RománicoとModernismo。Románicoの方が安いので、そちらにする。それでも飲み物は別で一人35ユーロ。料理は選べない。まずパン、オリーブ、オリーブ油が出てくる。一皿目は卵。半熟卵にツナ入りのマヨネーズ。黄身がずいぶん黄色い。二皿目は紙にくるまれて出された野菜の天ぷら。インゲン、アスパラ、玉ねぎの天ぷらだが、衣が真っ黒。イカスミかと思ったが、生臭さが全くなく、炭のようだ。次は野菜のマリネ。デザートはヨーグルトとクリーム。飲み物はAgua con gasと白ワイン。どれも味は悪くないが、ジャポニスムに走りすぎではないか。量も少なく私たちでさえ満腹には程遠いものだったので、スペイン人には前菜にしかならないような分量と内容だった。

場所がカタルーニャ美術館正面入口の真上で、窓からは噴水、Pl.Espanya、そしてBarcelonaの街が見渡せるので、夜景は素晴らしいものだろう。まして週末の噴水ショーの際は絶景を楽しみながらの食事となるのだろう。食事だけを判断基準にすると、値段との兼ね合いで避けた方が良いレストラン。

食後、ルネサンス、バロックと見る。続いて1階に上がり、現代、モデリニスモ、ノヴェセンティスモときて、スペイン戦争時のポスターなどの展示。そして最後に戦後の前衛。

今日はここの後に防空壕の見学を考えていたのだが、調べてみたら日曜しかやっていないようなので、後の予定はなくなった。しかし結局このカタルーニャ美術館に11時から19時近くまでいることになった。ここはピカソ美術館などと違って客が少なく、落ち着いて見ることができる上に、展示内容も気に入ったものが多いのでいずれまた来るのではないか。

美術館を出ると風は少し涼しくなっている。Pl.Espanyaに下り、Caféで休憩。前を通りかかる人たちをぼんやりと観察。

来た時に降りたバス停から同じ27番のバスに乗る。少し違う道を通ったりするが、概ねPl. Molinaの方へ向かっているので安心していると、Pl. Molinaから少し離れたところを通ってそのままどんどん遠ざかって行く。そのうち曲がってPl. Molinaの方へ進路を変えると思っているうちに坂道をどんどん上り、国道を走り、やがて右手には遠く海が見えて来る。地図を見るともうBarcelonaの町を外れてしまっている。やがて終点。約1時間の行程だった。客が全部降りてしまったので運転手にPl. Molinaへ行きたいと言うと前のバスに移れば行けるとのこと。もう一度運賃を払わなければならないのか尋ねると、たぶんそうだがこのバスだと払わなくてよいが、15分後の出発だとのこと。そのまま待つことにする。

バスはほぼ同じ道をBarcelonaの方へ進む。やがてレセップスを通り、ホテルの前を通ってPl. Molinaに到着。長い予定外のバス旅行だった。それにしてもBarcelonaの市街地・住宅街は周囲の丘を越えて外に拡大しているのがよく分かった。

そのままPl. Molinaの、昨日ホテルで紹介されたもう1軒のレストランへ。満席で30分ほど待つことになる。ワインを飲みながら待つ。お薦めを訊ねて、Ensalada rusaとPan con tomateとHuevos rotosにする。確かにEnsalada rusaは安いBarのと違って妙な癖がなくおいしい。Huevos rotosも程よい味付け。Pan con tomateはニンニクがあまり効いていないしオリーブ油も大量にかけていないのであっさりしている。お代わりを頼んでしまった。デザートはMelón。最後のメロンでやはりおいしいが、生ハムがほしかった。

11時半にホテルに戻り、シャワー。そして明日の帰国に備えて荷物の整理。Barcelonaに来て気候、人の多さなどで少々うんざりしていたが、今日は気持ちよく過ごせた。

por Andrés

/images/2016/07/P71968031-644x429.jpg/images/2016/07/P71968031-150x150.jpgAndrésスペイン旅行8時起床。帰国便のオンラインチェックインを昨夜試した際には、出発23時間前からしかできないとのことだったが、朝試してみたらチェックインできた。座席を指定しなおしスマートフォンに搭乗券をダウンロードして完了。ただし食事の指定(ベジタリアン)はできない。食事指定の項目がないのだ。全般的な指定のところでベジタリアンにしておいたが、これではたして明日の便にも反映されるのだろうか。 9時40分に外出。Pl. Molinaのパン屋さんで朝食。ここのクロワッサンはおいしい。 バスでPl.Espanyaへ。途中ちょっと混んでいる。Pl.Espanyaからカタルーニャ美術館へ向かう。 エスカレーターが少しはあるが、晴天の強い日差しの中を歩くと、乾燥しているとはいっても暑い。曜日のせいか、暑いせいか、場所柄か、観光客はそんなにいない。 カタルーニャ美術館は65歳以上は無料。65歳以上の特権を初めて行使する。 館内は冷房が効いていて涼しい。地上階の入って左のロマネスクの展示から見始める。展示の順番が記憶といくらかずれているのは、単に私の思い違いか。 ロマネスクの天井画・壁画は魅力的。 彫像ももちろん。ゆっくり見て回り、引き返してもう一度見る。ただ、比較できる利点があるとはいえ、どんなに素晴らしいものでも一度にたくさん見ると印象がどうしても薄れてしまう。ピレネーの山奥の小さな教会に手間暇かけてたどり着いて壁画を見、そこからまた半日以上かけて別の村の教会で天井画を、という旅で見れば感動がはるかに大きいに違いない。保存を考えるとこのカタルーニャ美術館に集めるのが一番なのだろうが。 続いてゴチック。初期には当然ロマネスクの影響が強く残ってはいるが、ゴチックになると妙に写実的だったり、描かれている服装や調度が豪華・華美になったりして好きになれない。当時の教会の状態がそうだったのだろうが、だからこそなおさら宗教(教団)の負の側面が露骨に見えてくる。 ゴチックを見終えたところでお腹が空いてしまったので昼食にする。カタルーニャ美術館の周辺にはまともな食事ができる場所はなさそうだし、Pl.Espanyaに下りても良い店があるような感じがしない。美術館内のレストランは高いが行ってみることにする。予約が必要というような情報もあったが、少し早めだったので空いていた。Menúが2種類、RománicoとModernismo。Románicoの方が安いので、そちらにする。それでも飲み物は別で一人35ユーロ。料理は選べない。まずパン、オリーブ、オリーブ油が出てくる。一皿目は卵。半熟卵にツナ入りのマヨネーズ。黄身がずいぶん黄色い。二皿目は紙にくるまれて出された野菜の天ぷら。インゲン、アスパラ、玉ねぎの天ぷらだが、衣が真っ黒。イカスミかと思ったが、生臭さが全くなく、炭のようだ。次は野菜のマリネ。デザートはヨーグルトとクリーム。飲み物はAgua con gasと白ワイン。どれも味は悪くないが、ジャポニスムに走りすぎではないか。量も少なく私たちでさえ満腹には程遠いものだったので、スペイン人には前菜にしかならないような分量と内容だった。 場所がカタルーニャ美術館正面入口の真上で、窓からは噴水、Pl.Espanya、そしてBarcelonaの街が見渡せるので、夜景は素晴らしいものだろう。まして週末の噴水ショーの際は絶景を楽しみながらの食事となるのだろう。食事だけを判断基準にすると、値段との兼ね合いで避けた方が良いレストラン。 食後、ルネサンス、バロックと見る。続いて1階に上がり、現代、モデリニスモ、ノヴェセンティスモときて、スペイン戦争時のポスターなどの展示。そして最後に戦後の前衛。 今日はここの後に防空壕の見学を考えていたのだが、調べてみたら日曜しかやっていないようなので、後の予定はなくなった。しかし結局このカタルーニャ美術館に11時から19時近くまでいることになった。ここはピカソ美術館などと違って客が少なく、落ち着いて見ることができる上に、展示内容も気に入ったものが多いのでいずれまた来るのではないか。 美術館を出ると風は少し涼しくなっている。Pl.Espanyaに下り、Caféで休憩。前を通りかかる人たちをぼんやりと観察。 来た時に降りたバス停から同じ27番のバスに乗る。少し違う道を通ったりするが、概ねPl. Molinaの方へ向かっているので安心していると、Pl. Molinaから少し離れたところを通ってそのままどんどん遠ざかって行く。そのうち曲がってPl. Molinaの方へ進路を変えると思っているうちに坂道をどんどん上り、国道を走り、やがて右手には遠く海が見えて来る。地図を見るともうBarcelonaの町を外れてしまっている。やがて終点。約1時間の行程だった。客が全部降りてしまったので運転手にPl. Molinaへ行きたいと言うと前のバスに移れば行けるとのこと。もう一度運賃を払わなければならないのか尋ねると、たぶんそうだがこのバスだと払わなくてよいが、15分後の出発だとのこと。そのまま待つことにする。 バスはほぼ同じ道をBarcelonaの方へ進む。やがてレセップスを通り、ホテルの前を通ってPl. Molinaに到着。長い予定外のバス旅行だった。それにしてもBarcelonaの市街地・住宅街は周囲の丘を越えて外に拡大しているのがよく分かった。 そのままPl. Molinaの、昨日ホテルで紹介されたもう1軒のレストランへ。満席で30分ほど待つことになる。ワインを飲みながら待つ。お薦めを訊ねて、Ensalada rusaとPan con tomateとHuevos rotosにする。確かにEnsalada rusaは安いBarのと違って妙な癖がなくおいしい。Huevos rotosも程よい味付け。Pan con tomateはニンニクがあまり効いていないしオリーブ油も大量にかけていないのであっさりしている。お代わりを頼んでしまった。デザートはMelón。最後のメロンでやはりおいしいが、生ハムがほしかった。 11時半にホテルに戻り、シャワー。そして明日の帰国に備えて荷物の整理。Barcelonaに来て気候、人の多さなどで少々うんざりしていたが、今日は気持ちよく過ごせた。 por Andrés退職者夫婦の旅と日常(スペイン・旅・留学・巡礼・映画・思索・本・・・)