合計距離: 18958 m
最高点の標高: 9 m
最低点の標高: -129 m
累積標高(上り): 800 m
累積標高(下り): -730 m
総所要時間: 06:26:06

夏時間が終わっていた。目覚ましを7時にセットしていたのに、鳴らない。一度目が覚めて腕時計を見るとまだ6時少し過ぎ。まだ時間があると思ってもう一度寝入る。次に目覚めて時計を見ると7時半近い。スマートフォンを見てみると、6時半。1時間ずれている。夜中に夏時間が終わったのだ。起きて支度を済ませ、8時に食堂に行くと、手前のBarには客が何人もいて、食堂に客はいないがもう食べ終わった跡がある。昨日レセプションで言っていた朝食8時というのは夏時間のままでのことだったようだ。8時といっても身体は昨日までの9時の感覚なので、何となく急がなくてはという気分になる。

朝食は簡単なもの。Tostadaがもう焼いておいてある。あとはケーキと袋入りのケーキ類。ハムとチーズは1種類ずつ。トマトだけが生もの。

9時過ぎにチェックアウト。PA293906ホテルの横はCamino。土の裏道を少し進むとホテル前から続く舗装道路にすぐ戻る。PA2939085分ほどで舗装道路から山道に入って急な坂を上る。しかしそんなに長くはなく、間もなく別の舗装道に出る。PA293909少し歩くとCaminoの分岐点。モホンの貝殻が二つの方向を示している。左に向かうのが「CAMINO」となっていて、これが公式ルート。直進するのが「BALLOTAS」と記されていて、これがBallotasという街を経由する別ルート。昨日の忠告に従って直進する。

30分近くわずかな上り下りの舗装道を進む。まさかこんなに楽な道が続くはずはないと思っていたら、脇道に入り、坂は少し急になる。それでもまだ楽。PA293916しかしさらに30分ほど進むと土の山道に入って急坂を下ることになる。PA293917途中には倒木があって通行に大きな支障はないものの道をふさぎ、PA293919谷底に下り切ると小川が流れていて、飛び石伝いに渡らなければならない。川を過ぎると今度は上り。PA293920上り切ると舗装道になって小さな集落を抜ける。10分ほどで再び土の山道に入って谷を下る。PA293924ところどころ、湧き水で道が濡れ、場所によっては泥道になっている。PA293926またもや倒木。PA293929そして谷川を渡り坂を上り、舗装路へ。

またまた10分もしないうちに山道を下ることになる。PA293934前回の山道と違うのは、途中に竹藪があることぐらい。タケノコはあるのか探そうとするが、今は秋。PA293935道は栗の実と枯れ葉で覆われ、地面が見えなくて歩きにくいほど。PA293937今度の小川は少し幅が広く、渡るのに気を遣う。また上って舗装路へ。

途中のBarで一休み。テレビではBarcelonaで行われている反独立派のデモの様子を映している。数十万という規模だろう。Barの主人と一人の客とがこの問題を議論しているが、内容までは聞き取れない。ここのBocadillo con Tortillaは温かく塩気も少なくておいしい。しかもパンがこの地方には珍しくしっかりしたバゲット。

Barを出ると前方を男2人女1人の若いPeregrinoが歩いている。ところが彼らはCaminoの矢印を見落としたのか、脇道にそれるべきところを舗装道を直進して行く。

脇道に入るとまた土の下り坂で、ところどころぬかるみ、谷底で小川を渡る。PA293946今度は足場として丸太が置かれている。

PA293949坂の上の村の一角に小さな噴水があり、水を噴いている。ちょっとした町のものでも水が止まっていることが多いので珍しい。

PA293951道路わきの畑に大きなカボチャと小さなリンゴが実っている。

下方に海が見える。今度は海辺近くまで下るのだろう。土の道を下って行くと、海岸の手前でCaminoは左に折れる。PA293957例の3人組はリュックを置いて海岸まで遊びに行っている。ここからまた急な上りになることを思うと海岸で休憩する気にはならないので、私たちはそのまま進む。PA293960今度の谷底の川には橋が架かっていた。案の定、上り坂はこれまでで最も急で、しかも長い。海抜0m近くまで下ったので当然か。

PA293964上り終えると牧場があり、牛の向こうに次の海岸が見える。

PA293975またも下るが、今度は一度上って断崖の上から下の砂浜を覗き見る。

PA293979舗装道に戻るとそこがRIBONという村だったことがわかる。すると先ほどの海岸は「りぼんのきし」だったのか、などと疲れた冗談を言いながら次の下りに向かう。

そこまでは同じことの繰り返し、つまり土の道を下って小川を渡り、土の道を上るというパターンだった。PA293983ところが今度は下りきったところが舗装路で、小さな建物まであり、小川は土管で道の下を通されている。何という裏切り。ちゃんと最後までワンパターンを貫いてほしかった。

最後の坂を上ると集落に入り、少し歩くと今日のホテルに到着。PA293986Hotel Casa Rojaという名だが、このあたりでは珍しくない赤みがかった茶色。

ちょうどホテルの人が出てきたので部屋に案内してもらえた。部屋は入り口を入ってすぐの1号室。彼は私たちがスペイン語で応答しているのに一生懸命英語で説明する。朝食は9時からと言うので、8時にしてほしいと頼むが、8時半にしか来ないし明日の行程は短くて楽だからゆっくり休んだ方が良いと言う。結局8時半からということになる。ここの見どころとして1㎞ほど戻ったところにあるErmitaをぜひ見るようにと強調していた。

部屋に置いてある紅茶を飲み、持参のバナナとリンゴで空腹を紛らわし、シャワー、洗濯、日記。

夕方から暖房を入れてくれてありがたいと思っていたが、19時ごろには止まってしまい、部屋は少し冷えてきて夜が心配になる。

部屋ではWifiの電波が弱くて途切れがちなため、向かいのサロンでPCを使っていると、ホテルの別の人がやってきて、やはりErmitaを見るようにと薦める。また明日の行程は今日のと違って一度下りと上りがあるだけの楽なコースだとも教えてくれる。近所のレストランの場所と名前を教えてもらい、ホテルの入口は何時まで開いているか確かめる。自分か息子がずっといるから23時か24時まで開けてあるが、念のために暗証番号を教えてくれる。先ほどの人と親子だったのだ。父親の方はスペイン語で応対してくれる。

夕食はホテルの人に教えてもらったEl Salónへ。歩いて5分ほど。20時過ぎに出かけるが、途中で出会ったのは一人だけ。家々から漏れてくる光も少なく、閑散とした町。

El SalónはBarには客が10人ほど。2つのテーブルでカード遊びをしている老人グループ。食堂には客が一人。例の孤独を愛する男性。メニューはMenú del díaだけで、女主人と思しき人が口頭で内容を言う。一皿目はFideuwaとPatataの何か。二皿目はCapochaのみ。これでは選択の余地はない。Fideuwaはマカロニにエビ、ムール貝、イカを入れたもの。マカロニは例によって茹ですぎだが、味は悪くない。Patataの方は、ジャガイモと魚介類のスープ。こちらも味は悪くない。Capochaは生ハムとチーズを豚肉で挟み衣をつけて焼いたもので、これも味は良いが、私たちには大きすぎる。それにフライドポテトも山盛り。飲み物は赤ワインとAgua con gas。食べ終わったところで女主人が¿Algo más?(何か他に)と聞いたのでCafé cortadoを頼む。これで一人10€。久しぶりに典型的な田舎のMenúを食べた。

店を出ると雨が降っている。予報で夜は雨となっていたが、その通りになった。

雨に濡れてホテルに戻ると、部屋に暖房が入っている。何時まで入っているかわからないが、とにかくありがたい。

32,900歩 19.1㎞

por Andrés

Andrés北の道 Camino del NorteCamino,Norte,Santiago,サンティアゴ,北の道,巡礼夏時間が終わっていた。目覚ましを7時にセットしていたのに、鳴らない。一度目が覚めて腕時計を見るとまだ6時少し過ぎ。まだ時間があると思ってもう一度寝入る。次に目覚めて時計を見ると7時半近い。スマートフォンを見てみると、6時半。1時間ずれている。夜中に夏時間が終わったのだ。起きて支度を済ませ、8時に食堂に行くと、手前のBarには客が何人もいて、食堂に客はいないがもう食べ終わった跡がある。昨日レセプションで言っていた朝食8時というのは夏時間のままでのことだったようだ。8時といっても身体は昨日までの9時の感覚なので、何となく急がなくてはという気分になる。 朝食は簡単なもの。Tostadaがもう焼いておいてある。あとはケーキと袋入りのケーキ類。ハムとチーズは1種類ずつ。トマトだけが生もの。 9時過ぎにチェックアウト。ホテルの横はCamino。土の裏道を少し進むとホテル前から続く舗装道路にすぐ戻る。5分ほどで舗装道路から山道に入って急な坂を上る。しかしそんなに長くはなく、間もなく別の舗装道に出る。少し歩くとCaminoの分岐点。モホンの貝殻が二つの方向を示している。左に向かうのが「CAMINO」となっていて、これが公式ルート。直進するのが「BALLOTAS」と記されていて、これがBallotasという街を経由する別ルート。昨日の忠告に従って直進する。 30分近くわずかな上り下りの舗装道を進む。まさかこんなに楽な道が続くはずはないと思っていたら、脇道に入り、坂は少し急になる。それでもまだ楽。しかしさらに30分ほど進むと土の山道に入って急坂を下ることになる。途中には倒木があって通行に大きな支障はないものの道をふさぎ、谷底に下り切ると小川が流れていて、飛び石伝いに渡らなければならない。川を過ぎると今度は上り。上り切ると舗装道になって小さな集落を抜ける。10分ほどで再び土の山道に入って谷を下る。ところどころ、湧き水で道が濡れ、場所によっては泥道になっている。またもや倒木。そして谷川を渡り坂を上り、舗装路へ。 またまた10分もしないうちに山道を下ることになる。前回の山道と違うのは、途中に竹藪があることぐらい。タケノコはあるのか探そうとするが、今は秋。道は栗の実と枯れ葉で覆われ、地面が見えなくて歩きにくいほど。今度の小川は少し幅が広く、渡るのに気を遣う。また上って舗装路へ。 途中のBarで一休み。テレビではBarcelonaで行われている反独立派のデモの様子を映している。数十万という規模だろう。Barの主人と一人の客とがこの問題を議論しているが、内容までは聞き取れない。ここのBocadillo con Tortillaは温かく塩気も少なくておいしい。しかもパンがこの地方には珍しくしっかりしたバゲット。 Barを出ると前方を男2人女1人の若いPeregrinoが歩いている。ところが彼らはCaminoの矢印を見落としたのか、脇道にそれるべきところを舗装道を直進して行く。 脇道に入るとまた土の下り坂で、ところどころぬかるみ、谷底で小川を渡る。今度は足場として丸太が置かれている。 坂の上の村の一角に小さな噴水があり、水を噴いている。ちょっとした町のものでも水が止まっていることが多いので珍しい。 道路わきの畑に大きなカボチャと小さなリンゴが実っている。 下方に海が見える。今度は海辺近くまで下るのだろう。土の道を下って行くと、海岸の手前でCaminoは左に折れる。例の3人組はリュックを置いて海岸まで遊びに行っている。ここからまた急な上りになることを思うと海岸で休憩する気にはならないので、私たちはそのまま進む。今度の谷底の川には橋が架かっていた。案の定、上り坂はこれまでで最も急で、しかも長い。海抜0m近くまで下ったので当然か。 上り終えると牧場があり、牛の向こうに次の海岸が見える。 またも下るが、今度は一度上って断崖の上から下の砂浜を覗き見る。 舗装道に戻るとそこがRIBONという村だったことがわかる。すると先ほどの海岸は「りぼんのきし」だったのか、などと疲れた冗談を言いながら次の下りに向かう。 そこまでは同じことの繰り返し、つまり土の道を下って小川を渡り、土の道を上るというパターンだった。ところが今度は下りきったところが舗装路で、小さな建物まであり、小川は土管で道の下を通されている。何という裏切り。ちゃんと最後までワンパターンを貫いてほしかった。 最後の坂を上ると集落に入り、少し歩くと今日のホテルに到着。Hotel Casa Rojaという名だが、このあたりでは珍しくない赤みがかった茶色。 ちょうどホテルの人が出てきたので部屋に案内してもらえた。部屋は入り口を入ってすぐの1号室。彼は私たちがスペイン語で応答しているのに一生懸命英語で説明する。朝食は9時からと言うので、8時にしてほしいと頼むが、8時半にしか来ないし明日の行程は短くて楽だからゆっくり休んだ方が良いと言う。結局8時半からということになる。ここの見どころとして1㎞ほど戻ったところにあるErmitaをぜひ見るようにと強調していた。 部屋に置いてある紅茶を飲み、持参のバナナとリンゴで空腹を紛らわし、シャワー、洗濯、日記。 夕方から暖房を入れてくれてありがたいと思っていたが、19時ごろには止まってしまい、部屋は少し冷えてきて夜が心配になる。 部屋ではWifiの電波が弱くて途切れがちなため、向かいのサロンでPCを使っていると、ホテルの別の人がやってきて、やはりErmitaを見るようにと薦める。また明日の行程は今日のと違って一度下りと上りがあるだけの楽なコースだとも教えてくれる。近所のレストランの場所と名前を教えてもらい、ホテルの入口は何時まで開いているか確かめる。自分か息子がずっといるから23時か24時まで開けてあるが、念のために暗証番号を教えてくれる。先ほどの人と親子だったのだ。父親の方はスペイン語で応対してくれる。 夕食はホテルの人に教えてもらったEl Salónへ。歩いて5分ほど。20時過ぎに出かけるが、途中で出会ったのは一人だけ。家々から漏れてくる光も少なく、閑散とした町。 El SalónはBarには客が10人ほど。2つのテーブルでカード遊びをしている老人グループ。食堂には客が一人。例の孤独を愛する男性。メニューはMenú del díaだけで、女主人と思しき人が口頭で内容を言う。一皿目はFideuwaとPatataの何か。二皿目はCapochaのみ。これでは選択の余地はない。Fideuwaはマカロニにエビ、ムール貝、イカを入れたもの。マカロニは例によって茹ですぎだが、味は悪くない。Patataの方は、ジャガイモと魚介類のスープ。こちらも味は悪くない。Capochaは生ハムとチーズを豚肉で挟み衣をつけて焼いたもので、これも味は良いが、私たちには大きすぎる。それにフライドポテトも山盛り。飲み物は赤ワインとAgua con gas。食べ終わったところで女主人が¿Algo más?(何か他に)と聞いたのでCafé cortadoを頼む。これで一人10€。久しぶりに典型的な田舎のMenúを食べた。 店を出ると雨が降っている。予報で夜は雨となっていたが、その通りになった。 雨に濡れてホテルに戻ると、部屋に暖房が入っている。何時まで入っているかわからないが、とにかくありがたい。 32,900歩 19.1㎞ por Andrés退職者夫婦の旅と日常(スペイン・旅・留学・巡礼・映画・思索・本・・・)