昨日はホテルに少し早めに戻ったためか、あるいは涼しかったせいか、疲れがとれて今朝は6時半に起床できた。

朝食はホテルのビュッフェだが、高雄のホテルより質、品数などずいぶん落ちる。

8時35分にチェックアウトして駅に向かう。52分の自強號に乗るつもりで少し慌てたが、駅に着いてみると12分遅れの掲示が出ている。ホームでしばらく待つことになる。今朝も昨日ほどではないが非常に涼しい。

遅れてきた列車はやはり満席で、通路にも少し立っている。私たちも通路に立つ。昨日と同程度の込み具合で、立っている客同士にも少し間隔があり、そんなに大変ではない。昨日までは一度もなかったが、今日は車掌が検札に回ってきた。私たちはEasyCardを提示すると、それを機械に通してOK。ずっと立ちっぱなしで、台北の一つ手前の停車駅からだけ、ほんの数分座れただけ。

台北駅から地下鉄に乗り換えるが、さすがに人通りが多く東京駅を歩いているよう。地下鉄を雙連で降りてホテルに向かう。P4085996首都だからか、このあたりの街だからか、建物の2階の下にある通路に車やバイクが置かれていることもなく、歩きやすい。ホテルまでの道筋に並んでいる店は全体に小ぎれいなので、それなりの街づくりをしているのか、規制がかけられているのかもしれない。

正午前にホテルにチェックインしたが、珍しく部屋に入ることができた。昨日よりはずっと広いが、思っていたより少し狭い。一昨日のホテルが良すぎたのかもしれない。

すぐに外出し、歩いて「欣葉」というレストランに行く。P4085997途中で雙城街の屋台街を抜ける。昼間なので店は開いていても客は少ない。ここは規模も小さい。[欣葉」は大きな店でほぼ満席だったが、すぐにテーブルにつくことができた。

20180408昼食「三杯雞」という鶏肉の炒め物は、味が濃すぎる。「花枝丸」というイカのすり身団子はまずまず。「切仔麺」はごく普通。「刈包」は中華風ハンバーガーといった感じ。「栞脯蛋」は干し大根入りのオムレツで、これは美味しかった。最後にサービスで出てきたのは黄粉餅だと思ったら、ピーナツ粉の温かい餅だった。評判の店でほぼ満席の盛況だったが、「栞脯蛋」以外は特段のものではなく値段ばかりが高いものだった。

地下鉄駅に行くのに「花博公園」を抜ける。P4086008日曜日でたくさんの子供連れが遊んでいる。P4086010一角では少数民族の舞踊らしきものがあったり、高齢者(銀髪族)のためのも催しが開かれていたりする。

地下鉄で台大醫院に移動し、「二二八和平公園」に行く。P4086017公園に入ってすぐの「二二八紀年館」を見学。日曜なので入場無料。「二二八事件」というのは、日本敗戦後の台湾で、新たな支配者となった国民党による暴政を象徴するような出来事で、これをきっかけに人々は民主主義や人権保障を求める運動を行ったが、国民党政権によって徹底的に弾圧された。以後、1987年まで戒厳令が続いたが、事件発生50周年の1997年2月28日にこの紀年館が設置された。展示の一部に日本語の説明もついていて、事件の概略や意味を知ることができ、植民地支配を行ったにもかかわらず台湾では比較的に反日感情が少ない理由も理解できたように思う。日本による支配が終わって喜んだところに、新たな支配者としてやってきた国民党がその最も悪質な部分を台湾に送り込んだために、台湾の人々にとっては日本統治時代の方がまだましだったと言う感覚を植え付けてしまい、その後も続いた強権的支配が親日感情を醸成したのかもしれない。

P4086023公園の中心には記念碑も建てられている。

公演に一角にある国立台湾博物館に行く。4時半数分前に着いたが、入場券を買おうとすると少し待つように言われる。日本語のパンフレットでも持ってくるのかと思って待っていると、警備員の男性もあと2分待つようにと言う。横の掲示を見ると、4時半以降は入場無料となっている。それでほんの数分なので親切心で待たせたのだ。閉館は5時なので急いで見て回る。

P4086025少数民族についての展示。最大で十数万人、最少で2千人ほどの人口の部族が山岳部や東海岸を主に10部族ほども存続しているそうだ。しかし人口が少ないものほど言語や文化が失われつつあるとのこと。

P40860273階には台湾の文化、民俗などの紹介だがすべて日本人研究者によるもの。戦前は日本人が学問も専有していて、戦後もその影響が残ってしまったのだろうか。

あとは台湾の動植物などの展示。

疲れたので、街中に出て「天仁茶店」で休憩。P4086034行く途中、古い建物の外壁を保存して奥に高層建築をつくった街並みが見られる。20180408茶茶店では「春韻雙果茶」という季節限定のジュースと「紅玉金時雪酪」というあずき入りのかるかんを冷やしたようなお菓子。これは甘さも控えめで美味しかった。

薄暗くなった二二八和平公園を抜け、地下鉄に乗ってホテルに戻る。ホテルの近くのパン屋でマンゴーパンとパイナップルケーキを明日の朝食用に買って帰る。

部屋に入るとAmeliaは夕食に出る気がなくなったと言うので、買ってきたパンと部屋のコーヒーで夕食代わりとする。

Ameliaが入浴後にバスタブの湯を抜くと脇の排水口から湯が逆流して浴室の床が水浸しになった。ベッドサイドの電球も一つ切れているし、洗面所のコンセントも電気が来ていない。明朝、部屋の変更を頼んでみようと思う。このホテルは大きくて立派に見えるが、設備などは古くなっているようだ。

por Andrés

Andrés台湾旅行昨日はホテルに少し早めに戻ったためか、あるいは涼しかったせいか、疲れがとれて今朝は6時半に起床できた。朝食はホテルのビュッフェだが、高雄のホテルより質、品数などずいぶん落ちる。8時35分にチェックアウトして駅に向かう。52分の自強號に乗るつもりで少し慌てたが、駅に着いてみると12分遅れの掲示が出ている。ホームでしばらく待つことになる。今朝も昨日ほどではないが非常に涼しい。遅れてきた列車はやはり満席で、通路にも少し立っている。私たちも通路に立つ。昨日と同程度の込み具合で、立っている客同士にも少し間隔があり、そんなに大変ではない。昨日までは一度もなかったが、今日は車掌が検札に回ってきた。私たちはEasyCardを提示すると、それを機械に通してOK。ずっと立ちっぱなしで、台北の一つ手前の停車駅からだけ、ほんの数分座れただけ。台北駅から地下鉄に乗り換えるが、さすがに人通りが多く東京駅を歩いているよう。地下鉄を雙連で降りてホテルに向かう。首都だからか、このあたりの街だからか、建物の2階の下にある通路に車やバイクが置かれていることもなく、歩きやすい。ホテルまでの道筋に並んでいる店は全体に小ぎれいなので、それなりの街づくりをしているのか、規制がかけられているのかもしれない。正午前にホテルにチェックインしたが、珍しく部屋に入ることができた。昨日よりはずっと広いが、思っていたより少し狭い。一昨日のホテルが良すぎたのかもしれない。すぐに外出し、歩いて「欣葉」というレストランに行く。途中で雙城街の屋台街を抜ける。昼間なので店は開いていても客は少ない。ここは規模も小さい。[欣葉」は大きな店でほぼ満席だったが、すぐにテーブルにつくことができた。「三杯雞」という鶏肉の炒め物は、味が濃すぎる。「花枝丸」というイカのすり身団子はまずまず。「切仔麺」はごく普通。「刈包」は中華風ハンバーガーといった感じ。「栞脯蛋」は干し大根入りのオムレツで、これは美味しかった。最後にサービスで出てきたのは黄粉餅だと思ったら、ピーナツ粉の温かい餅だった。評判の店でほぼ満席の盛況だったが、「栞脯蛋」以外は特段のものではなく値段ばかりが高いものだった。地下鉄駅に行くのに「花博公園」を抜ける。日曜日でたくさんの子供連れが遊んでいる。一角では少数民族の舞踊らしきものがあったり、高齢者(銀髪族)のためのも催しが開かれていたりする。地下鉄で台大醫院に移動し、「二二八和平公園」に行く。公園に入ってすぐの「二二八紀年館」を見学。日曜なので入場無料。「二二八事件」というのは、日本敗戦後の台湾で、新たな支配者となった国民党による暴政を象徴するような出来事で、これをきっかけに人々は民主主義や人権保障を求める運動を行ったが、国民党政権によって徹底的に弾圧された。以後、1987年まで戒厳令が続いたが、事件発生50周年の1997年2月28日にこの紀年館が設置された。展示の一部に日本語の説明もついていて、事件の概略や意味を知ることができ、植民地支配を行ったにもかかわらず台湾では比較的に反日感情が少ない理由も理解できたように思う。日本による支配が終わって喜んだところに、新たな支配者としてやってきた国民党がその最も悪質な部分を台湾に送り込んだために、台湾の人々にとっては日本統治時代の方がまだましだったと言う感覚を植え付けてしまい、その後も続いた強権的支配が親日感情を醸成したのかもしれない。公園の中心には記念碑も建てられている。公演に一角にある国立台湾博物館に行く。4時半数分前に着いたが、入場券を買おうとすると少し待つように言われる。日本語のパンフレットでも持ってくるのかと思って待っていると、警備員の男性もあと2分待つようにと言う。横の掲示を見ると、4時半以降は入場無料となっている。それでほんの数分なので親切心で待たせたのだ。閉館は5時なので急いで見て回る。少数民族についての展示。最大で十数万人、最少で2千人ほどの人口の部族が山岳部や東海岸を主に10部族ほども存続しているそうだ。しかし人口が少ないものほど言語や文化が失われつつあるとのこと。3階には台湾の文化、民俗などの紹介だがすべて日本人研究者によるもの。戦前は日本人が学問も専有していて、戦後もその影響が残ってしまったのだろうか。あとは台湾の動植物などの展示。疲れたので、街中に出て「天仁茶店」で休憩。行く途中、古い建物の外壁を保存して奥に高層建築をつくった街並みが見られる。茶店では「春韻雙果茶」という季節限定のジュースと「紅玉金時雪酪」というあずき入りのかるかんを冷やしたようなお菓子。これは甘さも控えめで美味しかった。薄暗くなった二二八和平公園を抜け、地下鉄に乗ってホテルに戻る。ホテルの近くのパン屋でマンゴーパンとパイナップルケーキを明日の朝食用に買って帰る。部屋に入るとAmeliaは夕食に出る気がなくなったと言うので、買ってきたパンと部屋のコーヒーで夕食代わりとする。Ameliaが入浴後にバスタブの湯を抜くと脇の排水口から湯が逆流して浴室の床が水浸しになった。ベッドサイドの電球も一つ切れているし、洗面所のコンセントも電気が来ていない。明朝、部屋の変更を頼んでみようと思う。このホテルは大きくて立派に見えるが、設備などは古くなっているようだ。por Andrés退職者夫婦の旅と日常(スペイン・旅・留学・巡礼・映画・思索・本・・・)