投票日が近づいてきた。

相変わらず安倍内閣の支持率は高い。支持の理由もやはり「他より良さそうだから」。しかしいったい何が良さそうなのか、誰を「他」と想定しているのだろうか。

安倍内閣の2枚看板と言ってもいい「外交」と「経済(アベノミクス)」。

しかし外交で具体的な成果が上がっているか。米国にはただただ追随するだけ。イラクを訪問して米国とイラクの仲介をするつもりだったのかもしれないが、無駄足を踏んだだけ。拉致被害者の問題も全く進展がない。G20でも、回り持ちで議長を務めた以上のことはなかった。何とか目立ったことをしなければと、韓国との対立をあおって輸出手続きで韓国を追い込んで何かをやったふりをしているだけ。それでもメディアは見事にのせられて、年金も消費税も、ましてや森友・加計問題などは彼方に吹き飛ばされ何もなかったかのようだし、忘れやすい日本人は見事に韓国批判に目を奪われている。

アベノミクスはと言うと、2年で物価上昇2%と高らかに宣言してから6年。いまだに達成できないことには安倍はもちろん黒田日銀総裁も知らん顔を決め込み、一方で民主党政権時代を「悪夢の」と繰り返している。その前後の長い長い自民党政権時代は「夢のような」と形容したいのだろうか。

そんなことより、この安倍政権下で最も進行したのは、嘘、隠ぺい、歪曲、居直り、改竄、無視等々が政府や自民党議員によって平然と繰り返される事態だ。しかも救いがたいのは、こんな政権を国民の半数が「他より良さそう」と評価していることだ。「嘘も方便、世の中きれいごとでは済まないのだ」といった、酔っぱらったサラリーマン同士が金曜夜の電車の中でしたり顔で口にしているようなことが「大人の対応」として若年層から高齢者にまで染み通っているようだ。この先にあるのは、嘘が肯定され、真実が軽視され、ことばが限りなく無意味となり、コミュニケーションが成立しなくなる世界。つまりヒトがヒトたりえている最低限の条件の失われる事態だ。大袈裟過ぎるだろうか。そうであれば幸いだが。

Andrés政治・経済・国際日記・コラム・つぶやき投票日が近づいてきた。相変わらず安倍内閣の支持率は高い。支持の理由もやはり「他より良さそうだから」。しかしいったい何が良さそうなのか、誰を「他」と想定しているのだろうか。安倍内閣の2枚看板と言ってもいい「外交」と「経済(アベノミクス)」。しかし外交で具体的な成果が上がっているか。米国にはただただ追随するだけ。イラクを訪問して米国とイラクの仲介をするつもりだったのかもしれないが、無駄足を踏んだだけ。拉致被害者の問題も全く進展がない。G20でも、回り持ちで議長を務めた以上のことはなかった。何とか目立ったことをしなければと、韓国との対立をあおって輸出手続きで韓国を追い込んで何かをやったふりをしているだけ。それでもメディアは見事にのせられて、年金も消費税も、ましてや森友・加計問題などは彼方に吹き飛ばされ何もなかったかのようだし、忘れやすい日本人は見事に韓国批判に目を奪われている。アベノミクスはと言うと、2年で物価上昇2%と高らかに宣言してから6年。いまだに達成できないことには安倍はもちろん黒田日銀総裁も知らん顔を決め込み、一方で民主党政権時代を「悪夢の」と繰り返している。その前後の長い長い自民党政権時代は「夢のような」と形容したいのだろうか。そんなことより、この安倍政権下で最も進行したのは、嘘、隠ぺい、歪曲、居直り、改竄、無視等々が政府や自民党議員によって平然と繰り返される事態だ。しかも救いがたいのは、こんな政権を国民の半数が「他より良さそう」と評価していることだ。「嘘も方便、世の中きれいごとでは済まないのだ」といった、酔っぱらったサラリーマン同士が金曜夜の電車の中でしたり顔で口にしているようなことが「大人の対応」として若年層から高齢者にまで染み通っているようだ。この先にあるのは、嘘が肯定され、真実が軽視され、ことばが限りなく無意味となり、コミュニケーションが成立しなくなる世界。つまりヒトがヒトたりえている最低限の条件の失われる事態だ。大袈裟過ぎるだろうか。そうであれば幸いだが。退職者夫婦の旅と日常(スペイン・旅・留学・巡礼・映画・思索・本・・・)