94歳の叔母が初めてスマートフォンを持った。一人暮らしで何かと心配なので、携帯電話を持つようにと長いこと頼んでいたのだが、ペースメーカーを入れているので危険、固定電話で十分などという理由で持つことを拒んできた。しかし今回、急病で倒れて入院し、連絡手段が限られてしまい、病院に面会に来た者ともコロナによる面会禁止で話すことができなかったことで、ようやくスマートフォンを持つ気になってくれた。医者が勧めてくれたのも大きかった。

しかし自宅の固定電話だけで過ごしてきた人なので、スマートフォンを使うのは大変なことで、使い方を教える方も教えられる方もすっかり疲れてしまった。それでも短縮ボタンに登録した私や私の従妹などに電話をかける方法と、かかってきた電話に出る方法だけは一晩で何とか習得してもらった。

「らくらくスマホ」は高齢者が使いやすいようにと様々な工夫がこらされている。例えば、登録されていない番号からかかってきた場合はすぐには応答できないようになっていて、しかも通話が自動的に録音され、録音していることを相手にも伝えるようになっている。画面のタッチも、しっかり力を入れて押さないと入力したことにならないようにしてあって、手の震えることの多い高齢者が不要なところをタッチしても反応しないようになっている。しかしそれでも機能が多すぎる。安全を考えた結果として機能や操作が増えてしまっているのだ。スマートフォンであるがゆえに多機能になってしまうことと、高齢者が使う場面を考慮して機能や操作を削減することのバランスが難しいのだろう。しかし多機能は普通のスマートフォンに任せ、高齢者用は思い切り機能を削るという割り切りが必要だろう。まだまだ改善の余地があると思う。

/images/2022/12/2624476_m-700x467.jpg/images/2022/12/2624476_m-150x150.jpgAndrés日記・コラム・つぶやきらくらくスマホ,スマートフォン,高齢者94歳の叔母が初めてスマートフォンを持った。一人暮らしで何かと心配なので、携帯電話を持つようにと長いこと頼んでいたのだが、ペースメーカーを入れているので危険、固定電話で十分などという理由で持つことを拒んできた。しかし今回、急病で倒れて入院し、連絡手段が限られてしまい、病院に面会に来た者ともコロナによる面会禁止で話すことができなかったことで、ようやくスマートフォンを持つ気になってくれた。医者が勧めてくれたのも大きかった。 しかし自宅の固定電話だけで過ごしてきた人なので、スマートフォンを使うのは大変なことで、使い方を教える方も教えられる方もすっかり疲れてしまった。それでも短縮ボタンに登録した私や私の従妹などに電話をかける方法と、かかってきた電話に出る方法だけは一晩で何とか習得してもらった。 「らくらくスマホ」は高齢者が使いやすいようにと様々な工夫がこらされている。例えば、登録されていない番号からかかってきた場合はすぐには応答できないようになっていて、しかも通話が自動的に録音され、録音していることを相手にも伝えるようになっている。画面のタッチも、しっかり力を入れて押さないと入力したことにならないようにしてあって、手の震えることの多い高齢者が不要なところをタッチしても反応しないようになっている。しかしそれでも機能が多すぎる。安全を考えた結果として機能や操作が増えてしまっているのだ。スマートフォンであるがゆえに多機能になってしまうことと、高齢者が使う場面を考慮して機能や操作を削減することのバランスが難しいのだろう。しかし多機能は普通のスマートフォンに任せ、高齢者用は思い切り機能を削るという割り切りが必要だろう。まだまだ改善の余地があると思う。退職者夫婦の旅と日常(スペイン・旅・留学・巡礼・映画・思索・本・・・)