23:00
昨日(18日)は8時半起床。宿に支払いを済ませ、また明晩もどってくることを告げ、大きな荷物を預けて出発。途中、銀行に寄って換金する。最初に入った銀行ではトラベラーズチェックを扱う係の人が出勤していないので、隣の銀行に行けと言われる。日本では絶対にあり得ないこと。銀行に行く前に宿の近くの市場でビスケットとフランを買う。まだ半分位しか店は開いていなかった。銀行を出て近くのカフェで急いで朝食を済ませATESAの事務所へ。手続きは簡単に済み、車を借りる。前日は「パンダ」という車だと言っていたが、この時になって前回と同じSEAT127になる。色は紺。グランビアからシベーレス広場を抜け、アトーチャ駅の前を通って国道に入る。ところがこの時に勘違いをして完全に反対方向へ進み、国道NVIに入ってしまう。国道とは言え日本の高速道路と似た構造なので困ったが、運よく脇道に入れて、適当に回って行った結果NIVに入ることができた。100km制限で片側2車線。今日の車は車種は前回と同じでも、まだ1万㎞も走っていないもので、スピードを上げてもガタつかない。
トレドへの分岐点を過ぎ、

アランフェスの王宮内を通り抜け、一路南下する。マンサナーレスでパラドールが見つかったので休憩。ここは新しい建物でクーラーがよく効き気持ちが良い。パラドールを出て少し走った所のドライブイン・レストランで昼食。クーラーは入っているのだが、ものすごく大きな音を出し、私達が入るとすぐに止まってしまってしばらく動かなかったため、あまり涼しくはない。ドライブインとは言っても、街中のレストランと同様の食事。見ているとトラックの運転手らしき人も、グループで来ている人も、車を運転する人を含めて、ほとんどの人がワインを飲んでいる。さすがに水で割って薄めているのだが。食後、レストランの向かい側のガソリンスタンドで給油。「エクストラ」と「スーパー」とにガソリンが分れているので迷うが、その中間あたりに停車すると、「スーパー」の方を入れたので、スペインでの「エクストラ」が日本の「スーパー」に該当するのだろう。
再びNIVを南下し、バルデペーニャスで左折してビリャヌエバ・デ・ロス・インファンテスへ何かう。

道幅はぐっと狭くなるが、一直線の道がずっと続き、小高い丘を登ったり下ったりするだけ。すれ違う車もほとんどない。
ビリャヌエバ・デ・ロス・インファンテスの村は、ちょうどシェスタの時間に重なったこともあり人通りがほんでなく、閑散としている。車をカテドラル前の広場に置き、教会外回りを一周してから村の中を歩いてみる。

特に見るべきものはないのだが、無人の白っぽい道がわずかに不規則に曲がり、家の白壁が両側に続いている。家の壁にはずっと同じ形のカンテラ形の街灯がついており、夜訪れればきっと美しい街路になっているのだろう。
太陽の熱と道路の反射熱、乾き切った風で唇がカサカサに乾燥する。村の中を歩き回ったあと、教会近くのバルに入って一休み。入口にスダレを下げ、中を薄暗くしてテレビをつけ、音量を相当に上げている。そのため、テレビの音が静かな村のはるかかなたまで響いている。テレビは年老いて腕の落ちた手品師の哀れな物語をやっていてバルの客の一部はこれを熱心に見ている。別のいくつかのグループは、中高年のオジサン連中なのだが、それぞれにテーブルを囲んで、トランプではないが何かわけのわからない単純そうなカードゲームを熱心にくり返している。しばらく客の様子を見なから一息ついて、再び車にもどり出発。道路地図によると数km先に城があるらしいので行ってみることにする。

モンティエルという村。

着いてみると城があるにはあったが、小高い丘の上にわずかに城壁を残して、あとは崩れ去っている。丘の下の馬の水飲み場に停車してちょっとながめてみる。水飲み場の前には車が一台とまり、男二人と少年一人が車に水をかけて洗いながら、互いにバケツで水をかけ合って遊んでいる。少年の方がやはり弱く、ほとんど全身ズブ濡れにされているのに、男の方にはあまりかかっていない。時には完全に頭の上から水をかぶせられ、はじめは楽しんでいた少年も、やがて怒り出してしまう。
そこを出発しようとした時、サッと風が吹き、ものすごい土ぼこりに襲われる。いっぺんで車の中もザラザラ。すぐに発車して、風でほこりをとばしてしまうことにする。今度の道は、ちょっと間違えたらしく、今までとはちがう曲がりくねったもの。どこを走っているのか、方向が合っているのかも分からなくなるが、しばらく走って着いた村の名前で地図を見てみると、少しはずれていただけ。
アルガマシージャ・デ・アルバへ向かう。途中に湖があり、湖畔で泳いでいる人の姿も見える。道はこの湖沿いに走り、やがて城が見えたので入ってみる。城の中には教会が建てられており、扉が閉まっていたが、私達が城壁の中に入ると奥の方の住居から男が出てきて、扉のカギを開けて中に入れてくれる。小さな教会で、どうということもないが、階段を昇って祭壇の裏側を見ることができた。拙いものではあったが宗教画が描かれている。もちろんそれ程古いものではないが、ところどころ何者かによってはがされている。わざわざカギをあけて中を見せてくれたのでタダで帰るのは悪いと思い、献金箱に10pts入れて出る。この城のすぐ下がダムになっていて、湖は人造湖だった。水は上から見ると緑色をしていてきれいなようだし、乾燥した大気の中で多くの水をたたえていた。
24:15

Andrésスペイン旅行23:00 昨日(18日)は8時半起床。宿に支払いを済ませ、また明晩もどってくることを告げ、大きな荷物を預けて出発。途中、銀行に寄って換金する。最初に入った銀行ではトラベラーズチェックを扱う係の人が出勤していないので、隣の銀行に行けと言われる。日本では絶対にあり得ないこと。銀行に行く前に宿の近くの市場でビスケットとフランを買う。まだ半分位しか店は開いていなかった。銀行を出て近くのカフェで急いで朝食を済ませATESAの事務所へ。手続きは簡単に済み、車を借りる。前日は「パンダ」という車だと言っていたが、この時になって前回と同じSEAT127になる。色は紺。グランビアからシベーレス広場を抜け、アトーチャ駅の前を通って国道に入る。ところがこの時に勘違いをして完全に反対方向へ進み、国道NVIに入ってしまう。国道とは言え日本の高速道路と似た構造なので困ったが、運よく脇道に入れて、適当に回って行った結果NIVに入ることができた。100km制限で片側2車線。今日の車は車種は前回と同じでも、まだ1万㎞も走っていないもので、スピードを上げてもガタつかない。 トレドへの分岐点を過ぎ、 アランフェスの王宮内を通り抜け、一路南下する。マンサナーレスでパラドールが見つかったので休憩。ここは新しい建物でクーラーがよく効き気持ちが良い。パラドールを出て少し走った所のドライブイン・レストランで昼食。クーラーは入っているのだが、ものすごく大きな音を出し、私達が入るとすぐに止まってしまってしばらく動かなかったため、あまり涼しくはない。ドライブインとは言っても、街中のレストランと同様の食事。見ているとトラックの運転手らしき人も、グループで来ている人も、車を運転する人を含めて、ほとんどの人がワインを飲んでいる。さすがに水で割って薄めているのだが。食後、レストランの向かい側のガソリンスタンドで給油。「エクストラ」と「スーパー」とにガソリンが分れているので迷うが、その中間あたりに停車すると、「スーパー」の方を入れたので、スペインでの「エクストラ」が日本の「スーパー」に該当するのだろう。 再びNIVを南下し、バルデペーニャスで左折してビリャヌエバ・デ・ロス・インファンテスへ何かう。 道幅はぐっと狭くなるが、一直線の道がずっと続き、小高い丘を登ったり下ったりするだけ。すれ違う車もほとんどない。 ビリャヌエバ・デ・ロス・インファンテスの村は、ちょうどシェスタの時間に重なったこともあり人通りがほんでなく、閑散としている。車をカテドラル前の広場に置き、教会外回りを一周してから村の中を歩いてみる。 特に見るべきものはないのだが、無人の白っぽい道がわずかに不規則に曲がり、家の白壁が両側に続いている。家の壁にはずっと同じ形のカンテラ形の街灯がついており、夜訪れればきっと美しい街路になっているのだろう。 太陽の熱と道路の反射熱、乾き切った風で唇がカサカサに乾燥する。村の中を歩き回ったあと、教会近くのバルに入って一休み。入口にスダレを下げ、中を薄暗くしてテレビをつけ、音量を相当に上げている。そのため、テレビの音が静かな村のはるかかなたまで響いている。テレビは年老いて腕の落ちた手品師の哀れな物語をやっていてバルの客の一部はこれを熱心に見ている。別のいくつかのグループは、中高年のオジサン連中なのだが、それぞれにテーブルを囲んで、トランプではないが何かわけのわからない単純そうなカードゲームを熱心にくり返している。しばらく客の様子を見なから一息ついて、再び車にもどり出発。道路地図によると数km先に城があるらしいので行ってみることにする。 モンティエルという村。 着いてみると城があるにはあったが、小高い丘の上にわずかに城壁を残して、あとは崩れ去っている。丘の下の馬の水飲み場に停車してちょっとながめてみる。水飲み場の前には車が一台とまり、男二人と少年一人が車に水をかけて洗いながら、互いにバケツで水をかけ合って遊んでいる。少年の方がやはり弱く、ほとんど全身ズブ濡れにされているのに、男の方にはあまりかかっていない。時には完全に頭の上から水をかぶせられ、はじめは楽しんでいた少年も、やがて怒り出してしまう。 そこを出発しようとした時、サッと風が吹き、ものすごい土ぼこりに襲われる。いっぺんで車の中もザラザラ。すぐに発車して、風でほこりをとばしてしまうことにする。今度の道は、ちょっと間違えたらしく、今までとはちがう曲がりくねったもの。どこを走っているのか、方向が合っているのかも分からなくなるが、しばらく走って着いた村の名前で地図を見てみると、少しはずれていただけ。 アルガマシージャ・デ・アルバへ向かう。途中に湖があり、湖畔で泳いでいる人の姿も見える。道はこの湖沿いに走り、やがて城が見えたので入ってみる。城の中には教会が建てられており、扉が閉まっていたが、私達が城壁の中に入ると奥の方の住居から男が出てきて、扉のカギを開けて中に入れてくれる。小さな教会で、どうということもないが、階段を昇って祭壇の裏側を見ることができた。拙いものではあったが宗教画が描かれている。もちろんそれ程古いものではないが、ところどころ何者かによってはがされている。わざわざカギをあけて中を見せてくれたのでタダで帰るのは悪いと思い、献金箱に10pts入れて出る。この城のすぐ下がダムになっていて、湖は人造湖だった。水は上から見ると緑色をしていてきれいなようだし、乾燥した大気の中で多くの水をたたえていた。 24:15退職者夫婦の旅と日常(スペイン・旅・留学・巡礼・映画・思索・本・・・)