スペイン旅行 1982/08/26
8/26(木)
21:00
昨日(25日)は8時45分に起きて宿で例によって朝食。ここの朝食は薄めのカフェ・コン・レーチェに丸パン、それにバターと自家製らしい桃のジャム。10時に宿を出て歩いてPl.UNIVERCIDADへ行き、前日見つけたバスの事務所へ行く。会社名はJULIA。トゥールーズ行きのバスの乗車券を買う。一番後ろの座席になり、あと残りは二人分しかなく、ギリギリ間に合ったという感じ。もしバスがダメなら鉄道ということになるところだった。一人2015ペセタ。
そこから歩いてガウディ設計のカサ・バトリョに行く。
これもまた波打った壁とくねくねと曲がったバルコニーの鉄柵。
正面入口が開いていたので中へ入ってみると、小さな中庭があり、それを囲むように階段が螺旋状に二階に通じている。
振り返ると入口の扉も曲がりくねった鉄格子。写真を何枚か撮ってから角を曲がった反対側に回り、別の入口からちょっと入ってみると、先ほどのところにカーブした通路が通じている。その脇の半地下のバルに入り、カフェ・コン・レーチェを飲む。宿のものより濃くておいしい。このバルの中は改造されているので、室内はごく普通のバルではあるが、やはり壁の方は曲がっている。正面入口の方の天井には緑や青などの色が妙な具合に塗られていたが、やはり各戸で使っている部分は構造部分を除いてはごく普通の室内になっているのだろう。しかしそれにしてもこんな建物を設計させてくれる建築主がよくいたものだと思う。今ならガウディという名も有名であるからわからなくはないが、百年前においてはそう知られていた人でもなく、しかも分譲アパートとしてこんなに無駄の多いものを建てさせた建築士はいったいどういう考えだったのだろうか。この建物の前の大道りにある街灯もちょっと変わった形をしていて、前日買った紙の組み立て模型にもあったが、これもガウディのだろうか。
カサ・バトリョーのすぐ近くの駅からメトロでPl, Colónへ行き、広場に面した王立造船所(現在、海洋博物館)に入る。もともと造船所だっただけあって広い建物で、その内部に帆船を中心に古代の船から現代のものまでさまざまな船の模型大小や、羅針盤等が多数展示してある。あまり興味のあるものではないが、一通り見て回るだけでもずいぶん時間がかかる。
造船場を出てすぐのコロンブス記念柱の下、サンタ・マリア号の横から出ている港内遊覧船に乗る。もう乗客が多く乗り込んでいて、私たちが乗るとすぐに出航。港の出口に向かって走り出す。やがてマジョルカ行きの白いフェリーと並んで走る。水が濁っていてあまりきれいではないが、妙な臭いはないので気分は良い。右手にモンジュイックの丘が見える。
海から見るとずいぶん大きな丘で、港の反対側から以前乗ったロープウェーが丘に向かっている。やがて船は突堤の途中にある船着場に到着し、降ろされる。切符を見ると往復となっているので、ここで船を降り、しばらく見学してからまた次の便で戻ることになっているらしいことが分かる。レストランがあったので行ってみると、セルフサービスなので入るのはやめる。伊勢海老の半分のやつが550ペスタとなっていた。あまり見るものはないので、突堤で釣りをしている人が多いので見ていたが、全然魚がかかりそうもない。船着場近くの店でアイスクリームを買って食べながら船を待つ。やがて来た船に乗り込む 。この近くでも釣りをしていて、5から10cmぐらいの小魚が釣れているらしい。船から下を覗くと2~30cmぐらいの魚の死体がプカプカ浮き、また5cmほどの小魚の群れが泳いでいるのも見える。船はもとのコースを戻る。港中だけを走るので、揺れはない。
コロン広場から歩いてブルーガイドにのっている海鮮料理の店へ向かう。場所がよく分からなかったが、海岸通りをテルミニ駅の方へ歩き、途中で地図を見てみると、駅からまた1㎞ぐらい 右の方だとわかる。ちょっと遠いが、ここまで来たのだからと歩いて行く。途中、エビをたくさん並べて客のたくさん入ったレストランを見つけるが、とにかく「La Costa」という店を探して行く。レストランは何件か見過ごした後の、ちょっと裏道に入った先の方にやっと見つける。店の前には客引きがいて、客はほとんど車でやってきているが、あまり店内を見ても客の数は多くなく、貼り出してあるメニューを見るとずいぶん高いので、ここはやめにして、来る途中見た客のたくさん入っている店に行くことにする。
店の名は「La Rey de la Gambas]。満員で、 やっと店内の奥の方に空席を見つけて座る。すぐ隣のスペイン人の女性が、「ここは 量が多いから一人前ずつで充分」というようなことを教えてくれる。足りなければ後で追加すれば良いと思い、まずエビの鉄板焼と小ダコの鉄板焼き、それにサラダとパンを各一人前ずつ注文。飲み物はワイン。出てきたものを見ると、エビとタコは皿に山盛り、ワインは大ビン1本、パンは大きなもの二切れでこれにはトマトペーストを塗りオリーブを振りかけてある。全てが油まみれのものばかり。私はちょっと小ダコを食べたあと、エビばかりを一心不乱に食べ続ける。手で皮を剥いて食べるが、手は油まみれになりカラが皿の上に山盛りになる。これではとても追加どころではない。エビは私の方が2/3ぐらい食べてしまったようで、二人ですべてを食べきり大満足。これだけのエビが500ペセタだというのだから安い。
私達に忠告してくれたスペイン人たちは一人で何皿も注文した結果、食べきれずにたくさん残していた。こんなに安くては、遠くから食べに来る人が多いのも頷ける。
大いに満腹し満足して店を出、裏通りを歩いてテルミノ駅の方へ戻る。
この近辺はバルセロネータ地区と呼ばれる労働者住宅街で、通りから見るとバルコニーには洗濯物が干されている。
レストランとは反対側に少し歩いて砂浜の海岸に出る。海水浴場になっていて、多くの人々が肌を焼いている。若い人はもちろん老人も結構日焼けに努めている。見ると若い女性もなんのためらいもなく上半身裸で上を向いて寝ころび、太陽に当たっていて、遠くではゾウアザラシのように太った白いおばさんがゴロンと転がっている。
テルミノ駅でトイレを使ってから、すぐ近くのシウダデーラ公園に入る。現代美術館の表示があるので行ってみるが、それらしい建物は閉まっているので、動物園に行くことにする。
https://dosperegrinos.net/2024/04/04/%e3%82%b9%e3%83%9a%e3%82%a4%e3%83%b3%e6%97%85%e8%a1%8c%e3%80%801982-08-26//images/2024/04/08-25 Barcelona カサ・バトリョ-700x475.webp/images/2024/04/08-25 Barcelona カサ・バトリョ-150x150.webpスペイン旅行8/26(木) 21:00 昨日(25日)は8時45分に起きて宿で例によって朝食。ここの朝食は薄めのカフェ・コン・レーチェに丸パン、それにバターと自家製らしい桃のジャム。10時に宿を出て歩いてPl.UNIVERCIDADへ行き、前日見つけたバスの事務所へ行く。会社名はJULIA。トゥールーズ行きのバスの乗車券を買う。一番後ろの座席になり、あと残りは二人分しかなく、ギリギリ間に合ったという感じ。もしバスがダメなら鉄道ということになるところだった。一人2015ペセタ。 そこから歩いてガウディ設計のカサ・バトリョに行く。 これもまた波打った壁とくねくねと曲がったバルコニーの鉄柵。 正面入口が開いていたので中へ入ってみると、小さな中庭があり、それを囲むように階段が螺旋状に二階に通じている。 振り返ると入口の扉も曲がりくねった鉄格子。写真を何枚か撮ってから角を曲がった反対側に回り、別の入口からちょっと入ってみると、先ほどのところにカーブした通路が通じている。その脇の半地下のバルに入り、カフェ・コン・レーチェを飲む。宿のものより濃くておいしい。このバルの中は改造されているので、室内はごく普通のバルではあるが、やはり壁の方は曲がっている。正面入口の方の天井には緑や青などの色が妙な具合に塗られていたが、やはり各戸で使っている部分は構造部分を除いてはごく普通の室内になっているのだろう。しかしそれにしてもこんな建物を設計させてくれる建築主がよくいたものだと思う。今ならガウディという名も有名であるからわからなくはないが、百年前においてはそう知られていた人でもなく、しかも分譲アパートとしてこんなに無駄の多いものを建てさせた建築士はいったいどういう考えだったのだろうか。この建物の前の大道りにある街灯もちょっと変わった形をしていて、前日買った紙の組み立て模型にもあったが、これもガウディのだろうか。 カサ・バトリョーのすぐ近くの駅からメトロでPl, Colónへ行き、広場に面した王立造船所(現在、海洋博物館)に入る。もともと造船所だっただけあって広い建物で、その内部に帆船を中心に古代の船から現代のものまでさまざまな船の模型大小や、羅針盤等が多数展示してある。あまり興味のあるものではないが、一通り見て回るだけでもずいぶん時間がかかる。 造船場を出てすぐのコロンブス記念柱の下、サンタ・マリア号の横から出ている港内遊覧船に乗る。もう乗客が多く乗り込んでいて、私たちが乗るとすぐに出航。港の出口に向かって走り出す。やがてマジョルカ行きの白いフェリーと並んで走る。水が濁っていてあまりきれいではないが、妙な臭いはないので気分は良い。右手にモンジュイックの丘が見える。 海から見るとずいぶん大きな丘で、港の反対側から以前乗ったロープウェーが丘に向かっている。やがて船は突堤の途中にある船着場に到着し、降ろされる。切符を見ると往復となっているので、ここで船を降り、しばらく見学してからまた次の便で戻ることになっているらしいことが分かる。レストランがあったので行ってみると、セルフサービスなので入るのはやめる。伊勢海老の半分のやつが550ペスタとなっていた。あまり見るものはないので、突堤で釣りをしている人が多いので見ていたが、全然魚がかかりそうもない。船着場近くの店でアイスクリームを買って食べながら船を待つ。やがて来た船に乗り込む 。この近くでも釣りをしていて、5から10cmぐらいの小魚が釣れているらしい。船から下を覗くと2~30cmぐらいの魚の死体がプカプカ浮き、また5cmほどの小魚の群れが泳いでいるのも見える。船はもとのコースを戻る。港中だけを走るので、揺れはない。 コロン広場から歩いてブルーガイドにのっている海鮮料理の店へ向かう。場所がよく分からなかったが、海岸通りをテルミニ駅の方へ歩き、途中で地図を見てみると、駅からまた1㎞ぐらい 右の方だとわかる。ちょっと遠いが、ここまで来たのだからと歩いて行く。途中、エビをたくさん並べて客のたくさん入ったレストランを見つけるが、とにかく「La Costa」という店を探して行く。レストランは何件か見過ごした後の、ちょっと裏道に入った先の方にやっと見つける。店の前には客引きがいて、客はほとんど車でやってきているが、あまり店内を見ても客の数は多くなく、貼り出してあるメニューを見るとずいぶん高いので、ここはやめにして、来る途中見た客のたくさん入っている店に行くことにする。 店の名は「La Rey de la Gambas]。満員で、 やっと店内の奥の方に空席を見つけて座る。すぐ隣のスペイン人の女性が、「ここは 量が多いから一人前ずつで充分」というようなことを教えてくれる。足りなければ後で追加すれば良いと思い、まずエビの鉄板焼と小ダコの鉄板焼き、それにサラダとパンを各一人前ずつ注文。飲み物はワイン。出てきたものを見ると、エビとタコは皿に山盛り、ワインは大ビン1本、パンは大きなもの二切れでこれにはトマトペーストを塗りオリーブを振りかけてある。全てが油まみれのものばかり。私はちょっと小ダコを食べたあと、エビばかりを一心不乱に食べ続ける。手で皮を剥いて食べるが、手は油まみれになりカラが皿の上に山盛りになる。これではとても追加どころではない。エビは私の方が2/3ぐらい食べてしまったようで、二人ですべてを食べきり大満足。これだけのエビが500ペセタだというのだから安い。 私達に忠告してくれたスペイン人たちは一人で何皿も注文した結果、食べきれずにたくさん残していた。こんなに安くては、遠くから食べに来る人が多いのも頷ける。 大いに満腹し満足して店を出、裏通りを歩いてテルミノ駅の方へ戻る。 この近辺はバルセロネータ地区と呼ばれる労働者住宅街で、通りから見るとバルコニーには洗濯物が干されている。 レストランとは反対側に少し歩いて砂浜の海岸に出る。海水浴場になっていて、多くの人々が肌を焼いている。若い人はもちろん老人も結構日焼けに努めている。見ると若い女性もなんのためらいもなく上半身裸で上を向いて寝ころび、太陽に当たっていて、遠くではゾウアザラシのように太った白いおばさんがゴロンと転がっている。 テルミノ駅でトイレを使ってから、すぐ近くのシウダデーラ公園に入る。現代美術館の表示があるので行ってみるが、それらしい建物は閉まっているので、動物園に行くことにする。 Andrés andres@nifty.comAdministratorDos Peregrinos
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