辺野古を訪れたのは2年ぶりだ。埋め立て工事は着々と、粛々と進められている。美しい海とともに沖縄の民意も自治も顧みられることなく傷つけられ踏み躙られて、辺野古の海岸からの風景には醜い人工物が増殖している。
この春、またも米兵による暴行事件が起こったが、米軍はもちろん日本警察も日本国政府も、その事実を沖縄県にも人々にも知らせることなく隠蔽してきた。限りなく政府広報機関に堕してしまった日本のマスメディアは深く追求することもなく「被害者のプライバシーに配慮して」という政府側のごまかしを垂れ流していた。沖縄に関心を寄せる人々の多くの脳裏にまず浮かんだのは、沖縄県議会議員選挙への影響を慮って隠蔽を図ったのでは、という疑いだ。証拠などない。しかし権力側の行為を批判する者に対して証拠の提示を求めるというのは、権力を擁護する側の横暴でしかない。
そんなことを思いながら強烈な陽射しの中で辺野古の海を眺めていると、景色が光の中に溶け、静かな波の音も遠去かって、そこで時間が逆戻りをはじめて基地のない海が戻ってくる幻影が脳裏に浮かんだ。真夏の焼けた砂浜が生んだものだったのだろう。
https://dosperegrinos.net/2024/08/08/%ef%bc%92%e5%b9%b4%e3%81%b6%e3%82%8a%e3%81%ae%e8%be%ba%e9%87%8e%e5%8f%a4//images/2024/08/image-700x394.webp/images/2024/08/image-150x150.webpAndrés国内旅行政治・経済・国際日記・コラム・つぶやき基地,暴行,県議会議員選挙,米兵,米軍,辺野古辺野古を訪れたのは2年ぶりだ。埋め立て工事は着々と、粛々と進められている。美しい海とともに沖縄の民意も自治も顧みられることなく傷つけられ踏み躙られて、辺野古の海岸からの風景には醜い人工物が増殖している。
この春、またも米兵による暴行事件が起こったが、米軍はもちろん日本警察も日本国政府も、その事実を沖縄県にも人々にも知らせることなく隠蔽してきた。限りなく政府広報機関に堕してしまった日本のマスメディアは深く追求することもなく「被害者のプライバシーに配慮して」という政府側のごまかしを垂れ流していた。沖縄に関心を寄せる人々の多くの脳裏にまず浮かんだのは、沖縄県議会議員選挙への影響を慮って隠蔽を図ったのでは、という疑いだ。証拠などない。しかし権力側の行為を批判する者に対して証拠の提示を求めるというのは、権力を擁護する側の横暴でしかない。
そんなことを思いながら強烈な陽射しの中で辺野古の海を眺めていると、景色が光の中に溶け、静かな波の音も遠去かって、そこで時間が逆戻りをはじめて基地のない海が戻ってくる幻影が脳裏に浮かんだ。真夏の焼けた砂浜が生んだものだったのだろう。
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Andrés
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