ニーチェに今日まで触れることなく来てしまったが、ポッドキャストの『ゆる哲学ラジオ』を聴いて少し興味を覚えて読んでみた。

ニーチェには一般に流布している印象を私も持っていて、「超人」だとか「ツアラトゥストラ」だとかいった言葉から、宗教批判あるいはキリスト教批判を反キリストとして行い、別の絶対神を創り上げただけのように思っていた。それはまたナチズムやスターリニズムに通じるものとの印象にもつながっていた。

『ニーチェ入門』の読後、ニーチェ理解が少しは進んだように感じるが、それでも基本的にニーチェへの反感は弱まることはなかった。

ニーチェのキリスト教批判は教会批判ではなく、キリスト=イエス批判であり、『カラマーゾフの兄弟』の大審問官の思想に近いもののように思えた。

新書による入門でニーチェ哲学を理解できるとは思わないが、文字通りこれを入門としてニーチェの著作に直接取り組めば良いだろう。今のところそこまで進む気にはなれないでいるが。

 

/images/2025/01/image-700x1139.webp/images/2025/01/image-150x150.webpAndrés書籍・雑誌ニーチェ,竹田青嗣ニーチェに今日まで触れることなく来てしまったが、ポッドキャストの『ゆる哲学ラジオ』を聴いて少し興味を覚えて読んでみた。 ニーチェには一般に流布している印象を私も持っていて、「超人」だとか「ツアラトゥストラ」だとかいった言葉から、宗教批判あるいはキリスト教批判を反キリストとして行い、別の絶対神を創り上げただけのように思っていた。それはまたナチズムやスターリニズムに通じるものとの印象にもつながっていた。 『ニーチェ入門』の読後、ニーチェ理解が少しは進んだように感じるが、それでも基本的にニーチェへの反感は弱まることはなかった。 ニーチェのキリスト教批判は教会批判ではなく、キリスト=イエス批判であり、『カラマーゾフの兄弟』の大審問官の思想に近いもののように思えた。 新書による入門でニーチェ哲学を理解できるとは思わないが、文字通りこれを入門としてニーチェの著作に直接取り組めば良いだろう。今のところそこまで進む気にはなれないでいるが。  退職者夫婦の旅と日常(スペイン・旅・留学・巡礼・映画・思索・本・・・)