動画 Aldeanueva del Camino〜Baños de MonteMayor

7時起床。昨夜は風が治ったと思ったのも束の間、再び強風が吹きはじめ、一晩中吹き荒れていたようだ。時々風の音で目が覚め、車のライトが窓を照らすのを感じ、トラックが道路の継ぎ目を通過する衝撃音が響いていた。配偶者によるとそれは雷鳴、雷光だったとのこと。知らずに眠っていたが、荒れた一晩だったようだ。起きた時にもまだ風はあり、雨も小雨や霧雨だが断続的に降っていた。気温は高め。

8時45分に下階のカフェテリアで朝食。いつものTostada、Café con lecha、Té con leche、Zumo de naranja。

9時40分出発。朝食中に2人組のPeregrino、出発時にも一人と、このところPeregrinoを見かけることが多い。季節が良くなってきているからだろうか。

今日は国道をずっと進むコースで、面白みはない。ポンチョを着ようかと思っていたが、雨が止んだのでポンチョなし、ダウンなしで歩いてちょうど良い気候。この辺りは高速道路が並行していないせいか、国道の通行量が若干多い。雨風があると危険を感じたり吹きあげられた雨水で濡れたりと嫌な思いをするところだが、幸いそれはない。景色は山間の風景になってくる。牧場の牛の中に立派な姿の黒牛と、その仔なのか病気なのかもしれない毛並みの乱れた白牛が並んで立っている。その先には馬の牧場、しばらくすると羊の牧場。左手遠くに大きな建物が見え、やがてそこに通じる道への立派な門構えの入口。男爵邸と書いてあるが、人の気配は感じられない。ちょうど横広がりの虹が屋敷にかかって美しい。Googleマップでは門を入ってすぐのところに「前菜ショップ」と記されている。何だこれは、男爵芋の肉じゃがでも売っているのか、などと冗談を言いながら通り過ぎた。しかしホテルに入ってからゆっくり調べてみたら、イベリコ豚の生ハム製造直売所だった。今は季節外れで閉まっていて、様子は全く窺い知れないが。

昨日、今日と何ヶ所かで文字の刻まれた石の円柱があった。古代ローマ街道を示すために近年建てられたもの。私たちが歩いている「銀の道」はまさしく古代ローマ街道なので、こうしたものが地元の自治体によって設置されているのは当然だが、現場には説明がないので分かりづらい。

青空が広がってきたところで、国道から離れて田舎道に入るようにとのCaminoの道標。昨夜の雨でひどい状態ではと心配しながら足を踏み入れたが、大きな水溜りは一ヶ所だけだった。しかも1kmも進まないで元の国道に合流。

ところがほんの少し進むと今度は左に逸れるようにとの道標。そこを下ると休憩所が整備されていて、その脇にローマ橋があった。もうすぐ目的地だが、今日は距離も短く時間に余裕があるので、ここで休憩。ローマ橋を眺めるだけでなく、渡ってみることもできた。傷みは激しい。ここでも数人のペレグリーノが追い越して行った。

そこから坂を上ると再び国道に出て、間も無く今日の目的地Baños de Montemayorの町。国道を離れて市街地に入る。細く入り組んだ路地が迷わせる。市庁舎前に出たところで老人が、Caminoはあっちだと教えてくれる。私たちは礼を言って、今はホテルに向かっているところだと断って進む。小さなスーパーがあったのでりんごとバナナを購入。間も無く宿に到着。大きな温泉施設の裏手で、通りかかると硫黄の匂いがして、やっぱりここは温泉地だと実感。ホテルに着いてチェックインしたのは、なんと12時半だった。

部屋で片付けをし、少し町を散歩してから昼食に行こうと出かける。宿の人に教えてもらったレストランはすぐに見つかったが、今日は休みのよう。他を探そうと歩き回るが、雨が降り出したので一度宿に戻り服装を変えて出直し。ネットで調べて別のレストランに向かう。

Hotel Restaurante Alegría。先客は6人。そんなに大きなレストランではないが、Camareroの立ち居振る舞いがいかにも古いレストランの老給仕と行った風情で、私は好きだ。

Menú del díaで一皿目はSopa de CocidoとEnsalada de Pasta。二皿目はLomo de Cerdo a la PlanchaとAlbóndigas de Ternera。デザートはHeladoとCuajada。アイスクリームは市販の円錐形のものが皿に載って出てきた。今回の旅で初めて。レストランの雰囲気からして意外だった。そしてAgua Con gasとVino tinto。ワインはボトル1本。これで16.00 €。味はちょっと塩気が多め。昨日と違って量は私たちには適当だった。他に客は来なかった。

食後、町を少し散策。大きな土産店がある。昼休み時間なので閉まっているがウインドウショッピング。キティの印刷された籐の籠、色鮮やかな陶器などスペインの土産店にしては充実した品揃え。

ホテル内でも通りでも、レストランでもさすがに老人の姿が多い。湯治場で治療に来ているようだ。温泉町といっても日本と違って歓楽観光目的で来ているのではなく、治療目的とはっきりしている。

宿に戻って明日の宿の予約。この先の予定が非常に組みにくい。今の私たちが歩くペースで1日15km程度とすると、Caminoでは宿泊地が見つからない。アルベルゲを使えば何とかなるが、ドミトリーだけの宿は避けたいとなると、Caminoを離れざるを得ない。それでも昨日のような道になれば良いのだが、行ってみなければ分からない。ともかく明日の宿だけ確保して、あとはまた明日考えることにしよう。

21時を過ぎたので下のサロンに行って、自販機でコーヒーを買い、持参の菓子類で軽く夕食代わり。サロンの奥が騒がしいので何事かと覗いてみると、食堂になっていて多くの老人が食事中。ここは湯治場なので、客はホテルの夕食付きになっているのだろう。私たちがサロンで座っていると、食事を終えた人たちが次々に挨拶して部屋に帰って行く。中にはサロンに残ってテレビを見る人、数人でテーブルを囲んでドミノをはじめるグループもいる。皆、何らかの病気を抱えているのだろうが、病院ではないので重病の人はいない。それでも老人ばかりのホテルというのは初めてなので、雰囲気に戸惑う。

部屋に戻って日記の続き。今夜も突風が断続的に吹いている。老人のためなのか、このホテルはスチーム暖房を昼間から効かせ、暑いほど。バルブを絞り窓を開けて調整。おかげで洗濯物はよく乾くだろうが、喉も渇く。

Andrés銀の道 Camino de la PlataCamino,Camino de la Plata,Santiago,サンティアゴ,巡礼動画 Aldeanueva del Camino〜Baños de MonteMayor 7時起床。昨夜は風が治ったと思ったのも束の間、再び強風が吹きはじめ、一晩中吹き荒れていたようだ。時々風の音で目が覚め、車のライトが窓を照らすのを感じ、トラックが道路の継ぎ目を通過する衝撃音が響いていた。配偶者によるとそれは雷鳴、雷光だったとのこと。知らずに眠っていたが、荒れた一晩だったようだ。起きた時にもまだ風はあり、雨も小雨や霧雨だが断続的に降っていた。気温は高め。 8時45分に下階のカフェテリアで朝食。いつものTostada、Café con lecha、Té con leche、Zumo de naranja。 9時40分出発。朝食中に2人組のPeregrino、出発時にも一人と、このところPeregrinoを見かけることが多い。季節が良くなってきているからだろうか。 今日は国道をずっと進むコースで、面白みはない。ポンチョを着ようかと思っていたが、雨が止んだのでポンチョなし、ダウンなしで歩いてちょうど良い気候。この辺りは高速道路が並行していないせいか、国道の通行量が若干多い。雨風があると危険を感じたり吹きあげられた雨水で濡れたりと嫌な思いをするところだが、幸いそれはない。景色は山間の風景になってくる。牧場の牛の中に立派な姿の黒牛と、その仔なのか病気なのかもしれない毛並みの乱れた白牛が並んで立っている。その先には馬の牧場、しばらくすると羊の牧場。左手遠くに大きな建物が見え、やがてそこに通じる道への立派な門構えの入口。男爵邸と書いてあるが、人の気配は感じられない。ちょうど横広がりの虹が屋敷にかかって美しい。Googleマップでは門を入ってすぐのところに「前菜ショップ」と記されている。何だこれは、男爵芋の肉じゃがでも売っているのか、などと冗談を言いながら通り過ぎた。しかしホテルに入ってからゆっくり調べてみたら、イベリコ豚の生ハム製造直売所だった。今は季節外れで閉まっていて、様子は全く窺い知れないが。 昨日、今日と何ヶ所かで文字の刻まれた石の円柱があった。古代ローマ街道を示すために近年建てられたもの。私たちが歩いている「銀の道」はまさしく古代ローマ街道なので、こうしたものが地元の自治体によって設置されているのは当然だが、現場には説明がないので分かりづらい。 青空が広がってきたところで、国道から離れて田舎道に入るようにとのCaminoの道標。昨夜の雨でひどい状態ではと心配しながら足を踏み入れたが、大きな水溜りは一ヶ所だけだった。しかも1kmも進まないで元の国道に合流。 ところがほんの少し進むと今度は左に逸れるようにとの道標。そこを下ると休憩所が整備されていて、その脇にローマ橋があった。もうすぐ目的地だが、今日は距離も短く時間に余裕があるので、ここで休憩。ローマ橋を眺めるだけでなく、渡ってみることもできた。傷みは激しい。ここでも数人のペレグリーノが追い越して行った。 そこから坂を上ると再び国道に出て、間も無く今日の目的地Baños de Montemayorの町。国道を離れて市街地に入る。細く入り組んだ路地が迷わせる。市庁舎前に出たところで老人が、Caminoはあっちだと教えてくれる。私たちは礼を言って、今はホテルに向かっているところだと断って進む。小さなスーパーがあったのでりんごとバナナを購入。間も無く宿に到着。大きな温泉施設の裏手で、通りかかると硫黄の匂いがして、やっぱりここは温泉地だと実感。ホテルに着いてチェックインしたのは、なんと12時半だった。 部屋で片付けをし、少し町を散歩してから昼食に行こうと出かける。宿の人に教えてもらったレストランはすぐに見つかったが、今日は休みのよう。他を探そうと歩き回るが、雨が降り出したので一度宿に戻り服装を変えて出直し。ネットで調べて別のレストランに向かう。 Hotel Restaurante Alegría。先客は6人。そんなに大きなレストランではないが、Camareroの立ち居振る舞いがいかにも古いレストランの老給仕と行った風情で、私は好きだ。 Menú del díaで一皿目はSopa de CocidoとEnsalada de Pasta。二皿目はLomo de Cerdo a la PlanchaとAlbóndigas de Ternera。デザートはHeladoとCuajada。アイスクリームは市販の円錐形のものが皿に載って出てきた。今回の旅で初めて。レストランの雰囲気からして意外だった。そしてAgua Con gasとVino tinto。ワインはボトル1本。これで16.00 €。味はちょっと塩気が多め。昨日と違って量は私たちには適当だった。他に客は来なかった。 食後、町を少し散策。大きな土産店がある。昼休み時間なので閉まっているがウインドウショッピング。キティの印刷された籐の籠、色鮮やかな陶器などスペインの土産店にしては充実した品揃え。 ホテル内でも通りでも、レストランでもさすがに老人の姿が多い。湯治場で治療に来ているようだ。温泉町といっても日本と違って歓楽観光目的で来ているのではなく、治療目的とはっきりしている。 宿に戻って明日の宿の予約。この先の予定が非常に組みにくい。今の私たちが歩くペースで1日15km程度とすると、Caminoでは宿泊地が見つからない。アルベルゲを使えば何とかなるが、ドミトリーだけの宿は避けたいとなると、Caminoを離れざるを得ない。それでも昨日のような道になれば良いのだが、行ってみなければ分からない。ともかく明日の宿だけ確保して、あとはまた明日考えることにしよう。 21時を過ぎたので下のサロンに行って、自販機でコーヒーを買い、持参の菓子類で軽く夕食代わり。サロンの奥が騒がしいので何事かと覗いてみると、食堂になっていて多くの老人が食事中。ここは湯治場なので、客はホテルの夕食付きになっているのだろう。私たちがサロンで座っていると、食事を終えた人たちが次々に挨拶して部屋に帰って行く。中にはサロンに残ってテレビを見る人、数人でテーブルを囲んでドミノをはじめるグループもいる。皆、何らかの病気を抱えているのだろうが、病院ではないので重病の人はいない。それでも老人ばかりのホテルというのは初めてなので、雰囲気に戸惑う。 部屋に戻って日記の続き。今夜も突風が断続的に吹いている。老人のためなのか、このホテルはスチーム暖房を昼間から効かせ、暑いほど。バルブを絞り窓を開けて調整。おかげで洗濯物はよく乾くだろうが、喉も渇く。退職者夫婦の旅と日常(スペイン・旅・留学・巡礼・映画・思索・本・・・)