動画 Baños de MonteMayor〜Béjar

7時起床。

周囲からはまだ物音はしない。朝食は8時半からと言われていたので、数分前に食堂に降りてみると、案の定もう食べ終えている人もいれば食事中の人も少しいる。テーブルに着くとメニューが置いてあり、いくつかを選ぶ方式。

Tostada、Café con leche、Té con leche、Zumo de naranjaといつもと同じものを選ぶと、Tostadaの横にBiscochoが添えられている。Zumoは生ではなかった。それ以外に果物も選べるのでりんごをもらう。さらにコーヒーを飲み終えると、もういっぱいいかがとサービスしてくれる。その間にも他の客が入ってきて、その度に私たちにも挨拶。ほとんどが老夫婦で、体が不自由そうに見える人はいない。

部屋に戻って支度。朝からずっと雨。一晩中降っていたようだ。風も少しあったのでポンチョにしようかとも思ったが、雨風は少しおさまってきたように見えたので、ポンチョはなしにする。

9時半出発。雨は降っている。町中の坂を上って行くとCaminoの黄色い矢印に出会う。それに従って進むと間もなく町を抜けアスファルト舗装の道から石畳の道へ。

 新しい石畳で、古代ローマ街道の石畳ではない。しかし雨の日に石畳は助かる。

町を見下ろす高台に上る。いかにも温泉町と言えなくもない風景。

やがてローマ街道を示す石標。そこでBaños de MonteMayorの町にお別れ。間もなく国道に合流。

国道を渡るとすぐに左にCaminoが続いているが、最初から細く草に覆われた道で、雨の中で歩くとあっという間に濡れてしまいそう。黄色の矢印は左を示すものとともに国道を示すものもあるので、国道を歩くことにする。

そこから30分ほど歩いてガソリンスタンドがあったので休憩。売店内に椅子とテーブルがあるので、自販機でコーヒーを買って一休み。女性店員一人でやっていて、店内は掃除が行き届いていてトイレも含めて非常に綺麗。

先程の左に分かれたCaminoはすぐに国道に合流していたが、今度はCaminoが最終的に国道から離れる。私たちは泊まる場所の関係でCaminoは進めず、国道を歩き続ける。交通量は多くないが、スピードを上げた車が横を通ると、風圧で押されるのは嫌なもの。

Puerto de Béjarという小さな村があるので、国道を少し外れて村内に。Barが開いていたので休憩。冷たい雨の日に暖かいBarは本当にありがたい。Café con lecheとMenta poleoを飲み、トイレを借りる。風雨がひどくなる一方なので、私はポンチョを使うことにする。Barを出るとやはり風雨は強くなっている。

村は小さく綺麗なところで、人々が静かに落ち着いて暮らしていそう。

村を抜けて再び国道。

1時間ほど歩いてCanta Galloの村。ここにはパン屋しかないようなので村には入らず、バス停で休憩。風雨は一層激しく、足元が濡れてしまっていることもあって体が冷えてくる。気温も下がっているようだ。8度ほどらしいが、体感温度は3度ぐらいか。バス停でバナナやチョコレートで栄養補給をし、先を急ぐことに。

30分ほど国道を進むと、右に先日歩いたのとおなじCamino Natural Via de la Plataの表示。あの道の続きのようだ。これだと車の心配もなく、国道よりも吹き曝しが少なくて風も弱く歩きやすい。行き先表示にも今日の目的地のBéjarがあるので、そこを進むことにする。鉄道跡地なので起伏もカーブも少なく、歩きやすい。

この道に救われた。歩行スピードも上がる。

Béjarの街の手前でEstación de Béjarの休憩所があるが、雨の中で今日は通過。ここの駅はずいぶん大きかったようで、貨物駅も併設されていた。間もなくBéjar。

道はBéjarの街の下をトンネルで抜けているが、Béjarに泊まる私たちは階段を上って道路に出る。

街の中を地図を頼りに曲がりくねって急坂を上り、宿に向かう。風雨は激しいまま。下から見上げた時には大きな建物が目立ったが、街中は細い路地が複雑に絡み合い、岩山の上に築かれた街のよう。

宿にようやく辿り着いたのは14時40分だった。入口でポンチョを脱ぎ、チェックイン手続きをしようとすると、宿の主人はまず部屋に入って濡れたものを脱いでから手続きしようと言ってくれる。しかしここで食事ができると期待していたのに、食事は提供できないのでレストランへ行くようにとのこと。部屋に入って、濡れた靴を脱いで靴下を履き替え、しかたなく濡れた靴をもう一度履いて出かける。宿の主人はPl. Mayorに2軒レストランがあると言うので、そちらへ向かう。まだ風雨は続いている。10分ほど歩いて広場に着くと、確かに2軒ある。良さそうな方に入る。15時半になっていたので心配していたが、昼食はできるとのこと。Comedorには先客が一組だけ。アラカルトのメニューが出されたが、Menú del díaはあるかと尋ねると、別のメニューを持ってきてくれた。

一皿目はEnsaladilla Pavón con ventrescaとGarbanzoのスープ。

二皿目はCarrillera al vino tintoとEscalope empanado。

デザートはTarta de QuesoとHelado。飲み物はAgua Con gasとVino tinto。ワインはグラス一杯だった。これで一人16,00 €。それにCafé cortado1.6€。

それにサービスの先付で肉じゃがのような一皿が提供された。Escalopeの肉はスペインではこれまでで一番厚切りで、日本のトンカツに近く、キャベツの千切りが欲しいと冗談を言い合った。味もまずまず、雰囲気は静かでよく、良い店だった。しかし私たちには量が多く、満腹で苦しいほど。

店の前に教会があって扉が開いていたので入ってみたが、特筆するものはなく、底冷えがするのですぐに引き上げ宿に向かう

途中の小さな広場にドン・キホーテとサンチョ・パンサの像がある。結構良い出来。しかしなぜここにと思って後ろを見上げると、そこはセルバンテス劇場だった。

宿に戻ると、先ず靴と靴下を脱ぎ、シャワー。幸いここのシャワーは熱い湯が出て、シャワーコーナーは狭いが体は温まる。バスルームにはスチーム暖房が入っていて、部屋はエアコン。とにかく温まるのは嬉しい。

明日の予定を考えるが、距離と宿の関係で歩くのは諦めてバスでサラマンカに移動せざるを得ない。ホテルを予約し、バスの時間を確認する。その後に私は昼寝をしようとするが、エアコンの音が外の風雨の音に聞こえて眠れない。諦めて起き出し、日記を書く。

夕食は、昼食の満腹が残っている上に、濡れた靴をまた履く気にはなれず、外出などもってのほかなので、今朝もらったりんごで済ませる。

とにかく今日は酷い天候だった。雨は強く降り続き、風は強く吹きつけ、気温は低く、みぞれ混じりかと疑うほど。そんな中を十数キロ歩いて、靴の中まで濡れるだけでなく、膝下も、さらに後方からの風で腿裏も濡れてしまうほど。暖かい宿に入れ、きちんと昼食をとれたのが救いだった。

 

/images/2025/05/image-419-700x394.webp/images/2025/05/image-419-150x150.webpAndrés銀の道 Camino de la PlataCamino,Camino de la Plata,Santiago,サンティアゴ,巡礼動画 Baños de MonteMayor〜Béjar 7時起床。 周囲からはまだ物音はしない。朝食は8時半からと言われていたので、数分前に食堂に降りてみると、案の定もう食べ終えている人もいれば食事中の人も少しいる。テーブルに着くとメニューが置いてあり、いくつかを選ぶ方式。 Tostada、Café con leche、Té con leche、Zumo de naranjaといつもと同じものを選ぶと、Tostadaの横にBiscochoが添えられている。Zumoは生ではなかった。それ以外に果物も選べるのでりんごをもらう。さらにコーヒーを飲み終えると、もういっぱいいかがとサービスしてくれる。その間にも他の客が入ってきて、その度に私たちにも挨拶。ほとんどが老夫婦で、体が不自由そうに見える人はいない。 部屋に戻って支度。朝からずっと雨。一晩中降っていたようだ。風も少しあったのでポンチョにしようかとも思ったが、雨風は少しおさまってきたように見えたので、ポンチョはなしにする。 9時半出発。雨は降っている。町中の坂を上って行くとCaminoの黄色い矢印に出会う。それに従って進むと間もなく町を抜けアスファルト舗装の道から石畳の道へ。  新しい石畳で、古代ローマ街道の石畳ではない。しかし雨の日に石畳は助かる。 町を見下ろす高台に上る。いかにも温泉町と言えなくもない風景。 やがてローマ街道を示す石標。そこでBaños de MonteMayorの町にお別れ。間もなく国道に合流。 国道を渡るとすぐに左にCaminoが続いているが、最初から細く草に覆われた道で、雨の中で歩くとあっという間に濡れてしまいそう。黄色の矢印は左を示すものとともに国道を示すものもあるので、国道を歩くことにする。 そこから30分ほど歩いてガソリンスタンドがあったので休憩。売店内に椅子とテーブルがあるので、自販機でコーヒーを買って一休み。女性店員一人でやっていて、店内は掃除が行き届いていてトイレも含めて非常に綺麗。 先程の左に分かれたCaminoはすぐに国道に合流していたが、今度はCaminoが最終的に国道から離れる。私たちは泊まる場所の関係でCaminoは進めず、国道を歩き続ける。交通量は多くないが、スピードを上げた車が横を通ると、風圧で押されるのは嫌なもの。 Puerto de Béjarという小さな村があるので、国道を少し外れて村内に。Barが開いていたので休憩。冷たい雨の日に暖かいBarは本当にありがたい。Café con lecheとMenta poleoを飲み、トイレを借りる。風雨がひどくなる一方なので、私はポンチョを使うことにする。Barを出るとやはり風雨は強くなっている。 村は小さく綺麗なところで、人々が静かに落ち着いて暮らしていそう。 村を抜けて再び国道。 1時間ほど歩いてCanta Galloの村。ここにはパン屋しかないようなので村には入らず、バス停で休憩。風雨は一層激しく、足元が濡れてしまっていることもあって体が冷えてくる。気温も下がっているようだ。8度ほどらしいが、体感温度は3度ぐらいか。バス停でバナナやチョコレートで栄養補給をし、先を急ぐことに。 30分ほど国道を進むと、右に先日歩いたのとおなじCamino Natural Via de la Plataの表示。あの道の続きのようだ。これだと車の心配もなく、国道よりも吹き曝しが少なくて風も弱く歩きやすい。行き先表示にも今日の目的地のBéjarがあるので、そこを進むことにする。鉄道跡地なので起伏もカーブも少なく、歩きやすい。 この道に救われた。歩行スピードも上がる。 Béjarの街の手前でEstación de Béjarの休憩所があるが、雨の中で今日は通過。ここの駅はずいぶん大きかったようで、貨物駅も併設されていた。間もなくBéjar。 道はBéjarの街の下をトンネルで抜けているが、Béjarに泊まる私たちは階段を上って道路に出る。 街の中を地図を頼りに曲がりくねって急坂を上り、宿に向かう。風雨は激しいまま。下から見上げた時には大きな建物が目立ったが、街中は細い路地が複雑に絡み合い、岩山の上に築かれた街のよう。 宿にようやく辿り着いたのは14時40分だった。入口でポンチョを脱ぎ、チェックイン手続きをしようとすると、宿の主人はまず部屋に入って濡れたものを脱いでから手続きしようと言ってくれる。しかしここで食事ができると期待していたのに、食事は提供できないのでレストランへ行くようにとのこと。部屋に入って、濡れた靴を脱いで靴下を履き替え、しかたなく濡れた靴をもう一度履いて出かける。宿の主人はPl. Mayorに2軒レストランがあると言うので、そちらへ向かう。まだ風雨は続いている。10分ほど歩いて広場に着くと、確かに2軒ある。良さそうな方に入る。15時半になっていたので心配していたが、昼食はできるとのこと。Comedorには先客が一組だけ。アラカルトのメニューが出されたが、Menú del díaはあるかと尋ねると、別のメニューを持ってきてくれた。 一皿目はEnsaladilla Pavón con ventrescaとGarbanzoのスープ。 二皿目はCarrillera al vino tintoとEscalope empanado。 デザートはTarta de QuesoとHelado。飲み物はAgua Con gasとVino tinto。ワインはグラス一杯だった。これで一人16,00 €。それにCafé cortado1.6€。 それにサービスの先付で肉じゃがのような一皿が提供された。Escalopeの肉はスペインではこれまでで一番厚切りで、日本のトンカツに近く、キャベツの千切りが欲しいと冗談を言い合った。味もまずまず、雰囲気は静かでよく、良い店だった。しかし私たちには量が多く、満腹で苦しいほど。 店の前に教会があって扉が開いていたので入ってみたが、特筆するものはなく、底冷えがするのですぐに引き上げ宿に向かう 途中の小さな広場にドン・キホーテとサンチョ・パンサの像がある。結構良い出来。しかしなぜここにと思って後ろを見上げると、そこはセルバンテス劇場だった。 宿に戻ると、先ず靴と靴下を脱ぎ、シャワー。幸いここのシャワーは熱い湯が出て、シャワーコーナーは狭いが体は温まる。バスルームにはスチーム暖房が入っていて、部屋はエアコン。とにかく温まるのは嬉しい。 明日の予定を考えるが、距離と宿の関係で歩くのは諦めてバスでサラマンカに移動せざるを得ない。ホテルを予約し、バスの時間を確認する。その後に私は昼寝をしようとするが、エアコンの音が外の風雨の音に聞こえて眠れない。諦めて起き出し、日記を書く。 夕食は、昼食の満腹が残っている上に、濡れた靴をまた履く気にはなれず、外出などもってのほかなので、今朝もらったりんごで済ませる。 とにかく今日は酷い天候だった。雨は強く降り続き、風は強く吹きつけ、気温は低く、みぞれ混じりかと疑うほど。そんな中を十数キロ歩いて、靴の中まで濡れるだけでなく、膝下も、さらに後方からの風で腿裏も濡れてしまうほど。暖かい宿に入れ、きちんと昼食をとれたのが救いだった。  退職者夫婦の旅と日常(スペイン・旅・留学・巡礼・映画・思索・本・・・)