動画 Vedra~Santiago de Compostela

7時起床。8時過ぎから宿のBarで朝食。宿泊代とは別なのでいつも通りのものを注文。Café con leche、Té con leche、Tostada、Zumo de naranja。CaféとZumoは少なめ。Tostadaは薄く小さい上に焼きすぎて一部が焦げている。これでは歩きはじめるとすぐにお腹が空くだろう。

9時20分にチェックアウト。気温は低くなく、曇りだが雨の心配はなさそう。宿を出るとすぐに上り坂がしばらく続くので、最初から長袖シャツ1枚で出発。最初は少し腕がひんやり感じたが、上りで身体が温まり服装は正解だった。

Santiagoまでの距離は19kmほど。上り下りが多いので私たちにとってはちょっと厳しい。

最初の長い上りを過ぎると短い上り下りの繰り返し。周囲の景色はガリシアの緑と比較的規模の小さい畑や牧草地。畑から猫がこちらを不審げに見ている。ガリシアのワインはあまり有名ではないが、葡萄栽培が盛んになって来ているのか、新しい葡萄畑がよく見られる。道は集落の中では曲がりくねることが多いが、それ以外は幅の広い砂利道で歩きやすい。しかし次第に幅が狭くなり路面の状況も悪くなって、林の中になると水たまりや泥も出てくる。そんなに酷いものではないので、靴が濡れたり泥に入り込んだりすることはない。

歩行者に注意の道路標識が三隅にライトを点けた高級仕様で設置されている。しかしそこは歩行者も車も滅多に通らないところ。税金の無駄遣いはどこの国ではよくある話だ。

遠くの小山に四角い穴が開いているように見えるが、近づくと山の中腹に家が立っているだけ。

牧草地の緑が瑞々しく、丈がずいぶん高くなっている。

11時ごろには案の定お腹が空いてくる。幸い休憩所があったので一休みして、持参のチョコレートなどで小腹を満たす。

今日もまた見事な藤の花に遭遇。やはり藤棚にはせず、塀にかぶさっている。

線路をくぐるが、地方鉄道のようだ。しばらく行きすぎたところで遠くを貨物列車が通る。結構編成は長い。Camino沿いの壁面に宣伝の看板があり、その方向に進むとAlbergue兼Barがある。離れて見るととても営業しているようには見えないが、数メートルのところまで近づくと中に電灯がついているのが見えて営業中だと判明。外の壁面にも看板があるので入る前に見ていると、Barの女主人が出てきて入店を促す。お腹が空いているので食べるものはないかと聞くと、マフィンしかないと答える。他にはと重ねて聞くとガルバンソのスープやボカディージョならあるとのことなので、スープとBocadillo con Jamón y Quesoを注文。思ったより大きくて、12時だがこれを昼食にすることに。店内にはPeregrinoの写真やCaminoの地図などがたくさん貼られている。客は地元のおじいさんが数人。

Caminoに戻ると、Santiagoまでの距離は10kmを切っている。先ほど潜った鉄道を今度は高架で越える。

牧場では数頭の馬が飼われているところ、牛がやはり数頭草を食んでいるところ、毛刈りの終えたのと毛で丸くなっているのとが混在している羊が見られるところなどさまざまだが、どれも規模が小さい。

ある村のはずれで人々がたくさん集まっている。近づいてみると大きなトラックが舞台になり、周囲に幾つかの屋台が出て祭りの準備中。通り過ぎて間も無く、音楽が流れはじめ、しばらくすると花火の音。祭りの開始を告げているのだろう。花火は何度も打ち上げられていた。

擦り減った石畳の道が100mほど突然出現し、突き当たりは数段の階段。何か意味があるのか。

Caminoをほんの10mほど外れたところにBarがあるので休憩。14時半ごろで、店の人は15時閉店だがテラス席を使う分には構わないと言うので、Agua Con gasとKAS Limónを注文して休憩。生ハムをのせたピンチョスとピーナツがおまけについてきた。座っていると微かな風が汗を冷やして心地良い。15時には入口を閉め、掃除をし、ゴミを捨てて閉店。私たちはテラス席でのんびり休む。

Santiagoまで4kmを切り、鉄道を越える。今度のは明らかにRENFEのもの。

市街地に入ったように思える家並みになるが、人通りは少ない。遠くに大聖堂の一部が見える。

石の橋をわたり完全に市街地になるが、まだ人通りは少ない。上り坂がはじまり最後の難関。やがてそれまで頻繁に案内してくれていた黄色の矢印がなくなる。地図を頼りに進むが旧市街地に入るとそれでも迷いかねない。

カテドラルよりもホテルが手前なので、先ずチェックイン。部屋は新しいが狭め。バスルームは広い。

クレデンシャルの日付が入っていないところに年月日を書き入れ、巡礼事務所に向かう。オブラドイロ広場で無事到着の抱擁、写真撮影。広場の様子はいつも通りで、座り込むグループ、じっとカテドラルに見入る人、立ち話を長々としている人たちの姿が見える。いつもと違うのは、広場の一角にメリーゴーラウンドが設置されて復活祭休暇を楽しもうとしていることと、パラドールが工事中で外壁に大きな幕がかけられていること。営業はしているが。

巡礼事務所に行って巡礼証明書を発行してもらう。発行基準が変わったばかりで、旧基準では発行してもらえないのでちょっと不安だったが、無事入手。Camino de la plata の巡礼証明書と距離証明書。5枚目(カタルーニャの道を歩いた時はSantiagoまでは来なかったので)ではあっても巡礼証明書をもらえるのは嬉しい。今回はここまでくる予定はなかったので、証明書を入るものを持ってこなかった。事務所で筒を購入。ついでにCaminoの地図も。

事務所内の礼拝堂で流されているビデオを見、入口に置かれた記念帳に書き込む。カテドラルでのミサの時刻を尋ねると7時半からとのことなので、一旦ホテルに戻り荷物を置いて、肌寒くなって来たのでダウンを着込んでカテドラルに。ところがもう座席は全て埋まっている。一箇所だけ空いていたので配偶者が座り、私は他の席を探しに向かうが、配偶者が追いかけてきて隣の人が詰めてくれるので座れるようになったと言う。行ってみると体格の良い男性が席を詰めるのではなく完全に譲ってくれた。しばらくするとその隣のやはり体格の良い男性が別の高齢者に席を譲っていた。

ミサは19時半ちょうどに開始。最初に巡礼者の紹介があり、セビージャからの紹介もあったが、幾つかの国名は挙がっていたものの、日本は入っていなかった。このミサには間に合わなかったのだろう。ミサは聖歌独唱が前回まではシスターだったのに、今回は男声。よく通り声で音程もテンポも安定していて上手だった。司祭の話も良いものに思えたが、歩き疲れで眠かった。ボタフメイロは無し

ミサを終えて夕食に。地図で適当に検索して行った店は、入ってみたらメキシコ料理が主だった。それでもシシトウの素揚げがあり美味しかった。それと豆をすりつぶして揚げたもの。少し香辛料が効いてスペインの料理とは趣が変わり良かった。飲み物はリオハの赤ワインとガセオサ。Camareraの感じもよく、ガリシア人の一見無愛想だが優しいのとは違い、明るく親しみやすい人だった。

食後ホテルに戻りシャワー、日記、配偶者は洗濯。

今日でCamino de la plataは終了。幾つかの出来事で中断を考えたこともあったが、次第に心身ともに順応して来て、旅は順調に進むようになった。1日の歩行距離も、最初は15kmを限度とし、実際にそのくらいが限界だと感じていたが、終わりの頃には20km以上でも大丈夫だと思えるようになり、最終日は上り下りの多い行程にもかかわらず20km強を歩き、到着後も歩き回ることが出来た。

ただ、7度目のSantiago巡礼があるかとなると、これまでと違って迷いが大きい。それはまた帰ってからゆっくり考えよう。

Andrés銀の道 Camino de la PlataCamino,Camino de la Plata,Santiago,サンティアゴ,巡礼動画 Vedra~Santiago de Compostela 7時起床。8時過ぎから宿のBarで朝食。宿泊代とは別なのでいつも通りのものを注文。Café con leche、Té con leche、Tostada、Zumo de naranja。CaféとZumoは少なめ。Tostadaは薄く小さい上に焼きすぎて一部が焦げている。これでは歩きはじめるとすぐにお腹が空くだろう。 9時20分にチェックアウト。気温は低くなく、曇りだが雨の心配はなさそう。宿を出るとすぐに上り坂がしばらく続くので、最初から長袖シャツ1枚で出発。最初は少し腕がひんやり感じたが、上りで身体が温まり服装は正解だった。 Santiagoまでの距離は19kmほど。上り下りが多いので私たちにとってはちょっと厳しい。 最初の長い上りを過ぎると短い上り下りの繰り返し。周囲の景色はガリシアの緑と比較的規模の小さい畑や牧草地。畑から猫がこちらを不審げに見ている。ガリシアのワインはあまり有名ではないが、葡萄栽培が盛んになって来ているのか、新しい葡萄畑がよく見られる。道は集落の中では曲がりくねることが多いが、それ以外は幅の広い砂利道で歩きやすい。しかし次第に幅が狭くなり路面の状況も悪くなって、林の中になると水たまりや泥も出てくる。そんなに酷いものではないので、靴が濡れたり泥に入り込んだりすることはない。 歩行者に注意の道路標識が三隅にライトを点けた高級仕様で設置されている。しかしそこは歩行者も車も滅多に通らないところ。税金の無駄遣いはどこの国ではよくある話だ。 遠くの小山に四角い穴が開いているように見えるが、近づくと山の中腹に家が立っているだけ。 牧草地の緑が瑞々しく、丈がずいぶん高くなっている。 11時ごろには案の定お腹が空いてくる。幸い休憩所があったので一休みして、持参のチョコレートなどで小腹を満たす。 今日もまた見事な藤の花に遭遇。やはり藤棚にはせず、塀にかぶさっている。 線路をくぐるが、地方鉄道のようだ。しばらく行きすぎたところで遠くを貨物列車が通る。結構編成は長い。Camino沿いの壁面に宣伝の看板があり、その方向に進むとAlbergue兼Barがある。離れて見るととても営業しているようには見えないが、数メートルのところまで近づくと中に電灯がついているのが見えて営業中だと判明。外の壁面にも看板があるので入る前に見ていると、Barの女主人が出てきて入店を促す。お腹が空いているので食べるものはないかと聞くと、マフィンしかないと答える。他にはと重ねて聞くとガルバンソのスープやボカディージョならあるとのことなので、スープとBocadillo con Jamón y Quesoを注文。思ったより大きくて、12時だがこれを昼食にすることに。店内にはPeregrinoの写真やCaminoの地図などがたくさん貼られている。客は地元のおじいさんが数人。 Caminoに戻ると、Santiagoまでの距離は10kmを切っている。先ほど潜った鉄道を今度は高架で越える。 牧場では数頭の馬が飼われているところ、牛がやはり数頭草を食んでいるところ、毛刈りの終えたのと毛で丸くなっているのとが混在している羊が見られるところなどさまざまだが、どれも規模が小さい。 ある村のはずれで人々がたくさん集まっている。近づいてみると大きなトラックが舞台になり、周囲に幾つかの屋台が出て祭りの準備中。通り過ぎて間も無く、音楽が流れはじめ、しばらくすると花火の音。祭りの開始を告げているのだろう。花火は何度も打ち上げられていた。 擦り減った石畳の道が100mほど突然出現し、突き当たりは数段の階段。何か意味があるのか。 Caminoをほんの10mほど外れたところにBarがあるので休憩。14時半ごろで、店の人は15時閉店だがテラス席を使う分には構わないと言うので、Agua Con gasとKAS Limónを注文して休憩。生ハムをのせたピンチョスとピーナツがおまけについてきた。座っていると微かな風が汗を冷やして心地良い。15時には入口を閉め、掃除をし、ゴミを捨てて閉店。私たちはテラス席でのんびり休む。 Santiagoまで4kmを切り、鉄道を越える。今度のは明らかにRENFEのもの。 市街地に入ったように思える家並みになるが、人通りは少ない。遠くに大聖堂の一部が見える。 石の橋をわたり完全に市街地になるが、まだ人通りは少ない。上り坂がはじまり最後の難関。やがてそれまで頻繁に案内してくれていた黄色の矢印がなくなる。地図を頼りに進むが旧市街地に入るとそれでも迷いかねない。 カテドラルよりもホテルが手前なので、先ずチェックイン。部屋は新しいが狭め。バスルームは広い。 クレデンシャルの日付が入っていないところに年月日を書き入れ、巡礼事務所に向かう。オブラドイロ広場で無事到着の抱擁、写真撮影。広場の様子はいつも通りで、座り込むグループ、じっとカテドラルに見入る人、立ち話を長々としている人たちの姿が見える。いつもと違うのは、広場の一角にメリーゴーラウンドが設置されて復活祭休暇を楽しもうとしていることと、パラドールが工事中で外壁に大きな幕がかけられていること。営業はしているが。 巡礼事務所に行って巡礼証明書を発行してもらう。発行基準が変わったばかりで、旧基準では発行してもらえないのでちょっと不安だったが、無事入手。Camino de la plata の巡礼証明書と距離証明書。5枚目(カタルーニャの道を歩いた時はSantiagoまでは来なかったので)ではあっても巡礼証明書をもらえるのは嬉しい。今回はここまでくる予定はなかったので、証明書を入るものを持ってこなかった。事務所で筒を購入。ついでにCaminoの地図も。 事務所内の礼拝堂で流されているビデオを見、入口に置かれた記念帳に書き込む。カテドラルでのミサの時刻を尋ねると7時半からとのことなので、一旦ホテルに戻り荷物を置いて、肌寒くなって来たのでダウンを着込んでカテドラルに。ところがもう座席は全て埋まっている。一箇所だけ空いていたので配偶者が座り、私は他の席を探しに向かうが、配偶者が追いかけてきて隣の人が詰めてくれるので座れるようになったと言う。行ってみると体格の良い男性が席を詰めるのではなく完全に譲ってくれた。しばらくするとその隣のやはり体格の良い男性が別の高齢者に席を譲っていた。 ミサは19時半ちょうどに開始。最初に巡礼者の紹介があり、セビージャからの紹介もあったが、幾つかの国名は挙がっていたものの、日本は入っていなかった。このミサには間に合わなかったのだろう。ミサは聖歌独唱が前回まではシスターだったのに、今回は男声。よく通り声で音程もテンポも安定していて上手だった。司祭の話も良いものに思えたが、歩き疲れで眠かった。ボタフメイロは無し ミサを終えて夕食に。地図で適当に検索して行った店は、入ってみたらメキシコ料理が主だった。それでもシシトウの素揚げがあり美味しかった。それと豆をすりつぶして揚げたもの。少し香辛料が効いてスペインの料理とは趣が変わり良かった。飲み物はリオハの赤ワインとガセオサ。Camareraの感じもよく、ガリシア人の一見無愛想だが優しいのとは違い、明るく親しみやすい人だった。 食後ホテルに戻りシャワー、日記、配偶者は洗濯。 今日でCamino de la plataは終了。幾つかの出来事で中断を考えたこともあったが、次第に心身ともに順応して来て、旅は順調に進むようになった。1日の歩行距離も、最初は15kmを限度とし、実際にそのくらいが限界だと感じていたが、終わりの頃には20km以上でも大丈夫だと思えるようになり、最終日は上り下りの多い行程にもかかわらず20km強を歩き、到着後も歩き回ることが出来た。 ただ、7度目のSantiago巡礼があるかとなると、これまでと違って迷いが大きい。それはまた帰ってからゆっくり考えよう。退職者夫婦の旅と日常(スペイン・旅・留学・巡礼・映画・思索・本・・・)