行程全体について

今回歩いたVia de la Plataには、Camino de Santiagoの公式コースとしてはSevillaから北上してAstorgaに行き、そこでCamino Francésに合流してSantiago de Compostelaに到るルートと、Sevillaから北上してZamoraの北のGranja de Moreruelaの町から西に進み、Ourense経由でSantiago de Compostela へ向かうルートとの二つがある。

当初はSevillaからAstorgaまでと予定していた。距離は約700㎞。途中には30㎞もの間宿のない区間が3つあるので、そこはバスかタクシーで行くつもりだった。 しかし実際には配偶者の体調などもあって、もっと多くの区間でバスやタクシーを利用したため、予定より早くAstorga に着いてしまった。

10年前、最初にCaminoを歩いた時、その時はCamino Francésを歩いたのだが、配偶者が病気でVillafranca del BierzoからVega de Valcarceは歩けずに一人でタクシー移動し、翌日は全快しないままVega de ValcarceからO Cebreiroへ登り、その結果さらに翌日には病気がぶり返してO CebreiroからTriacastelaも一人でタクシー移動することになった。そこでこれらの区間を歩いて、Camino Francésを完歩することにした。10年前に泊まった宿に泊まったり、休憩したBarに寄ったりして懐かしかった。

それでもまだ日数が余ったので、Via de la Plataの残りを歩いてSantiago de Compostelaに行くことにした。O CebreiroからTriacastelaまで20㎞歩き、40分待ってバスでSarriaへ移動し、2時間ほど待ってSarriaからRENFEでOurenseへ行った。 Ourenseに2泊してからバスでLalínに移動し、4日間歩いてSantiago de Compostelaに到着した。

昨年までは巡礼証明書の取得はSantiago de Compostelaまでの最後の100㎞を歩くのが最低条件だったが、今年からSantiagoへ向かう巡礼路を(どの部分でも)連続100㎞歩き、さらにSantiagoのカテドラルまでの最後の行程を歩く、と変更になった。その結果、昨年基準ではもらえなかったVia de la Plataの巡礼証明書をもらえた。また、距離証明書はどう計算するのかと思っていたが、実際に歩いた距離を計算するのは複雑すぎるからか、単純にVia de la Plataの公式ルートの距離である1007kmと記されていた。

行く前は1日の行程は15㎞までと考えて予定を立てていた。実際にも最初の頃は15㎞程度に抑えて、それでも少々つらかった。しかしどうしても20㎞ほど歩かなければならないところもあり、また地図上では20㎞でも実際には数kmオーバーすることもあって、次第に20㎞は問題なく歩けるようになってきた。

今回歩いたVia de la PlataのSevillaからAstorgaまでの道は高い山や峠はなく、冬から春に歩くのはそれほど大変ではなかった。大変なところはバスやタクシーで移動したからかもしれないが。それでも夏に歩くのは命懸けだと思われた。なにしろ40℃もの炎暑の中を10㎞以上も座るところも日陰もないような道が続くのだから。

またAstorga に行くのではなく、Granja de Moreruelaの町から西に進み、Ourense経由で行くとしたら険しい峠越えがあったはずだ。RENFEでOurenseへ行く途中の車窓風景は、ずっと駅も建物もない狭い谷といくつものトンネルを抜けるものだったし、Ourenseからバスで移動した時の道も谷底にあるOurenseの街から延々と上り坂が続いていた。

行く前は体力への不安から今度が最後になるかもしれないと思っていたが、今はまだまだ歩けそうだと思えるようになり、次はどの道にしようかと考えている。

/images/2025/02/image-1-png.webp/images/2025/02/image-1-150x150.webpAndrés銀の道 Camino de la PlataCamino,Camino de la Plata,Santiago,サンティアゴ,巡礼行程全体について 今回歩いたVia de la Plataには、Camino de Santiagoの公式コースとしてはSevillaから北上してAstorgaに行き、そこでCamino Francésに合流してSantiago de Compostelaに到るルートと、Sevillaから北上してZamoraの北のGranja de Moreruelaの町から西に進み、Ourense経由でSantiago de Compostela へ向かうルートとの二つがある。 当初はSevillaからAstorgaまでと予定していた。距離は約700㎞。途中には30㎞もの間宿のない区間が3つあるので、そこはバスかタクシーで行くつもりだった。 しかし実際には配偶者の体調などもあって、もっと多くの区間でバスやタクシーを利用したため、予定より早くAstorga に着いてしまった。 10年前、最初にCaminoを歩いた時、その時はCamino Francésを歩いたのだが、配偶者が病気でVillafranca del BierzoからVega de Valcarceは歩けずに一人でタクシー移動し、翌日は全快しないままVega de ValcarceからO Cebreiroへ登り、その結果さらに翌日には病気がぶり返してO CebreiroからTriacastelaも一人でタクシー移動することになった。そこでこれらの区間を歩いて、Camino Francésを完歩することにした。10年前に泊まった宿に泊まったり、休憩したBarに寄ったりして懐かしかった。 それでもまだ日数が余ったので、Via de la Plataの残りを歩いてSantiago de Compostelaに行くことにした。O CebreiroからTriacastelaまで20㎞歩き、40分待ってバスでSarriaへ移動し、2時間ほど待ってSarriaからRENFEでOurenseへ行った。 Ourenseに2泊してからバスでLalínに移動し、4日間歩いてSantiago de Compostelaに到着した。 昨年までは巡礼証明書の取得はSantiago de Compostelaまでの最後の100㎞を歩くのが最低条件だったが、今年からSantiagoへ向かう巡礼路を(どの部分でも)連続100㎞歩き、さらにSantiagoのカテドラルまでの最後の行程を歩く、と変更になった。その結果、昨年基準ではもらえなかったVia de la Plataの巡礼証明書をもらえた。また、距離証明書はどう計算するのかと思っていたが、実際に歩いた距離を計算するのは複雑すぎるからか、単純にVia de la Plataの公式ルートの距離である1007kmと記されていた。 行く前は1日の行程は15㎞までと考えて予定を立てていた。実際にも最初の頃は15㎞程度に抑えて、それでも少々つらかった。しかしどうしても20㎞ほど歩かなければならないところもあり、また地図上では20㎞でも実際には数kmオーバーすることもあって、次第に20㎞は問題なく歩けるようになってきた。 今回歩いたVia de la PlataのSevillaからAstorgaまでの道は高い山や峠はなく、冬から春に歩くのはそれほど大変ではなかった。大変なところはバスやタクシーで移動したからかもしれないが。それでも夏に歩くのは命懸けだと思われた。なにしろ40℃もの炎暑の中を10㎞以上も座るところも日陰もないような道が続くのだから。 またAstorga に行くのではなく、Granja de...退職者夫婦の旅と日常(スペイン・旅・留学・巡礼・映画・思索・本・・・)