アーカイブ: 書籍・雑誌 - ページ 3
「ペルソナ・ノン・グラータ」ホルヘ・エドワーズ
副題「カストロにキューバを追われたチリ人作家」 1970年12月から翌年3月までチリの代理公使としてキューバに駐在した著者が、赴任終了直後に書いたノンフィクション。 1970年9月にチリでは民主的選挙…
「ドン・キホーテ」セルバンテス
「積読」状態になっている本に手を付けようと考え、「ドン・キホーテ」を読み始めた。 40年以上前に岩波文庫版を読みかけたことがあったが、訳注が多くて読みにくく、途中で挫折。 今回は荻内勝之訳で、注もなく…
「ペスト」アルベール・カミュ
新型コロナウイルス蔓延によって書店の平棚に積まれたカミュの「ペスト」を目にして、再読してみた。書棚の片隅に新潮文庫の「ペスト」が2冊並んでいた。私と配偶者が、それぞれに学生時代、奥付からするとおそらく…
高橋たか子『巡礼地に立つ フランスにて』
高橋たか子の著書を読むのは2冊目。1冊目は「高橋和巳の思い出」だが特に印象に残っていない。今回のは2004年に書かれたもの。彼女に何があったのか詳しくは知らないが、この作品の出来はあまりにもひどい。内…
映画「ニューヨーク公共図書館 エクス・リブリス」
ニューヨーク公共図書館の活動を追ったドキュメンタリー。「市立」ではなく「公共」となっているのは、運営が独立法人というだけでなく、財政も市が半分、寄付が半分だから。 映画は図書館の様々な活動を紹介する。…
「イエスという男 第二版[増補改訂版]」田川建三(作品社 2004年)
イエスをキリスト教の教祖や先駆者としてではなく、ユダヤ教の宗教的権威や政治権力に抗して活動した一人障害との人間として描いた著作。しかもこれは文学作品でもなければ「ローマ帝国からの解放を目指した革命家」…
「『ふしぎなキリスト教』と対話する」来住英俊(春秋社 2013年)
橋爪大三郎・大澤真幸 の「ふしぎなキリスト教」が広く読まれ、キリスト教会の一部でも受容されたことを受けて、カトリック司祭の来住氏が「ふしぎなキリスト教」に呼応するかたちで著した「キリスト教入門」。 司…
「ふしぎなキリスト教」橋爪大三郎・大澤真幸(講談社現代新書 2011年)
現在の日本を理解するうえでキリスト教の理解が欠かせないという立場から、二人の社会学者が対談で「キリスト教入門」を展開した書。従来の「キリスト教入門」が、信者の立場からする宣教の書であるか、客観に徹する…
「宗教を物語でほどく―アンデルセンから遠藤周作へ」島薗進(NHK出版新書 2016年8月10日)
現在に生きる私たちが宗教、あるいは宗教的なものをどのように受け止め、どのように生み出しているかを、さまざまな文学作品を通して考察している。扱われているのは新約聖書や法華経から「想像ラジオ」(いとうせい…
「イベリコ豚を買いに」野地秩嘉(小学館 2014年4月5日)
ノンフィクション作家である著者が、イベリコ豚に魅せられて何度もスペインに通い、イベリコ豚牧場や生ハム工場を訪れ、やがて自らイベリコ豚を輸入して「マルディグラハム」と名付けた加工品にして売り出すまでを描…