甲州街道13日目(5/15)
天気予報では1日中雨模様。雨量は1mmというのでたいしたことはないだろうと歩くことにする。
電車の時間が早いので、朝食は近所のスーパーでサンドイッチと飲み物を購入し乗り込んだ。日野春駅に到着し歩き出したのが10時半。止むかと思った雨は連続4mmの雨量とのこと。肌寒いので帽子をかぶり薄目のダウンジャケットを着用し、さらに傘をさす。
駅から下っていくと釜無川と笛吹川の合流地点にトーチカのような建物あり。氾濫で多くの犠牲者を出した災害を忘れないためのモニュメントだろうか。
甲州街道歩きは牧原交差点から再スタート。大武川橋を渡り、尾白川に出るが、ここも川底には大きな岩がごろごろ転がり、石碑が建っている。
甲州台ヶ原宿に現存する「横山の道標」を見て、古道へ入る。林の中に小さな水路があって趣深い。
台ヶ原宿は宿場の雰囲気が大切にされていて割合よく整備されていた。
有名な醸造元「七賢」本店の杉玉は存在感があり、和菓子司「金精軒」も現役。たった一つの「レストラン䑓眠」は残念ながら閉まっている。昼食がとれないかもしれないので、くるみゆべしときんつばを金精軒の店先で食べ、残りのお菓子はエネルギー切れに備えることにする。
10分ばかり歩くとCoffeeの文字が目に飛び込んできた。時間は午後1時。躊躇することなく「Autumn」の店内へ。マスターが1人。店内には静かにジャズが流れ、本やレコード、CDが天井際の棚までよく整理され積まれている。マスターの好みが詰まった昔なつかしい喫茶店。コーヒーが主体なので、食べ物はケーキとトーストのみ。手造りのカップに丁寧に煎れたコーヒー、チーズとシナモンのトーストでしばし休憩。
「…とにかくぶれないこと。1日に1人しか客が来なくても、来てくれたことに感謝し、本物を提供すること。また来たいと思ってもらえないと田舎ではやっていけない、続ける覚悟がないとね…」と手回しのコーヒーミルで豆を挽き、熱い湯を注ぎいい匂いを漂わせながら、後から来た客にマスターが店を維持する心構えを語っていた。この店には山田洋次監督やアーティストのクマさんも訪れていた。今日の宿をネットで予約し、店内備え付けのノートに感想を記入して、降り止まない雨の中へ出て行った。後半16km、気が重い。
教来石宿を過ぎると眼下に区画整理された水田。かつて明治天皇が巡幸の際、「田植えの様子をここから御覧になった碑」「湧水を飲んで誉めてくださった碑」が建てられていた。他にも「休憩をとられた碑」などが街道を歩いているとかなり目に付く。ありがたくもありながら大人数の対応に村人達はさぞかし大変な思いをしたのだろう。
雨の中、道端に座っていたのは「かかし」だった。
西番所跡には「天保7年の百姓一揆で責任を取り名取から若尾へ改姓させられた」子孫の無念の想いが刻まれていた。
家の軒先にはかつて何をしていたのか示す屋号がかけられていた。
上蔦木でº東京から175km。
その先の道は雨でぬかるみ水溜りだらけの土の道。リュックもズボンもじっとりぬれ、エネルギー不足でなかなか先へ進めず。日暮れてようやく富士見駅に到着。電車で上諏訪に向かいわかさぎと鳥のから揚げ定食で夕食を済ませ、「ルーピアイン南湖」に宿泊。
翌日気付いたが、ホテルの目前にヌード劇場「フランス座」あり。古くからの温泉街なのだと実感した。
por Amelia
https://dosperegrinos.net/2012/05/16/%e7%94%b2%e5%b7%9e%e8%a1%97%e9%81%9313%e6%97%a5%e7%9b%ae%ef%bc%885%ef%bc%8f15%ef%bc%89/甲州道中天気予報では1日中雨模様。雨量は1mmというのでたいしたことはないだろうと歩くことにする。 電車の時間が早いので、朝食は近所のスーパーでサンドイッチと飲み物を購入し乗り込んだ。日野春駅に到着し歩き出したのが10時半。止むかと思った雨は連続4mmの雨量とのこと。肌寒いので帽子をかぶり薄目のダウンジャケットを着用し、さらに傘をさす。 駅から下っていくと釜無川と笛吹川の合流地点にトーチカのような建物あり。氾濫で多くの犠牲者を出した災害を忘れないためのモニュメントだろうか。 甲州街道歩きは牧原交差点から再スタート。大武川橋を渡り、尾白川に出るが、ここも川底には大きな岩がごろごろ転がり、石碑が建っている。 甲州台ヶ原宿に現存する「横山の道標」を見て、古道へ入る。林の中に小さな水路があって趣深い。 台ヶ原宿は宿場の雰囲気が大切にされていて割合よく整備されていた。 有名な醸造元「七賢」本店の杉玉は存在感があり、和菓子司「金精軒」も現役。たった一つの「レストラン䑓眠」は残念ながら閉まっている。昼食がとれないかもしれないので、くるみゆべしときんつばを金精軒の店先で食べ、残りのお菓子はエネルギー切れに備えることにする。 10分ばかり歩くとCoffeeの文字が目に飛び込んできた。時間は午後1時。躊躇することなく「Autumn」の店内へ。マスターが1人。店内には静かにジャズが流れ、本やレコード、CDが天井際の棚までよく整理され積まれている。マスターの好みが詰まった昔なつかしい喫茶店。コーヒーが主体なので、食べ物はケーキとトーストのみ。手造りのカップに丁寧に煎れたコーヒー、チーズとシナモンのトーストでしばし休憩。 「…とにかくぶれないこと。1日に1人しか客が来なくても、来てくれたことに感謝し、本物を提供すること。また来たいと思ってもらえないと田舎ではやっていけない、続ける覚悟がないとね…」と手回しのコーヒーミルで豆を挽き、熱い湯を注ぎいい匂いを漂わせながら、後から来た客にマスターが店を維持する心構えを語っていた。この店には山田洋次監督やアーティストのクマさんも訪れていた。今日の宿をネットで予約し、店内備え付けのノートに感想を記入して、降り止まない雨の中へ出て行った。後半16km、気が重い。 教来石宿を過ぎると眼下に区画整理された水田。かつて明治天皇が巡幸の際、「田植えの様子をここから御覧になった碑」「湧水を飲んで誉めてくださった碑」が建てられていた。他にも「休憩をとられた碑」などが街道を歩いているとかなり目に付く。ありがたくもありながら大人数の対応に村人達はさぞかし大変な思いをしたのだろう。 ...Andres y Amelia SubscriberDos Peregrinos
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