厚い雲に覆われて
厚い雲に覆われて

暗い空は黒い雲に覆われているようで、窓から顔を出すとかすかな霧雨が感じられる。7時半過ぎに下のサロンで朝食。テーブルには二人分がセットされているだけ。泊り客は私たちだけだったのか。昨夜はかすかに隣室から音が聞こえたのだが。食事はZumo de Naranja,Café con leche,トーストしたパンが3種類、バター、オリーブオイル、ジャムが6~7種類。美味しく食べる。宿のご主人がすべて用意してサービスしてくれる。サロンには折り紙が飾ってあり、仏像もある。折り紙は巡礼者が折ってくれたものだとのこと。ご主人は物静かで、電話がかかってきても小声で短く話すだけ。
食後に精算をするが意外にもカードが使えた。しかし最後までパスポート提示もなければ宿帳への記帳もない。Selloは押してもらえた。
新しく清潔で、静かで景色も良いいい宿だった。ご主人はお父さんの世話をしながら年金暮らしの傍らこの宿をやっているのだろう。仏教も含めた宗教的なもの、あるいはスピリチュアル、菜食主義などに惹かれ、巡礼者の相手をしながら静かに暮らしている。寒い日には暖炉の前でうとうとしながら過ごし、数匹の犬を飼い。そんな妄想を抱かせる人だった。
8時半に出発。サロンに下りると3人の女性客が食事中。昨夜も今朝も非常に静かだったのに、客がいたのだ。
Caminoに出ても巡礼者の姿はない。ほんのかすかな霧雨も止んでいて、半袖の下着、長袖の薄いTシャツ、ウィンドブレーカーで全く寒くない。手袋も不要。雨に備えてリュックにカバーはかけておく。
黒い石板葺き
黒い石板葺き

El Acebo村の家の屋根はガリシアと同様、黒い石の板で葺かれていて、それが一層落ち着いた雰囲気を作り出している。村の人たちも、触れたのは少数だが、物静かで優しい人が多いような印象。
秋景色
秋景色

村を出ると彼方にPonferrada郊外の工場らしい建物が見える。山の方に目を向けると黄葉や紅葉。日本の山のよう。
山火事の跡?
山火事の跡?

道はいつものようなCamino。灌木が焦げたように黒くなっている。野焼きか山火事かと思ったが、下草は全く焦げていない。枯れると黒くなるようだ。
40分ほどで隣村のRiego de Ambrósに到着。この村にはCasa RuralやAlbelgueなど結構多くの宿泊施設がある。
家の建築現場
家の建築現場

家の建築現場があった。都会のピソなどはレンガの薄い壁で、一見石の壁のように見えてもレンガの表面に薄い石板や時には石板もどきを張り付けただけだが、この現場ではレンガの壁の外側に30cmほどの厚みで石を積み上げている。
村外れのBarで休憩
村外れのBarで休憩

村を通り過ぎたところにあったBarで休憩。営業していないように見えたが、出てきた人に聞いたら開いているとのことだったので入る。Caminoから少し外れているので、巡礼者の姿はない。
元に戻ろうと、Caminoから離れた地点に向かおうとすると、車で通りかかった人がCaminoはこっち、と近道を指示してくれる。
大きな石で歩きにくい
大きな石で歩きにくい

再び山道のCamino。栗の木が多く、栗がたくさん落ちているがみな小さい。
巨木の下で栗拾い
巨木の下で栗拾い

誰も拾わないのだろうかと思っていたら、栗の巨木が何本も生えているところでは栗拾いの姿が。それにしても栗がこれほどの巨木になるとは。
板状に割れる岩の道と土の道が交互に現れる。下り坂が続くが、昨日のEl Aceboに下る時ほどの急坂ではないので楽。
橋を渡ってMolinasecaの町へ
橋を渡ってMolinasecaの町へ

石の橋を渡ってMolinasecaの町に。教会が二つあるが、どちらも開いていない。お腹が空いたのでお昼にしようとHostal El Palacioに入ろうとしたところで、1週間ほど前に同宿し、何日か同じペースで歩いていた老夫婦に再会。お互い驚いてあいさつを交わす。
お昼は例によってBocadillo con Jamón y QuesoとTortilla。Agua con gasとKAS Limón。
Molinasecaの街並み
Molinasecaの街並み

この町は宿も多く街並みもきれい。ここまでの山道の様子、この町のCamino沿いに宿やBarやレストランなどが並んでいる様子、まさに木曽路にそっくり。
Camino友交記念碑
Camino友交記念碑

そう思っていたら町はずれに「Camino友交記念碑」。これは四国の遍路路とCaminoの友交を記念したものだが、この辺りの景色や雰囲気は木曽路を彷彿とさせるものがあり、歩いていても中山道を歩いた時のことを思い出させられた。
Embutidos像
Embutidos像

この町はEmbutidosが名産として有名で、その工場で栄えてもいる。財政的に豊かなのか公共施設らしきものも新しく立派なものが目立った。
ブドウ(畑)
ブドウ(畑)

Ponferradaに向かってさらに下ってゆくと、ブドウ畑が現れはじめた。もうすっかり収穫が終わり、葉も枯れているが、少数だが実が残っていた。Caminoに近いところにだけ残っていたので、おそらく農家の人が巡礼者のために残してくれたのだろう。食べてみると小粒だが熟して甘い。房を手でもぎ取ることもできる。二房もぎ取って食べながら歩く。ただ、もう収穫期はとっくに過ぎているので傷んでいる部分も多い。
Ponferradaの手前のCampoを通るが、ここは古い町並みは廃れてしまい、Ponferradaの郊外住宅地のような部分が新しくできているだけの面白みのない町。
石橋を渡ってPonferradaへ
石橋を渡ってPonferradaへ

Ponferradaはずっと見えているのだが、Caminoは街をほとんど半周させられるのではと思われるほど迂回させられる。新市街に入ったところのBarで一休み。残りは1kmほど。Barを出てCaminoを進むと、まもなく石の橋があり、旧市街へ。ところがそこでCaminoの道筋を示す黄色い矢印が二方向を示している。直進はAlbergueと記され、左折はCaminoと記されている。Albergueに行くわけではないので左折するとなんだか街の中心部から遠ざかる様子。今日の宿は中心部のAyuntamiento(市庁舎)前なので、途中でCaminoをはずれて中心部に向かう。突然本降りの雨。あわてて傘をさすことになる。
Basílica de Nuestra Señora de la Encinaがあったので雨宿りもかねて入ってみる。中では二人の男女が静かにたたずんでいる。中を一巡するが特に目を引くものはなかった。
出てみると雨は少し弱くなっていた。ほんの5分ほどで今夜の宿に到着。
O Cebreiroの宿を電話で予約。Tríacastelaの宿をネットで予約。
6時40分に外出しAlbergueにSelloをもらいに行く。ちょうど夕食の最中だったが、もらえた。
ここの名物のEmpanada Bercianaを買いにPanadería Liébanaに行く。宿のすぐ近くだった。しかし売り切れ。何時に買える聞くと、朝9時か10時ごろならとのこと。Caféも併設しているので、明日はここで朝食をとってEmpanadaを買うことにする。
時計台の下を通って
時計台の下を通って

夕食の場所を探して時計台の下をくぐってCalle Relojを通り、Plaza Virgen de la Encinaからさらに先に進んでみた。
Castillo de los Templarios
Castillo de los Templarios

Castillo de los Templariosがライトアップされていた。テンプル騎士団の城。思っていたよりはるかに大きな城。もう入れないが、外観だけでも見ごたえがあった。結局良さそうなレストランはMenú del Díaが30ユーロ近くするので、ペレグリーノ・メニューと同様の値段と内容の店に入る。味は特に悪くはないが、なんとなく雑な印象。
Ponferradaの夕食
Ponferradaの夕食

一皿目はEnsalada mixtaとCocido berciano。二皿目はメルルーサとpollo。デザートはアイスクリームとレモンケーキ。ワインと水。
雨の夜のPonferrada
雨の夜のPonferrada

食事中に少し雨が降ったようで、食事を終えて店を出ると路面がぬれていた。
por Andrés
Andrésフランス人の道 Camino FrancésCamino,Francés,Santiago,サンティアゴ,フランス人の道,巡礼暗い空は黒い雲に覆われているようで、窓から顔を出すとかすかな霧雨が感じられる。7時半過ぎに下のサロンで朝食。テーブルには二人分がセットされているだけ。泊り客は私たちだけだったのか。昨夜はかすかに隣室から音が聞こえたのだが。食事はZumo de Naranja,Café con leche,トーストしたパンが3種類、バター、オリーブオイル、ジャムが6~7種類。美味しく食べる。宿のご主人がすべて用意してサービスしてくれる。サロンには折り紙が飾ってあり、仏像もある。折り紙は巡礼者が折ってくれたものだとのこと。ご主人は物静かで、電話がかかってきても小声で短く話すだけ。 食後に精算をするが意外にもカードが使えた。しかし最後までパスポート提示もなければ宿帳への記帳もない。Selloは押してもらえた。 新しく清潔で、静かで景色も良いいい宿だった。ご主人はお父さんの世話をしながら年金暮らしの傍らこの宿をやっているのだろう。仏教も含めた宗教的なもの、あるいはスピリチュアル、菜食主義などに惹かれ、巡礼者の相手をしながら静かに暮らしている。寒い日には暖炉の前でうとうとしながら過ごし、数匹の犬を飼い。そんな妄想を抱かせる人だった。 8時半に出発。サロンに下りると3人の女性客が食事中。昨夜も今朝も非常に静かだったのに、客がいたのだ。 Caminoに出ても巡礼者の姿はない。ほんのかすかな霧雨も止んでいて、半袖の下着、長袖の薄いTシャツ、ウィンドブレーカーで全く寒くない。手袋も不要。雨に備えてリュックにカバーはかけておく。 El Acebo村の家の屋根はガリシアと同様、黒い石の板で葺かれていて、それが一層落ち着いた雰囲気を作り出している。村の人たちも、触れたのは少数だが、物静かで優しい人が多いような印象。 村を出ると彼方にPonferrada郊外の工場らしい建物が見える。山の方に目を向けると黄葉や紅葉。日本の山のよう。 道はいつものようなCamino。灌木が焦げたように黒くなっている。野焼きか山火事かと思ったが、下草は全く焦げていない。枯れると黒くなるようだ。 40分ほどで隣村のRiego de Ambrósに到着。この村にはCasa RuralやAlbelgueなど結構多くの宿泊施設がある。 家の建築現場があった。都会のピソなどはレンガの薄い壁で、一見石の壁のように見えてもレンガの表面に薄い石板や時には石板もどきを張り付けただけだが、この現場ではレンガの壁の外側に30cmほどの厚みで石を積み上げている。 村を通り過ぎたところにあったBarで休憩。営業していないように見えたが、出てきた人に聞いたら開いているとのことだったので入る。Caminoから少し外れているので、巡礼者の姿はない。 元に戻ろうと、Caminoから離れた地点に向かおうとすると、車で通りかかった人がCaminoはこっち、と近道を指示してくれる。 再び山道のCamino。栗の木が多く、栗がたくさん落ちているがみな小さい。 誰も拾わないのだろうかと思っていたら、栗の巨木が何本も生えているところでは栗拾いの姿が。それにしても栗がこれほどの巨木になるとは。 板状に割れる岩の道と土の道が交互に現れる。下り坂が続くが、昨日のEl Aceboに下る時ほどの急坂ではないので楽。 石の橋を渡ってMolinasecaの町に。教会が二つあるが、どちらも開いていない。お腹が空いたのでお昼にしようとHostal El Palacioに入ろうとしたところで、1週間ほど前に同宿し、何日か同じペースで歩いていた老夫婦に再会。お互い驚いてあいさつを交わす。 お昼は例によってBocadillo con Jamón y QuesoとTortilla。Agua con gasとKAS Limón。 この町は宿も多く街並みもきれい。ここまでの山道の様子、この町のCamino沿いに宿やBarやレストランなどが並んでいる様子、まさに木曽路にそっくり。 そう思っていたら町はずれに「Camino友交記念碑」。これは四国の遍路路とCaminoの友交を記念したものだが、この辺りの景色や雰囲気は木曽路を彷彿とさせるものがあり、歩いていても中山道を歩いた時のことを思い出させられた。 この町はEmbutidosが名産として有名で、その工場で栄えてもいる。財政的に豊かなのか公共施設らしきものも新しく立派なものが目立った。 Ponferradaに向かってさらに下ってゆくと、ブドウ畑が現れはじめた。もうすっかり収穫が終わり、葉も枯れているが、少数だが実が残っていた。Caminoに近いところにだけ残っていたので、おそらく農家の人が巡礼者のために残してくれたのだろう。食べてみると小粒だが熟して甘い。房を手でもぎ取ることもできる。二房もぎ取って食べながら歩く。ただ、もう収穫期はとっくに過ぎているので傷んでいる部分も多い。 Ponferradaの手前のCampoを通るが、ここは古い町並みは廃れてしまい、Ponferradaの郊外住宅地のような部分が新しくできているだけの面白みのない町。 Ponferradaはずっと見えているのだが、Caminoは街をほとんど半周させられるのではと思われるほど迂回させられる。新市街に入ったところのBarで一休み。残りは1kmほど。Barを出てCaminoを進むと、まもなく石の橋があり、旧市街へ。ところがそこでCaminoの道筋を示す黄色い矢印が二方向を示している。直進はAlbergueと記され、左折はCaminoと記されている。Albergueに行くわけではないので左折するとなんだか街の中心部から遠ざかる様子。今日の宿は中心部のAyuntamiento(市庁舎)前なので、途中でCaminoをはずれて中心部に向かう。突然本降りの雨。あわてて傘をさすことになる。 Basílica de Nuestra Señora de la Encinaがあったので雨宿りもかねて入ってみる。中では二人の男女が静かにたたずんでいる。中を一巡するが特に目を引くものはなかった。 出てみると雨は少し弱くなっていた。ほんの5分ほどで今夜の宿に到着。 O Cebreiroの宿を電話で予約。Tríacastelaの宿をネットで予約。 6時40分に外出しAlbergueにSelloをもらいに行く。ちょうど夕食の最中だったが、もらえた。 ここの名物のEmpanada Bercianaを買いにPanadería Liébanaに行く。宿のすぐ近くだった。しかし売り切れ。何時に買える聞くと、朝9時か10時ごろならとのこと。Caféも併設しているので、明日はここで朝食をとってEmpanadaを買うことにする。 夕食の場所を探して時計台の下をくぐってCalle Relojを通り、Plaza Virgen de la Encinaからさらに先に進んでみた。 Castillo de los Templariosがライトアップされていた。テンプル騎士団の城。思っていたよりはるかに大きな城。もう入れないが、外観だけでも見ごたえがあった。結局良さそうなレストランはMenú del Díaが30ユーロ近くするので、ペレグリーノ・メニューと同様の値段と内容の店に入る。味は特に悪くはないが、なんとなく雑な印象。 一皿目はEnsalada mixtaとCocido berciano。二皿目はメルルーサとpollo。デザートはアイスクリームとレモンケーキ。ワインと水。 食事中に少し雨が降ったようで、食事を終えて店を出ると路面がぬれていた。 por Andrés退職者夫婦の旅と日常(スペイン・旅・留学・巡礼・映画・思索・本・・・)