合計距離: 21806 m
最高点の標高: 414 m
最低点の標高: 266 m
累積標高(上り): 818 m
累積標高(下り): -906 m
総所要時間: 00:39:23
ほんの微かに霧雨。天気予報では曇りになっていて、今後は回復傾向なのに。
Arzúaの朝食
Arzúaの朝食

7時40分から朝食。宿の食堂には他の客はまだ来ていない。昨夜と同じ席に。ビュッフェ形式だが、卵料理は作ってくれる。私はTortilla francesa、Ameliaはスクランブル・エッグ。温かくておいしいが、こちらでは半熟と言う考えはないようだ。珍しく茹で卵も置いてあるが、卵はもう十分。チーズはいつもの以外にこの地域特産の柔らかくて癖のないものも。ハムはいつも通り。パンは田舎パンをスライスしてトーストしたもの。そしてCafé con lecheにAmeliaはTé。オレンジジュースは生ではなかった。8時半近くまでゆっくり食事。
Paso Santa Maríaの朝
Paso Santa Maríaの朝

食事を終えたところで、昨日乾かしてくれると持って行ってくれたポンチョなどを受け取る。予想通りボイラー室に干してあったが、物干しにきちんと丁寧にかけてあった。部屋に帰りながら庭や周囲の景色を撮影。緑にあふれて気持ちが良い。もう一度ゆっくり過ごしに来たいところだ。
チェックアウトは9時になってしまった。レセプションの女性はチェックアウト時に盛んに私たちのスペイン語をほめる。スペインに住んでいるのかなどと言ってくる。日本で習っていると説明すると、日本ではスペイン語を学ぶのが一般的なのかと尋ねられる。この辺では日本語を学ぶところもないので、今度は日本語を教えてほしいなどと。社交辞令なのはわかっているが、個々の従業員は皆感じが良く、サービスも行き届いているので、うれしい。
ホテルから昨日の道を20分ほど歩いて、Caminoに戻る。雨は止んでいるが、空は雲に覆われている。そんなに黒くないので、一昨日のように降らずに済むことを願う。
F.C.Barcelona!
F.C.Barcelona!

途中にF.C.Barcelonaの横断幕を掲げた家がある。きっとBarcelonaから引っ越してきた人なのだろう。
Mojón 36.5km
Mojón 36.5km

今日最初に見たMojónは36.5km。もうSantiagoまでは速い人なら今日中に着ける距離。
濡れたCamino
濡れたCamino

Caminoは今日も相変わらず、林の中、牧草地や畑の間、集落、点在する民家の間を、丘を登ったり下ったりを繰り返して進む。この数日は景色が変わらない。変化があるのはMojónの数字が減ってゆくのと、ユーカリの植林が増えたこと。
牧草地の片隅でテントを張っている男女がいた。そばにはロバ。ロバに荷物を背負わせて巡礼の旅を続けているのだろう。Albergueに泊まるより手間も費用もかかって大変だろうが、そんな旅をあえて選んでいるのだろう。
壊された自動販売機
壊された自動販売機

金網で囲われた自動販売機、扉が開いているので変だと思ったら、近づいてみると破壊されていた。
Arzúa遠景
Arzúa遠景

谷を越え、丘を上り切って振り向くとArzúaの街が遠くに見える。
追悼碑
追悼碑

また、死者を悼む碑が置かれていた。Santiagoまで30kmほどのところまで来て、と考えると無念さが想像できる。あるいはSantiagoまで行って、帰途も歩こうとしていたのかもしれないが。
高速道路の工事現場らしきところを越える。スペインの道路網はもう十分すぎるほど整備されているように思えるのだが、これも公共事業による不況対策なのだろうか。
Barで休憩
Barで休憩

歩きはじめて2時間、ようやくあったBarで休憩。例によって多くの巡礼者が休んでいる。顔なじみも何組かいるが、一方で歩きはじめて間もない気分の高揚を発散しているような人々が多い。Roncesvallesあたりで皆が持っていたような表情、仕草、挨拶、会話。
Mojón 30km
Mojón 30km

Mojónの数字は30。
大型Hórreo
大型Hórreo

Hórreoが、これまでとは違って幅があってたくさん収納できるものに変わった。昨日までは規格品かと思うほど、殆どが同じような寸法で幅が1mに満たないようなものばかりだった。
Salcedaで二度目の休憩。今朝は朝食をたっぷりとったのであまりお腹が空かなかったが、さすがに1時近くなると食べたくなる。例によってBocadillo con Jamón y Queso。店内は壁もテーブルも落書きだらけで、天井からは巡礼者が置いて行ったものらしいシャツなどがたくさん下がっている。写真を撮るのを忘れるほど、ちょっと異様な光景。トイレも二つ並んでいるが、落書きで男女別も分からない。
追悼碑(靴)
追悼碑(靴)

またも死者を悼む碑。靴を象った銅像も。碑がない人が大多数だろうが、いったい何人がCaminoの途上で命を落としたのだろうか。病を押して、病の癒えるのを願ってCaminoを歩いた人、年老いてCaminoに出た人なども多いだろうから、ピレネーなどの厳しい道はもちろんだが、ガリシアの穏やかな気候の中でも斃れる人が多いのだろう。
国道に出たところで3度目の休憩。コーヒーとミックスジュース。トイレ借用が主目的なので長居はしない。
「美味しそう」な子豚
「美味しそう」な子豚

この辺りでは珍しく豚を飼っているところがあった。子豚を見て、Ameliaは「美味しそう」とつぶやく。確かに子豚の丸焼きの大きさだが。
Hórreo風バス停
Hórreo風バス停

バス停もHórreoを模していた。日本の観光地などではよくあることだが、スペインでもこういうことをやるのか。
Mojón 20km
Mojón 20km

とうとうMojónは20。
岩をくり抜いた道とトンネルで国道を渡る。それまでは横断歩道もないところで渡らなければならず、車は90kmも出しているようなところなので危険を感じた。

突然スピーカーから声が流れて驚く。箱の中をのぞくと映像が流れている。Albergueの宣伝ビデオを流しているのだった。人感センサーで人が通りかかると流れる仕組み。ずいぶんお金をかけたものだ。こんなことをするくらいなら、ずっと前にどこかでやっていた、巡礼者に無料で水を配るようなことでもしてくれればいいのに。このところ雨で水筒の水を飲まない日が続いてはいるが。

これも慰霊
これも慰霊

今日の目的地Pedrouzoが近づいた道端に、小石を積んだ小山に何枚もの写真を差してあった。中には以前、どこかのBarで見かけた写真も。慰霊の類なのだろうが、あまり美しくない。
中の見えるHórreo
中の見えるHórreo

Hórreoの扉が開かれて中が見えるものがあった。中にはトウモロコシが並んでいる。展示用なのかもしれないが、どうやって保存したのかがよく分かりありがたい。
Mojón 18.5km
Mojón 18.5km

今日の最後のMojónは18.5km。
Pedrouzoの宿
Pedrouzoの宿

Pedrouzoに着いて宿の方へ向かう。看板には宿まで100mと書いてあるが、おそらく200mはあるだろうと予想して歩くと、実際には300m近くあったようだ。チェックインして部屋へ。まだ新しいビジネスホテル風の部屋。
この町でやることはないので、まず少し昼寝。その後、シャワー、洗濯、日記書き。
7時半近くなったので夕食に出る。国道沿いに店がある。Peregrino用品店があったので入ってみる。私の靴下が、レオンの手前で片方に穴が開きレオンで1足購入したが、昨夜別の1足の両足にも穴が開いたので買いたいと思たから。しかし靴下はない。
町の外れと思しきあたりまで歩いて適当なレストランを探すが、大したものはない。比較的ましと思える1軒に入る。
Pedrouzoの夕食
Pedrouzoの夕食

Menú del Día。10ユーロ。一皿目はEnsalada mixtaとFideos con Carne。二皿目はPechuga a la planchaとRaxon。Raxonは豚肉の細切れを焼いたもの。デザートは桃とアイスクリーム。どれも可もなく不可もなくといったところ。
宿に戻る途中で、この数日、Caminoで何度も会ったアメリカ人3人組(男1人、女2人)と出会う。カリフォルニアの人。明日、Santiagoまで行って3泊するそうだ。私たちが明日はMonte do Gozo、明後日から2泊はパラドールと言うと、冗談で親指を下に。日曜日の昼のミサで会おうと約束して別れる。
今日は一日中どんよりした曇り。何度か短時間霧雨にあったが、影響はほとんどなし。道は昨日までの雨で泥濘が多く、靴やズボンが少々汚れた。気温は比較的高く、少し蒸し暑い。明日は、予報では天気は良く、気温は今日より高くなるとのこと。雨さえ降らなければよいのだが。
por Andrés
Andrésフランス人の道 Camino FrancésCamino,Francés,Santiago,サンティアゴ,フランス人の道,巡礼ほんの微かに霧雨。天気予報では曇りになっていて、今後は回復傾向なのに。 7時40分から朝食。宿の食堂には他の客はまだ来ていない。昨夜と同じ席に。ビュッフェ形式だが、卵料理は作ってくれる。私はTortilla francesa、Ameliaはスクランブル・エッグ。温かくておいしいが、こちらでは半熟と言う考えはないようだ。珍しく茹で卵も置いてあるが、卵はもう十分。チーズはいつもの以外にこの地域特産の柔らかくて癖のないものも。ハムはいつも通り。パンは田舎パンをスライスしてトーストしたもの。そしてCafé con lecheにAmeliaはTé。オレンジジュースは生ではなかった。8時半近くまでゆっくり食事。 食事を終えたところで、昨日乾かしてくれると持って行ってくれたポンチョなどを受け取る。予想通りボイラー室に干してあったが、物干しにきちんと丁寧にかけてあった。部屋に帰りながら庭や周囲の景色を撮影。緑にあふれて気持ちが良い。もう一度ゆっくり過ごしに来たいところだ。 チェックアウトは9時になってしまった。レセプションの女性はチェックアウト時に盛んに私たちのスペイン語をほめる。スペインに住んでいるのかなどと言ってくる。日本で習っていると説明すると、日本ではスペイン語を学ぶのが一般的なのかと尋ねられる。この辺では日本語を学ぶところもないので、今度は日本語を教えてほしいなどと。社交辞令なのはわかっているが、個々の従業員は皆感じが良く、サービスも行き届いているので、うれしい。 ホテルから昨日の道を20分ほど歩いて、Caminoに戻る。雨は止んでいるが、空は雲に覆われている。そんなに黒くないので、一昨日のように降らずに済むことを願う。 途中にF.C.Barcelonaの横断幕を掲げた家がある。きっとBarcelonaから引っ越してきた人なのだろう。 今日最初に見たMojónは36.5km。もうSantiagoまでは速い人なら今日中に着ける距離。 Caminoは今日も相変わらず、林の中、牧草地や畑の間、集落、点在する民家の間を、丘を登ったり下ったりを繰り返して進む。この数日は景色が変わらない。変化があるのはMojónの数字が減ってゆくのと、ユーカリの植林が増えたこと。 牧草地の片隅でテントを張っている男女がいた。そばにはロバ。ロバに荷物を背負わせて巡礼の旅を続けているのだろう。Albergueに泊まるより手間も費用もかかって大変だろうが、そんな旅をあえて選んでいるのだろう。 金網で囲われた自動販売機、扉が開いているので変だと思ったら、近づいてみると破壊されていた。 谷を越え、丘を上り切って振り向くとArzúaの街が遠くに見える。 また、死者を悼む碑が置かれていた。Santiagoまで30kmほどのところまで来て、と考えると無念さが想像できる。あるいはSantiagoまで行って、帰途も歩こうとしていたのかもしれないが。 高速道路の工事現場らしきところを越える。スペインの道路網はもう十分すぎるほど整備されているように思えるのだが、これも公共事業による不況対策なのだろうか。 歩きはじめて2時間、ようやくあったBarで休憩。例によって多くの巡礼者が休んでいる。顔なじみも何組かいるが、一方で歩きはじめて間もない気分の高揚を発散しているような人々が多い。Roncesvallesあたりで皆が持っていたような表情、仕草、挨拶、会話。 Mojónの数字は30。 Hórreoが、これまでとは違って幅があってたくさん収納できるものに変わった。昨日までは規格品かと思うほど、殆どが同じような寸法で幅が1mに満たないようなものばかりだった。 Salcedaで二度目の休憩。今朝は朝食をたっぷりとったのであまりお腹が空かなかったが、さすがに1時近くなると食べたくなる。例によってBocadillo con Jamón y Queso。店内は壁もテーブルも落書きだらけで、天井からは巡礼者が置いて行ったものらしいシャツなどがたくさん下がっている。写真を撮るのを忘れるほど、ちょっと異様な光景。トイレも二つ並んでいるが、落書きで男女別も分からない。 またも死者を悼む碑。靴を象った銅像も。碑がない人が大多数だろうが、いったい何人がCaminoの途上で命を落としたのだろうか。病を押して、病の癒えるのを願ってCaminoを歩いた人、年老いてCaminoに出た人なども多いだろうから、ピレネーなどの厳しい道はもちろんだが、ガリシアの穏やかな気候の中でも斃れる人が多いのだろう。 国道に出たところで3度目の休憩。コーヒーとミックスジュース。トイレ借用が主目的なので長居はしない。 この辺りでは珍しく豚を飼っているところがあった。子豚を見て、Ameliaは「美味しそう」とつぶやく。確かに子豚の丸焼きの大きさだが。 バス停もHórreoを模していた。日本の観光地などではよくあることだが、スペインでもこういうことをやるのか。 とうとうMojónは20。 岩をくり抜いた道とトンネルで国道を渡る。それまでは横断歩道もないところで渡らなければならず、車は90kmも出しているようなところなので危険を感じた。 突然スピーカーから声が流れて驚く。箱の中をのぞくと映像が流れている。Albergueの宣伝ビデオを流しているのだった。人感センサーで人が通りかかると流れる仕組み。ずいぶんお金をかけたものだ。こんなことをするくらいなら、ずっと前にどこかでやっていた、巡礼者に無料で水を配るようなことでもしてくれればいいのに。このところ雨で水筒の水を飲まない日が続いてはいるが。 今日の目的地Pedrouzoが近づいた道端に、小石を積んだ小山に何枚もの写真を差してあった。中には以前、どこかのBarで見かけた写真も。慰霊の類なのだろうが、あまり美しくない。 Hórreoの扉が開かれて中が見えるものがあった。中にはトウモロコシが並んでいる。展示用なのかもしれないが、どうやって保存したのかがよく分かりありがたい。 今日の最後のMojónは18.5km。 Pedrouzoに着いて宿の方へ向かう。看板には宿まで100mと書いてあるが、おそらく200mはあるだろうと予想して歩くと、実際には300m近くあったようだ。チェックインして部屋へ。まだ新しいビジネスホテル風の部屋。 この町でやることはないので、まず少し昼寝。その後、シャワー、洗濯、日記書き。 7時半近くなったので夕食に出る。国道沿いに店がある。Peregrino用品店があったので入ってみる。私の靴下が、レオンの手前で片方に穴が開きレオンで1足購入したが、昨夜別の1足の両足にも穴が開いたので買いたいと思たから。しかし靴下はない。 町の外れと思しきあたりまで歩いて適当なレストランを探すが、大したものはない。比較的ましと思える1軒に入る。 Menú del Día。10ユーロ。一皿目はEnsalada mixtaとFideos con Carne。二皿目はPechuga a la planchaとRaxon。Raxonは豚肉の細切れを焼いたもの。デザートは桃とアイスクリーム。どれも可もなく不可もなくといったところ。 宿に戻る途中で、この数日、Caminoで何度も会ったアメリカ人3人組(男1人、女2人)と出会う。カリフォルニアの人。明日、Santiagoまで行って3泊するそうだ。私たちが明日はMonte do Gozo、明後日から2泊はパラドールと言うと、冗談で親指を下に。日曜日の昼のミサで会おうと約束して別れる。 今日は一日中どんよりした曇り。何度か短時間霧雨にあったが、影響はほとんどなし。道は昨日までの雨で泥濘が多く、靴やズボンが少々汚れた。気温は比較的高く、少し蒸し暑い。明日は、予報では天気は良く、気温は今日より高くなるとのこと。雨さえ降らなければよいのだが。 por Andrés退職者夫婦の旅と日常(スペイン・旅・留学・巡礼・映画・思索・本・・・)