スペイン旅行 1982/08/06
6:40 昨夜はひどかった.
バスは予定通り走っていた.ところがルーゴを出てから雨と霧でスピードが鈍り,その上,ラ・コルーニャの手前12km程のところで右後ろの車輪がパンクしてしまった.運転手はすぐにタイヤ交換をはじめ,乗客もほとんどが降りて作業を見物する.一人の若い男が手伝おうとして,運転手は断っていたが,新しいタイヤを着ける段になってとうとう手伝ってもらわざるを得なくなる.30分程して代わりのバスがやって来たので荷物を移し,乗り移る.この時,トラベルセットを座席に忘れる.結局ラ・コルーニャに着いたのは23時頃.タクシーでオスタルが沢山あると言うサン・アンドレス通りに行く.目に付いたオスタルに入ってみるが満員だと断られる.他を探して歩いていると,オジサンが寄って来て色々と言い,宿を紹介すると言うのでついて行くと,サン・アンドレス通りの一本裏の通りにあるバルにつれて行かれる.そして今度はそこの女の人と娘がまた私たちを引っ張って行く.着いたのは普通の民家.部屋を見せてもらうと,小奇麗にしてはあるが何しろ小さなベッドが一つしかないので,狭すぎると言って断る.するともう一軒尋ねてくれるが,そこはふさがっていて駄目,自分たちで探そうと思い,礼を言って別れる.近くのオスタルに行くが,そこも満員.ヒホンの宿で紹介してくれたところも満員.仕方なく先程の民家に行ってみようとするが,どれがその家だか分からない.バルの方に行ってみてもちょうど閉めるところで主人に追い払われる.とにかく歩いて探そうと目に付くオスタルやホテル,ペンション等を訪ね歩くが,全て満員と断られる.町で祭りでもやっているのか,それとも夜が遅いので断られるのか.公園で一休みしてビスケットを食べる.ここで寝ようかとも思うが風が強く,また雨が降ると困るので駅に行くことにする.ところが歩いて行ってもなかなか着かず,通りの街灯もなくなって暗い道になったので,駅へ行くのはあきらめる.街の方へ戻ろうとし,店の入口で少し通りからくぼんでいる所があったので,そこに入り込んでみる.しかし風が入り込むのでまた中心街に向かって歩く.タクシーの溜り場になっている広場に面した公園のコンクリートのベンチに落ち着く.そこに座って夜明けを待つことにするが,何しろ眠く,しかもお尻が痛い.やがて6人ほどの若い連中がぞろぞろやって来て私たちの近くのベンチで野宿をはじめる.仲間が出来て安心したので,私もベンチに横になる.一時間程眠ったと思ったら霧雨が降り出す.それからは降ったり止んだり.はじめは我慢していたが,とうとう傘を取り出し,顔にだけは雨が当たらないようにして二人でくっついて寝る.朝,5時過ぎて,湿った服と気温のせいでどうにも寒くて震えが出て来る.眠るのは諦めて,前の広場に停まっているタクシーに乗り,駅へ行く.昨晩歩いた道はやはり間違っており,駅はそう遠くない.しかしこの駅はどうも夜間は閉めているような感じのところで,たとえ昨晩来ていても入れなかったと思う.駅でトイレを済ませ,待合室でこの日記を書いている.今,やっと少し外は明るくなって来たところ.これからまた中心街に行き,見物して宿を探そう.
https://dosperegrinos.net/2021/04/13/%e3%82%b9%e3%83%9a%e3%82%a4%e3%83%b3%e6%97%85%e8%a1%8c%e3%80%801982-08-06/スペイン旅行スペイン旅行6:40 昨夜はひどかった. バスは予定通り走っていた.ところがルーゴを出てから雨と霧でスピードが鈍り,その上,ラ・コルーニャの手前12km程のところで右後ろの車輪がパンクしてしまった.運転手はすぐにタイヤ交換をはじめ,乗客もほとんどが降りて作業を見物する.一人の若い男が手伝おうとして,運転手は断っていたが,新しいタイヤを着ける段になってとうとう手伝ってもらわざるを得なくなる.30分程して代わりのバスがやって来たので荷物を移し,乗り移る.この時,トラベルセットを座席に忘れる.結局ラ・コルーニャに着いたのは23時頃.タクシーでオスタルが沢山あると言うサン・アンドレス通りに行く.目に付いたオスタルに入ってみるが満員だと断られる.他を探して歩いていると,オジサンが寄って来て色々と言い,宿を紹介すると言うのでついて行くと,サン・アンドレス通りの一本裏の通りにあるバルにつれて行かれる.そして今度はそこの女の人と娘がまた私たちを引っ張って行く.着いたのは普通の民家.部屋を見せてもらうと,小奇麗にしてはあるが何しろ小さなベッドが一つしかないので,狭すぎると言って断る.するともう一軒尋ねてくれるが,そこはふさがっていて駄目,自分たちで探そうと思い,礼を言って別れる.近くのオスタルに行くが,そこも満員.ヒホンの宿で紹介してくれたところも満員.仕方なく先程の民家に行ってみようとするが,どれがその家だか分からない.バルの方に行ってみてもちょうど閉めるところで主人に追い払われる.とにかく歩いて探そうと目に付くオスタルやホテル,ペンション等を訪ね歩くが,全て満員と断られる.町で祭りでもやっているのか,それとも夜が遅いので断られるのか.公園で一休みしてビスケットを食べる.ここで寝ようかとも思うが風が強く,また雨が降ると困るので駅に行くことにする.ところが歩いて行ってもなかなか着かず,通りの街灯もなくなって暗い道になったので,駅へ行くのはあきらめる.街の方へ戻ろうとし,店の入口で少し通りからくぼんでいる所があったので,そこに入り込んでみる.しかし風が入り込むのでまた中心街に向かって歩く.タクシーの溜り場になっている広場に面した公園のコンクリートのベンチに落ち着く.そこに座って夜明けを待つことにするが,何しろ眠く,しかもお尻が痛い.やがて6人ほどの若い連中がぞろぞろやって来て私たちの近くのベンチで野宿をはじめる.仲間が出来て安心したので,私もベンチに横になる.一時間程眠ったと思ったら霧雨が降り出す.それからは降ったり止んだり.はじめは我慢していたが,とうとう傘を取り出し,顔にだけは雨が当たらないようにして二人でくっついて寝る.朝,5時過ぎて,湿った服と気温のせいでどうにも寒くて震えが出て来る.眠るのは諦めて,前の広場に停まっているタクシーに乗り,駅へ行く.昨晩歩いた道はやはり間違っており,駅はそう遠くない.しかしこの駅はどうも夜間は閉めているような感じのところで,たとえ昨晩来ていても入れなかったと思う.駅でトイレを済ませ,待合室でこの日記を書いている.今,やっと少し外は明るくなって来たところ.これからまた中心街に行き,見物して宿を探そう.Andrés andres@nifty.comAdministratorDos Peregrinos
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