00:20 列車は定刻の12時8分にサモーラ発.大きな車体の2両編成で,今日は一等であるが,ほとんど満員.スピードもあまり速くない.昼食は途中の駅で買おうと思っていたが,売っていないので列車で食べることにする.今日は座席まで運んでもらうものしかない.ハムと卵の前菜に鶏肉の煮たものに米を添えたもの.昨日と同額なのに質・量は落ちる.もう一皿あると思ったのに.食後,18時頃まで昼寝.のどが渇いたのでジュースを買いに行くが,全て売り切れで唯一残っていたアグア・コン・ガスを買って飲む.

セビージャには定刻に20分ほど遅れて22時半頃到着.こちらは22時にはもう暗くなっている.駅前からタクシーでサンタ・クルス地区に向かい,タクシーを降りてほんの二・三分のところにあった最初のオスタル一つ星に入る.1000pts.の前払い.部屋に荷物を置き,すぐに散歩に出る.5分と歩かないうちにカテドラル.夜の照明が明るく照らし,周囲の道を観光馬車が多く行き交っている.カフェでアイスクリームを食べて宿に帰る.

さすがにアンダルシアは暑い.列車内は冷房が効いていて寒いほどだったが,着いてみると暑い.この宿の部屋も狭くて暑く,今夜よく眠れるかどうか.それに洗面所の床が濡れていて汚く,シャワーは水で充分なのだが水の出が非常に悪い.昨日までが涼しかったためか,この暑さは身体にこたえそう.

19:00 昨夜は暑くてなかなか寝付けず,朝方になってやっと涼しくなってよく眠れる.その結果,朝起きるのが遅くなる.9時半に宿を出て先ずツーリスモに行き,アルヘシラス行きのバスの時間と出発場所を聞き,バスセンターに行く.ここで明日の朝10時半発のバスの切符を買う.このバスセンターには珍しく水飲み場がある.バスセンターを出てスペイン広場へ向かう.途中朝食.スペイン広場を半円形に取り囲む建物はイベロアメリカ展の会場になった所で,壁にはスペイン各地方・都市を表現した絵タイルが並んでいる.寝不足と暑さのため早くも身体全体がだるく,ベンチがあるとすぐに座って休んでしまう.グアダルキビール河畔にある黄金の塔に登る.塔自体はどうということもないが,かつて新大陸交易の中心港だっただけのことはあり,河は水を満々と流している.塔を下りてガイドブックを見るとカテドラルは13時まで入場可と書いてあるので,あわててカテドラルに向かう.入口で入場券を買うと,カテドラルの方だけくれてヒラルダの塔の方は売ってくれない.もう時間切れかと思い,カテドラルだけ見ることにする.中には例によって金ピカの法衣,キラキラの宝物の展示.その中に,恐らく聖遺物であろう人骨等を後生大事に金・銀の箱に納めたものも展示されている.

カテドラルの近くのレストランで昼食.皿に盛り合わせのもの.同じ店に女の子二人連れと男女のカップルの日本人が入って食事している.16時頃までアルカサールも開かないので,サンタ・クルス地区を散歩.公園の噴水が飲めそうなのでやってみると,ぬるいが味はまずまず.一通り歩き回り,小さな公園の木陰のベンチで休むことにする.サンタ・クルス地区は道がくねくねと細く,あちこちに小さな公園がある.家の開いている戸口から中をのぞくと,必ず小奇麗な中庭があり,また通りに面した窓には鉢植えの花々が並べられて大変美しい.私達が休んだのもそうした公園の一つであるが,ここにも噴水があり,風が吹いて過ごしやすいので,休んでいる間に段々観光客が沢山やって来て座っては交代で噴水の水を飲んだり浴びたりする.子供連れの一家は父親が小さな子を横がかえにして水を顔につけてやり,その姿を見て周りで休んでいる観光客の間に笑いが起こったりして,和やかな雰囲気.配偶者は絵葉書を書き,私はぼんやり.

16時頃公園を出て途中のバルでオレンジジュースを飲み,アルカサールへ行く.ブルーガイドによると16時に開くはずのものが,やっと16時30分を過ぎて門が開く.それまで付近には観光客が沢山たむろして待っている.その中に昼食時に見かけた日本人の女の子二人と別の男の子の姿も見かける.また,日本人の団体バスも一台乗り付けて来る.アルカサールの中に入り日本人の団体についたガイドの説明を聞きながら回る.添乗員も所在なさそうに後ろにつき,個人旅行の日本人の女の子と話したりしている.アルカサール内はグラナダのアルハンブラのコピーということで確かに室内装飾も庭などの造り方も非常によく似ている.団体と一緒に回った後,もう一度建物だけ見直しに回る.細かい壁面レリーフ,天井装飾.アルハンブラより全体に保存状態は良いようだ.もちろん規模はこちらの方がずっと小さい.

アルカサールを出てカテドラル前に来ると開いているので,ヒラルダの塔に登る.ここは四角い塔の壁面に沿って階段ではなくスロープがついている.登りつめた所はちょうど鐘のすぐ下の所で,セビージャの町全体が見渡せる.家々の白い壁がまぶしい.風が強い.塔を下りる時に気付いたが,ここのスロープは下の方は急坂で上に行くほど緩やかになっていて,登るのに疲れにくくなっている.これは何時誰が考えたのだろうか.

塔を下りて近くのアイスクリーム屋で休憩.はじめは戸が開け放してあったが,やがて閉められ,クーラーが程よく利いて過ごしやすい.ここでノートを書いている.昼食時のレストランはクーラーのすぐ前の席に座らせられ,冷気が直接吹きつけて寒くて風邪をひきそうだった.

これから一度宿に戻り,もう一度出直すことにする.

/images/2021/04/1982-08-11 セビージャ 街路-1024x697.jpg/images/2021/04/1982-08-11 セビージャ 街路-150x150.jpgAndrésスペイン旅行スペイン旅行00:20 列車は定刻の12時8分にサモーラ発.大きな車体の2両編成で,今日は一等であるが,ほとんど満員.スピードもあまり速くない.昼食は途中の駅で買おうと思っていたが,売っていないので列車で食べることにする.今日は座席まで運んでもらうものしかない.ハムと卵の前菜に鶏肉の煮たものに米を添えたもの.昨日と同額なのに質・量は落ちる.もう一皿あると思ったのに.食後,18時頃まで昼寝.のどが渇いたのでジュースを買いに行くが,全て売り切れで唯一残っていたアグア・コン・ガスを買って飲む. セビージャには定刻に20分ほど遅れて22時半頃到着.こちらは22時にはもう暗くなっている.駅前からタクシーでサンタ・クルス地区に向かい,タクシーを降りてほんの二・三分のところにあった最初のオスタル一つ星に入る.1000pts.の前払い.部屋に荷物を置き,すぐに散歩に出る.5分と歩かないうちにカテドラル.夜の照明が明るく照らし,周囲の道を観光馬車が多く行き交っている.カフェでアイスクリームを食べて宿に帰る. さすがにアンダルシアは暑い.列車内は冷房が効いていて寒いほどだったが,着いてみると暑い.この宿の部屋も狭くて暑く,今夜よく眠れるかどうか.それに洗面所の床が濡れていて汚く,シャワーは水で充分なのだが水の出が非常に悪い.昨日までが涼しかったためか,この暑さは身体にこたえそう. 19:00 昨夜は暑くてなかなか寝付けず,朝方になってやっと涼しくなってよく眠れる.その結果,朝起きるのが遅くなる.9時半に宿を出て先ずツーリスモに行き,アルヘシラス行きのバスの時間と出発場所を聞き,バスセンターに行く.ここで明日の朝10時半発のバスの切符を買う.このバスセンターには珍しく水飲み場がある.バスセンターを出てスペイン広場へ向かう.途中朝食.スペイン広場を半円形に取り囲む建物はイベロアメリカ展の会場になった所で,壁にはスペイン各地方・都市を表現した絵タイルが並んでいる.寝不足と暑さのため早くも身体全体がだるく,ベンチがあるとすぐに座って休んでしまう.グアダルキビール河畔にある黄金の塔に登る.塔自体はどうということもないが,かつて新大陸交易の中心港だっただけのことはあり,河は水を満々と流している.塔を下りてガイドブックを見るとカテドラルは13時まで入場可と書いてあるので,あわててカテドラルに向かう.入口で入場券を買うと,カテドラルの方だけくれてヒラルダの塔の方は売ってくれない.もう時間切れかと思い,カテドラルだけ見ることにする.中には例によって金ピカの法衣,キラキラの宝物の展示.その中に,恐らく聖遺物であろう人骨等を後生大事に金・銀の箱に納めたものも展示されている. カテドラルの近くのレストランで昼食.皿に盛り合わせのもの.同じ店に女の子二人連れと男女のカップルの日本人が入って食事している.16時頃までアルカサールも開かないので,サンタ・クルス地区を散歩.公園の噴水が飲めそうなのでやってみると,ぬるいが味はまずまず.一通り歩き回り,小さな公園の木陰のベンチで休むことにする.サンタ・クルス地区は道がくねくねと細く,あちこちに小さな公園がある.家の開いている戸口から中をのぞくと,必ず小奇麗な中庭があり,また通りに面した窓には鉢植えの花々が並べられて大変美しい.私達が休んだのもそうした公園の一つであるが,ここにも噴水があり,風が吹いて過ごしやすいので,休んでいる間に段々観光客が沢山やって来て座っては交代で噴水の水を飲んだり浴びたりする.子供連れの一家は父親が小さな子を横がかえにして水を顔につけてやり,その姿を見て周りで休んでいる観光客の間に笑いが起こったりして,和やかな雰囲気.配偶者は絵葉書を書き,私はぼんやり. 16時頃公園を出て途中のバルでオレンジジュースを飲み,アルカサールへ行く.ブルーガイドによると16時に開くはずのものが,やっと16時30分を過ぎて門が開く.それまで付近には観光客が沢山たむろして待っている.その中に昼食時に見かけた日本人の女の子二人と別の男の子の姿も見かける.また,日本人の団体バスも一台乗り付けて来る.アルカサールの中に入り日本人の団体についたガイドの説明を聞きながら回る.添乗員も所在なさそうに後ろにつき,個人旅行の日本人の女の子と話したりしている.アルカサール内はグラナダのアルハンブラのコピーということで確かに室内装飾も庭などの造り方も非常によく似ている.団体と一緒に回った後,もう一度建物だけ見直しに回る.細かい壁面レリーフ,天井装飾.アルハンブラより全体に保存状態は良いようだ.もちろん規模はこちらの方がずっと小さい. アルカサールを出てカテドラル前に来ると開いているので,ヒラルダの塔に登る.ここは四角い塔の壁面に沿って階段ではなくスロープがついている.登りつめた所はちょうど鐘のすぐ下の所で,セビージャの町全体が見渡せる.家々の白い壁がまぶしい.風が強い.塔を下りる時に気付いたが,ここのスロープは下の方は急坂で上に行くほど緩やかになっていて,登るのに疲れにくくなっている.これは何時誰が考えたのだろうか. 塔を下りて近くのアイスクリーム屋で休憩.はじめは戸が開け放してあったが,やがて閉められ,クーラーが程よく利いて過ごしやすい.ここでノートを書いている.昼食時のレストランはクーラーのすぐ前の席に座らせられ,冷気が直接吹きつけて寒くて風邪をひきそうだった. これから一度宿に戻り,もう一度出直すことにする.退職者夫婦の旅と日常(スペイン・旅・留学・巡礼・映画・思索・本・・・)