UPLINK吉祥寺で映画「日の丸 寺山修司40年目の挑発」を観た。監督は佐井大紀というTBSのプロデューサー。

1967年、最初の建国記念日の2日前にTBSテレビで、寺山修司が構成を担当したドキュメンタリー「日の丸」が放映された。この作品は街頭インタビューのみで構成されており、インタビューはただただ機械的に質問をぶつけて行く。

この作品に触発されて、佐井監督が同じ質問を現在ぶつけてみたらどんな反応が返ってくるか、と考えて昨年初めまでに制作したのが本作品。

50年以上を隔てて、作品は得られた回答の差を明らかにしようとしたものではないだろう。統計的に変化をとらえるようにはつくられていない。回答そのものを示そうとしたものでもない。

街頭で突然これらの質問をぶつけられた時、答えようとしている人々の表情を映し出すことで、それらの表情の後ろにある日本という国への向き合い方を表現しようとしたのではないか。

1967年、問いかけられた人々の多くは訥々と、あるいは長い沈黙を挟んで答えていた。

現在、問いかけられた人々の多くはかなり流ちょうに答えている。

しかし映像に登場しなかった人たちはどうだったのだろうか。

何人かは、その質問にここで答えるのはまずいでしょう、というように言っていた。

私自身が同じような場面で同じように問いかけられたら、67年でだったら答えたかもしれないが、現在では回答を拒否するだろう。危機回避策として。

あなたは質問にどう答えるでしょうか。

  • あなたにとって日の丸とは何ですか
  • 日の丸の旗を持っていますか
  • どこで買いましたか
  • 振ったことはありますか
  • 日の丸の赤は何を表していると思いますか
  • 日の丸はどこに掲げたら美しいと思いますか
  • 日の丸をどう思いますか
  • 日の丸を誇りに思いますか
  • 君が代をどう思いますか
  • 日の丸を誇りに思いますか
  • 日本の国と家族とどちらが大切ですか
  • 天皇のことをどう思いますか
  • あなたに外国人の友達はいますか
  • もし戦争になったらその人と戦えますか
  • 命をかけてでもですか
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