セミフ・カプランオール監督のトルコ映画「蜂蜜」を観た。

山間部の村から更に外れたところに住む三人家族。父親は養蜂家、母親は茶畑で働き、息子のユスフは小学校1年生。

ユスフは、学校で教科書を読もうと手を挙げる。うまく読めると褒美のバッジがもらえるから。しかし思っていたのとは違う場所を指示され、急に吃音になってしまい級友たちから笑われてしまう。

父は、急に消えた蜂を求めて森の中へ出かけて行き、何日たっても戻ってこない。

褒美のバッジが残り一つになったところで、ユスフは詰まりながらようやく1行だけ読むことができ、級友の拍手の中でバッジを胸につけてもらう。喜んで家に駆け戻ると、ちょうど母に森の中での父の事故死が伝えられたところ。ユスフは父の入って行った森に走り込んで行く。

このような物語だが、映画は淡々と静かにユスフの日々を、父との交流を軸に描いてゆく。多くの人にとって、ある種懐かしい幼少期の暮らし。音楽を一切使わず、背景では森の音だけが響き、静寂に満ちている。

暑い真夏に、身も心も清めてくれる心地よい作品だった。

por Andrés

Andres y Amelia映画・テレビセミフ・カプランオール監督のトルコ映画「蜂蜜」を観た。 山間部の村から更に外れたところに住む三人家族。父親は養蜂家、母親は茶畑で働き、息子のユスフは小学校1年生。 ユスフは、学校で教科書を読もうと手を挙げる。うまく読めると褒美のバッジがもらえるから。しかし思っていたのとは違う場所を指示され、急に吃音になってしまい級友たちから笑われてしまう。 父は、急に消えた蜂を求めて森の中へ出かけて行き、何日たっても戻ってこない。 褒美のバッジが残り一つになったところで、ユスフは詰まりながらようやく1行だけ読むことができ、級友の拍手の中でバッジを胸につけてもらう。喜んで家に駆け戻ると、ちょうど母に森の中での父の事故死が伝えられたところ。ユスフは父の入って行った森に走り込んで行く。 このような物語だが、映画は淡々と静かにユスフの日々を、父との交流を軸に描いてゆく。多くの人にとって、ある種懐かしい幼少期の暮らし。音楽を一切使わず、背景では森の音だけが響き、静寂に満ちている。 暑い真夏に、身も心も清めてくれる心地よい作品だった。 por Andrés退職者夫婦の旅と日常(スペイン・旅・留学・巡礼・映画・思索・本・・・)