震災、そしてフクシマから2年。真の責任追及は大きなうねりとはなっていない。責任を負うべき者たちは知らぬ顔を決め込み、さらには当然のように大きな顔をして自分には微塵も責任がないかのように権力の座についている。
安倍首相は2周年記念式典で、自らの進めてきた原発推進策に全く触れることなく、「強靭な国づくり」だとか「前を向いて」といった言葉を並べている。確かに安倍の歩いてきた道を振り返れば、原発事故で人の住めなくなった町、「除染」作業で集められて行き場のめども立たない廃棄物、事故以外でも山積してしまっている処分の方途もないままの大量の放射性廃棄物などが累々としているのだから「過去を見て」ほしくはないだろう。。
このところ世の中はアベノミクス、安倍バブルといって浮かれる人々が出てきているし、例によってそれを煽るメディアも多い。長い不況の中で閉塞感ばかりが大きくなっていたこの20年を思えば、数年しか続かないバブルであっても明るい「今」がほしい、そんな気分が広がっても無理はないのかもしれない。しかし事故のリスクがあっても、廃棄物処理の負担を将来に押し付けることになっても今安い電気がほしい、莫大な負債を将来に残すことになっても今巨額の公共事業がほしい、武器輸出三原則を捨てて「死の商人」と呼ばれることになっても今金や米国の力がほしい、これらがどんな結果を招くのか。
震災直後、略奪に走ることなく助け合って生き延びようとする東北の人々は世界から称賛された。アベノミクスに踊る姿は、私には醜いものにしか見えない。この2年は、醜さを自覚できない者を再び表面に出すための歳月だったのだろうか。
por Andrés

Andres y Amelia日記・コラム・つぶやき震災、そしてフクシマから2年。真の責任追及は大きなうねりとはなっていない。責任を負うべき者たちは知らぬ顔を決め込み、さらには当然のように大きな顔をして自分には微塵も責任がないかのように権力の座についている。 安倍首相は2周年記念式典で、自らの進めてきた原発推進策に全く触れることなく、「強靭な国づくり」だとか「前を向いて」といった言葉を並べている。確かに安倍の歩いてきた道を振り返れば、原発事故で人の住めなくなった町、「除染」作業で集められて行き場のめども立たない廃棄物、事故以外でも山積してしまっている処分の方途もないままの大量の放射性廃棄物などが累々としているのだから「過去を見て」ほしくはないだろう。。 このところ世の中はアベノミクス、安倍バブルといって浮かれる人々が出てきているし、例によってそれを煽るメディアも多い。長い不況の中で閉塞感ばかりが大きくなっていたこの20年を思えば、数年しか続かないバブルであっても明るい「今」がほしい、そんな気分が広がっても無理はないのかもしれない。しかし事故のリスクがあっても、廃棄物処理の負担を将来に押し付けることになっても今安い電気がほしい、莫大な負債を将来に残すことになっても今巨額の公共事業がほしい、武器輸出三原則を捨てて「死の商人」と呼ばれることになっても今金や米国の力がほしい、これらがどんな結果を招くのか。 震災直後、略奪に走ることなく助け合って生き延びようとする東北の人々は世界から称賛された。アベノミクスに踊る姿は、私には醜いものにしか見えない。この2年は、醜さを自覚できない者を再び表面に出すための歳月だったのだろうか。 por Andrés退職者夫婦の旅と日常(スペイン・旅・留学・巡礼・映画・思索・本・・・)