自民党の稲田朋美政調会長は28日午前、自身が会長を務める議員連盟「伝統と創造の会」のメンバーらと東京・九段北の靖国神社に参拝した。稲田氏は参拝後、「いかなる歴史観に立とうとも、国のために命をささげた方々に感謝と敬意と追悼の気持ちを持って参拝することは、主権国家であるならば責務であり、権利でもある」と記者団に語った。(産経ニュース)

稲田氏を含む「議連」のメンバーは歴史を歪曲して何を目指しているのだろうか。

稲田氏の発言は、アジア太平洋戦争が正当なものだったとの前提がなければ成り立たない。

不当な侵略戦争だと考えるなら、「国のために命をささげた方々」は不当な目的をもって自己の意思で戦場に向かったか、不当な目的を持った国家によって戦争に駆り出されたということになる。いずれであっても「感謝と敬意」の気持ちは持てないはずだ。前者であれば「批判」、後者であれば「謝罪」をすべきなのだ。

もちろん稲田氏らはどちらの行動もとらない。表面的には戦争への「反省」を口にするが、本心では「反省」の意思など全く持っておらず、「正当な戦争」と考えているからだ。だから靖国に「戦犯」が祀られていることは、彼らの参拝の障害になるどころか、むしろ参拝の主要動機にさえなっている。

安倍首相も含め、彼らは侵略戦争を「自衛戦争」へ、あるいは「植民地解放戦争」へと歪曲し、さらに自己の本心を隠ぺいして「感謝と敬意と追悼の気持ち」などという言葉を使うことで、「死者を鞭打たない」日本人の伝統を悪用して批判を封じようとしている。

もう、こんなことはやめた方が良い。あの戦争は、米英から日本の権益を守るための「自衛戦争」だった、欧米列強の植民地支配からアジア諸国を救う「解放戦争」だった。そんな立派な戦争を遂行した「日本を取り戻す」ために「わが軍」を名実ともに軍隊にし、世界中で「自衛戦争」を展開できるようにする。核武装のためには、高くつく原発も維持しなけらばならない。そう主張すれば良いのだ。心配しなくても今の日本でなら「アベノミクス」で選挙には勝てるし、「再び戦争の惨禍」を招くことになったとしても、日本では責任を追及されることはない。

por Andrés

/images/2015/04/526b611efd9aba9b67e77068299265e7.gif/images/2015/04/526b611efd9aba9b67e77068299265e7-150x48.gifAndrés政治・経済・国際自民党の稲田朋美政調会長は28日午前、自身が会長を務める議員連盟「伝統と創造の会」のメンバーらと東京・九段北の靖国神社に参拝した。稲田氏は参拝後、「いかなる歴史観に立とうとも、国のために命をささげた方々に感謝と敬意と追悼の気持ちを持って参拝することは、主権国家であるならば責務であり、権利でもある」と記者団に語った。(産経ニュース) 稲田氏を含む「議連」のメンバーは歴史を歪曲して何を目指しているのだろうか。 稲田氏の発言は、アジア太平洋戦争が正当なものだったとの前提がなければ成り立たない。 不当な侵略戦争だと考えるなら、「国のために命をささげた方々」は不当な目的をもって自己の意思で戦場に向かったか、不当な目的を持った国家によって戦争に駆り出されたということになる。いずれであっても「感謝と敬意」の気持ちは持てないはずだ。前者であれば「批判」、後者であれば「謝罪」をすべきなのだ。 もちろん稲田氏らはどちらの行動もとらない。表面的には戦争への「反省」を口にするが、本心では「反省」の意思など全く持っておらず、「正当な戦争」と考えているからだ。だから靖国に「戦犯」が祀られていることは、彼らの参拝の障害になるどころか、むしろ参拝の主要動機にさえなっている。 安倍首相も含め、彼らは侵略戦争を「自衛戦争」へ、あるいは「植民地解放戦争」へと歪曲し、さらに自己の本心を隠ぺいして「感謝と敬意と追悼の気持ち」などという言葉を使うことで、「死者を鞭打たない」日本人の伝統を悪用して批判を封じようとしている。 もう、こんなことはやめた方が良い。あの戦争は、米英から日本の権益を守るための「自衛戦争」だった、欧米列強の植民地支配からアジア諸国を救う「解放戦争」だった。そんな立派な戦争を遂行した「日本を取り戻す」ために「わが軍」を名実ともに軍隊にし、世界中で「自衛戦争」を展開できるようにする。核武装のためには、高くつく原発も維持しなけらばならない。そう主張すれば良いのだ。心配しなくても今の日本でなら「アベノミクス」で選挙には勝てるし、「再び戦争の惨禍」を招くことになったとしても、日本では責任を追及されることはない。 por Andrés退職者夫婦の旅と日常(スペイン・旅・留学・巡礼・映画・思索・本・・・)