2019年5月1日
天皇の代替わり、改元。マスメディアで流されるのは皇室礼賛、改元歓迎、天皇制全面肯定の光景ばかり。どの新聞もテレビ局も、それほど強制されたわけでもないだろうに「大本営発表」並みの画一的内容で、強制が強くないだけに第二次大戦中よりも事態は深刻なのかもしれない。
日本人の中にも天皇制に反対する人、皇位継承の儀式に批判的な人はいる。それは決して過半数ではないかもしれないが、完全に無視して良い数でもないはずだ。ごく平均的なメディアへの接し方では知ることのできる可能性は低いが、反天皇制のデモもあったし、キリスト教協議会は即位の儀に政教分離原則に反するとして批判の声を上げている。私自身も昭和天皇の戦争責任を措いても天皇制を廃止すべきだと考えている。
今日の大きな問題は、天皇制が論じられることなく祝賀一辺倒になっている状況だ。昭和天皇死去時にはあまりの自粛ぶりに、さすがに辟易の声が大きくあがったが、今回は過剰な祝賀ぶりへの批判は報じられない。これはメディアだけでなく世論の劣化の現れなのだろうか。
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