軽井沢国際合唱フェスティバルの初日に行ってきた。

14時から軽井沢聖パウロカトリック教会で行われた教会コンサート。3つの合唱団が演奏。最初は信州大学混声合唱団でPoulenc作曲のO magnum mysteriumとQuem vidistis pastores dicite、Victoria作曲のO magnum mysterium。残響の非常に少ない木造の小さな教会の中で、男声部が若干弱かったが、観客席との距離がほんの数メートルしかないにもかかわらすきれいなハーモニーを聞かせてくれた。2番目は淀川混声合唱団でElder作曲のAve Maria、Pamintuan作曲のDe profundis、Antognini作曲のAlleluia。最初の、団員が横一線に並んで唄ったAve Mariaでは高音から低音へ、低音から高音へと移動するのが明瞭に、しかもきれいに響いてなかなか聞かせるものだった。またDe profundisでは男声のDe profundisと繰り返す通奏を背に女声がメロディーを奏で、素晴らしいハーモニーを作り出していた。3番目はスウェーデンのSofia Vokalensemble(ソフィア・ボーカル・アンサンブル)で、松下耕作曲のJubilate Deo、Sandström作曲のIn Paradisum、Pärt作曲のNunc dimittis、Ollén作曲のTrilo、Wikander作曲のKung Liljekonvalje。おそらくプロなのだろう、合唱のレベルの非常に高い日本のアマチュアである淀川混声合唱団と比べてハーモニーをの美しさでは若干上回る程度だが、声量、迫力ではやはり圧倒するものがあった。女性のソロと男声合唱との掛け合いなど面白い演出もあって聞きごたえのあるものだった。団員の中にインド系の女性と東アジア系の男性が入っていて、スウェーデンでも多民族化が進んでいる様子も見て取れた。

17時半から大賀ホールで、フェスティバル15回記念として「耕友会コンサート」が行われた。1曲目はThomas Tallis作曲の「40声のモテット」。ホール2階席に、1階の観客をぐるりと囲んで合唱団員が並び演奏。響きの良いホールで、私たちの左から右から正面から、そしてやがて周り中から歌声が響き、あたかも団員の中にいるかのように歌声に包まれる。この曲、この演奏には感動した。2曲目は男声合唱で、Poulenc作曲の「アッシジの聖フランチェスコの4つの小さな祈り」。ホールのすばらしさも相まって男声が柔らかく響き、うっとりさせられるものだった。3曲目は女声合唱で三善晃作曲の「三つの夜想」。女声合唱自体は素晴らしいのだが、三善晃の曲はどれもNHK合唱コンクールの課題曲のようで、私の好みではない。休憩をはさんで最後は混声合唱でFrank Martin作曲の「二重合唱のためのミサ曲」。ピアニッシモまで丁寧に、乱れもなく美しく演奏され、まだまだ聴いていたくなるものだった。

教会コンサートは2日前に予約した時には空席に余裕ありとの表示だったが、100人ほどの聴衆で満席だった。大賀ホールは、昼間のワークショップに参加した高校生やジュニアの合唱団員をはじめフェスティバルの出演者たちも観客になり、それに私たちのような一般の聴衆も加わってほぼ満席だった。昼間の軽井沢銀座は人通りが多くて都会並みだったが、大賀ホールは客席数784でゆったりしており、終演後に通りに出てみるとすっかり人波もなくなり、静かに演奏会の余韻を楽しむことができた。またこういう機会に訪れようと思う。
Andrés日記・コラム・つぶやき音楽軽井沢国際合唱フェスティバルの初日に行ってきた。 14時から軽井沢聖パウロカトリック教会で行われた教会コンサート。3つの合唱団が演奏。最初は信州大学混声合唱団でPoulenc作曲のO magnum mysteriumとQuem vidistis pastores dicite、Victoria作曲のO magnum mysterium。残響の非常に少ない木造の小さな教会の中で、男声部が若干弱かったが、観客席との距離がほんの数メートルしかないにもかかわらすきれいなハーモニーを聞かせてくれた。2番目は淀川混声合唱団でElder作曲のAve Maria、Pamintuan作曲のDe profundis、Antognini作曲のAlleluia。最初の、団員が横一線に並んで唄ったAve Mariaでは高音から低音へ、低音から高音へと移動するのが明瞭に、しかもきれいに響いてなかなか聞かせるものだった。またDe profundisでは男声のDe profundisと繰り返す通奏を背に女声がメロディーを奏で、素晴らしいハーモニーを作り出していた。3番目はスウェーデンのSofia Vokalensemble(ソフィア・ボーカル・アンサンブル)で、松下耕作曲のJubilate Deo、Sandström作曲のIn Paradisum、Pärt作曲のNunc dimittis、Ollén作曲のTrilo、Wikander作曲のKung Liljekonvalje。おそらくプロなのだろう、合唱のレベルの非常に高い日本のアマチュアである淀川混声合唱団と比べてハーモニーをの美しさでは若干上回る程度だが、声量、迫力ではやはり圧倒するものがあった。女性のソロと男声合唱との掛け合いなど面白い演出もあって聞きごたえのあるものだった。団員の中にインド系の女性と東アジア系の男性が入っていて、スウェーデンでも多民族化が進んでいる様子も見て取れた。 17時半から大賀ホールで、フェスティバル15回記念として「耕友会コンサート」が行われた。1曲目はThomas Tallis作曲の「40声のモテット」。ホール2階席に、1階の観客をぐるりと囲んで合唱団員が並び演奏。響きの良いホールで、私たちの左から右から正面から、そしてやがて周り中から歌声が響き、あたかも団員の中にいるかのように歌声に包まれる。この曲、この演奏には感動した。2曲目は男声合唱で、Poulenc作曲の「アッシジの聖フランチェスコの4つの小さな祈り」。ホールのすばらしさも相まって男声が柔らかく響き、うっとりさせられるものだった。3曲目は女声合唱で三善晃作曲の「三つの夜想」。女声合唱自体は素晴らしいのだが、三善晃の曲はどれもNHK合唱コンクールの課題曲のようで、私の好みではない。休憩をはさんで最後は混声合唱でFrank Martin作曲の「二重合唱のためのミサ曲」。ピアニッシモまで丁寧に、乱れもなく美しく演奏され、まだまだ聴いていたくなるものだった。 教会コンサートは2日前に予約した時には空席に余裕ありとの表示だったが、100人ほどの聴衆で満席だった。大賀ホールは、昼間のワークショップに参加した高校生やジュニアの合唱団員をはじめフェスティバルの出演者たちも観客になり、それに私たちのような一般の聴衆も加わってほぼ満席だった。昼間の軽井沢銀座は人通りが多くて都会並みだったが、大賀ホールは客席数784でゆったりしており、終演後に通りに出てみるとすっかり人波もなくなり、静かに演奏会の余韻を楽しむことができた。またこういう機会に訪れようと思う。退職者夫婦の旅と日常(スペイン・旅・留学・巡礼・映画・思索・本・・・)