コロナウイルス(COVID19)から見えてくる日本
このところ報道はコロナウイルス関連であふれている。日本政府も「対応策?」を次々に打ち出している。しかし、特に政府の対応策を見る上で留意しなければならないのは、それらがどのような根拠に基づいて決定されているかだ。
安倍首相は、小・中・高校の全国一斉休校要請を行なった。しかしその科学的あるいは実際的根拠は説明されていない。確かに教室での感染の危険は印象としては高そうに思える。だが、休校になって小学生たちが過ごす学童保育所は学校以上に危険はないのか。保育園や老人ホームはどうなのか。そういった観点が欠落しているのか、あるいは政府が子とされに無視しているのかは分からないが、明らかに論理的にあり得ない政策であることは間違いない。
日本政府は中国・韓国からの9日からの入国を大幅に制限する施策を打ち出した。しかしニュースで知る限り、外国人からの感染が確認されているのは1月頃のことであり、この数週間は日本人からの、あるいは感染源不明のものばかりだ。つまり現在の段階で中韓からの入国を制限することにあまり意味はないようなのだ。
何よりも大きな問題は、日本では現状把握が十分でなく、感染状況が明らかでないことだ。感染者数(正確には感染判明者数)では、韓国7,041人に対して日本1,157人となっているが、PCR検査を受けた人は韓国では3月5日午前9時で延べ140,775人に達しているのに対し日本は3月4日午後12時現在で延べ8,111件。つまり検査数がそもそも17倍もの開きがあるのだから、日本でよりも韓国の方が感染が広がっているとは言えない。死亡者数についても韓国が6日現在で42人に対し日本は6人となっているが、検査が十分に行われていない日本では、肺炎での死亡者のほとんどが新型コロナウイルスではないとされているに過ぎない可能性もある。
ダイヤモンド・プリンセスでの日本政府の対応と感染者大量発生、及びそれに対する政府自身の評価なども含めて、現政権が現実を客観的に把握し、冷静に判断し、的確な政策を実行し、正確に検証し、次の政策に反映するという真っ当な経路を辿れない、辿らないという本質が改めて露呈した事態というほかはない。言い換えれば、7年以上にわたって権力の座にある安倍首相の一貫した姿勢が、必要な政策ではなくやりたい政策をとる、現実に向き合うのではなく見たい側面だけを見て見たくない現実はなかったことにする、正確で客観的な統計ではなく自分に都合の良い数字だけを並べる。一言で表せば「幼児性」そのものの思考・行動様式が如実に示されている現在ということだろう。そう考えれば安倍首相が繰り返す言動の典型と言える国会内での野次も理解できる。野党議員の野次に対しては非難を繰り返す一方、自らは野次を繰り返すことをやめないという、それだけで人間としての品性や大人の資格を疑われる行為は、幼児ならありうると考えるしかない。
このような幼児に強大な権力を持たせているとは恐ろしくまた不幸なことだが、それ以上に幼児に権力を与えている日本人は更に悲しく不幸だというほかはない。4歳児に実弾の入った銃を持たせる非常識なアメリカ人を、私たちは笑ったり馬鹿にしたりできない。
https://dosperegrinos.net/2020/03/08/%e3%82%b3%e3%83%ad%e3%83%8a%e3%82%a6%e3%82%a4%e3%83%ab%e3%82%b9%ef%bc%88covid19%ef%bc%89%e3%81%8b%e3%82%89%e8%a6%8b%e3%81%88%e3%81%a6%e3%81%8f%e3%82%8b%e6%97%a5%e6%9c%ac/政治・経済・国際日記・コラム・つぶやきこのところ報道はコロナウイルス関連であふれている。日本政府も「対応策?」を次々に打ち出している。しかし、特に政府の対応策を見る上で留意しなければならないのは、それらがどのような根拠に基づいて決定されているかだ。
安倍首相は、小・中・高校の全国一斉休校要請を行なった。しかしその科学的あるいは実際的根拠は説明されていない。確かに教室での感染の危険は印象としては高そうに思える。だが、休校になって小学生たちが過ごす学童保育所は学校以上に危険はないのか。保育園や老人ホームはどうなのか。そういった観点が欠落しているのか、あるいは政府が子とされに無視しているのかは分からないが、明らかに論理的にあり得ない政策であることは間違いない。
日本政府は中国・韓国からの9日からの入国を大幅に制限する施策を打ち出した。しかしニュースで知る限り、外国人からの感染が確認されているのは1月頃のことであり、この数週間は日本人からの、あるいは感染源不明のものばかりだ。つまり現在の段階で中韓からの入国を制限することにあまり意味はないようなのだ。
何よりも大きな問題は、日本では現状把握が十分でなく、感染状況が明らかでないことだ。感染者数(正確には感染判明者数)では、韓国7,041人に対して日本1,157人となっているが、PCR検査を受けた人は韓国では3月5日午前9時で延べ140,775人に達しているのに対し日本は3月4日午後12時現在で延べ8,111件。つまり検査数がそもそも17倍もの開きがあるのだから、日本でよりも韓国の方が感染が広がっているとは言えない。死亡者数についても韓国が6日現在で42人に対し日本は6人となっているが、検査が十分に行われていない日本では、肺炎での死亡者のほとんどが新型コロナウイルスではないとされているに過ぎない可能性もある。
ダイヤモンド・プリンセスでの日本政府の対応と感染者大量発生、及びそれに対する政府自身の評価なども含めて、現政権が現実を客観的に把握し、冷静に判断し、的確な政策を実行し、正確に検証し、次の政策に反映するという真っ当な経路を辿れない、辿らないという本質が改めて露呈した事態というほかはない。言い換えれば、7年以上にわたって権力の座にある安倍首相の一貫した姿勢が、必要な政策ではなくやりたい政策をとる、現実に向き合うのではなく見たい側面だけを見て見たくない現実はなかったことにする、正確で客観的な統計ではなく自分に都合の良い数字だけを並べる。一言で表せば「幼児性」そのものの思考・行動様式が如実に示されている現在ということだろう。そう考えれば安倍首相が繰り返す言動の典型と言える国会内での野次も理解できる。野党議員の野次に対しては非難を繰り返す一方、自らは野次を繰り返すことをやめないという、それだけで人間としての品性や大人の資格を疑われる行為は、幼児ならありうると考えるしかない。
このような幼児に強大な権力を持たせているとは恐ろしくまた不幸なことだが、それ以上に幼児に権力を与えている日本人は更に悲しく不幸だというほかはない。4歳児に実弾の入った銃を持たせる非常識なアメリカ人を、私たちは笑ったり馬鹿にしたりできない。Andrés
andres@nifty.comAdministratorDos Peregrinos
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