梨木香歩「村田エフェンディ滞土録」角川文庫
2004年に単行本として刊行されたもの。
不思議な作品だ。
主な舞台は1899年のトルコ、イスタンブール(本作品内ではスタンブール)。考古学研究で留学中の村田が下宿先の同居人であるドイツ人、ギリシア人、イギリス人、トルコ人などと交流する日々が記されている。
100年以上前のトルコ、そこで学ぶのは考古学。そしてもう一人の主役である鸚鵡。現代からするとすべてが遠い世界。文体もまた明治を感じさせるもの。牧歌的とも見える世界が、最後に露わになる歴史で断ち切られるのだが。
全く期待せずに読んだのだが、なかなかの佳品だった。
https://dosperegrinos.net/2021/05/09/%e6%a2%a8%e6%9c%a8%e9%a6%99%e6%ad%a9%e3%80%8c%e6%9d%91%e7%94%b0%e3%82%a8%e3%83%95%e3%82%a7%e3%83%b3%e3%83%87%e3%82%a3%e6%bb%9e%e5%9c%9f%e9%8c%b2%e3%80%8d%e8%a7%92%e5%b7%9d%e6%96%87%e5%ba%ab//images/2021/05/c0a6070691cff24b7382504db303532d.jpg/images/2021/05/c0a6070691cff24b7382504db303532d-150x150.jpg書籍・雑誌2004年に単行本として刊行されたもの。 不思議な作品だ。 主な舞台は1899年のトルコ、イスタンブール(本作品内ではスタンブール)。考古学研究で留学中の村田が下宿先の同居人であるドイツ人、ギリシア人、イギリス人、トルコ人などと交流する日々が記されている。 100年以上前のトルコ、そこで学ぶのは考古学。そしてもう一人の主役である鸚鵡。現代からするとすべてが遠い世界。文体もまた明治を感じさせるもの。牧歌的とも見える世界が、最後に露わになる歴史で断ち切られるのだが。 全く期待せずに読んだのだが、なかなかの佳品だった。Andrés andres@nifty.comAdministratorDos Peregrinos
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