ホテルで朝食。

ご飯や味噌汁は温度が低めで卵は冷めている。昨夜と同じく、熱ければ不味くはないものを。

8時40分に出発。野辺地の中心街らしきところを抜けて行くが、寂れている印象は拭えない。

街を抜けてようやく海が見えた。

野辺地戦争戦死者の墓所があった。戊辰戦争で官軍側についた弘前藩の軍勢がここに攻め込み、迎え討った盛岡八戸連合軍の手で撃退された。この戦いの戦死者の墓所だが、墓標は全て弘前軍側のもの。こんなところでも勝者が歴史を独占するのか。

馬門漁港の通り。漁船ごとに船着場に面して作業場を持っている。中では水揚げしたものの処理。

海側には漁具などがある。

その先で木の橋を渡ると人家の庭を抜けるような坂になり、そこの上ると庭の手入れをしていた男性に声をかけられる。奥州街道を歩いていると伝えると、海側が街道で年に20〜30人は来るが、町が何もしないので通れなくなってしまっていると説明してくれる。他にも地元の漁について、ホタテ、ナマコ、トゲクリガニが主で、年末には1時間もナマコ漁に出れば30万円ぐらいになり、春の花見にはトゲクリガニが欠かせないというようなことを教えてくれた。また、町の衰退に野辺地町が無策、漁協の内情の問題点などしばらく立ち話で語ってくれた。青森県に入って接したのが寡黙な人ばかりだったので、こんな饒舌な人もいるのかと思わされた。

藩境塚。津軽藩と南部藩との境界に築かれた4つの塚。

国道から少しの間離れて進むところに建てられた奥州街道の表示。

地図によると今日昼食を取れるのはここと、この1km先のラーメン屋だけなので、ここで昼食。

ハンバーグ定食と磯雑炊。どちらも美味しく、店も繁盛していた。店員も皆感じが良かった。

20km近く歩いたので、今日はこの小湊駅までとする。

一つ手前の清水川駅はトイレもなかったが、ここは乗降客も何人かいて、無人駅ではあるが整備されていた。

青い森鉄道(旧東北本線)に乗って二駅先の浅虫温泉に。駅から徒歩数分の「ホテル秋田屋」が今日の宿。少し手前には廃墟になった温泉旅館がある。

夕食は典型的な安めの温泉旅館のもの。なぜか全体に味が甘い。客はまずまずの入り。

大浴場は空いていてゆっくり入れ、気持ちよく温まった。

今日の行程はずっと海沿いで、少々の上り下りはあったが、楽な道だった。晴天から薄曇りで、気温は昨日と同程度だったが、天候のせいか海辺だからか幾分湿っぽく、長袖1枚で十分だった。

31,195歩 20.2km(小湊駅まで)

/images/2023/05/be4d16b411aad2c0e83dd516e800486c-700x394.jpeg/images/2023/05/be4d16b411aad2c0e83dd516e800486c-150x150.jpegAndrés奥州道中ホテルで朝食。 ご飯や味噌汁は温度が低めで卵は冷めている。昨夜と同じく、熱ければ不味くはないものを。 8時40分に出発。野辺地の中心街らしきところを抜けて行くが、寂れている印象は拭えない。 街を抜けてようやく海が見えた。 野辺地戦争戦死者の墓所があった。戊辰戦争で官軍側についた弘前藩の軍勢がここに攻め込み、迎え討った盛岡八戸連合軍の手で撃退された。この戦いの戦死者の墓所だが、墓標は全て弘前軍側のもの。こんなところでも勝者が歴史を独占するのか。 馬門漁港の通り。漁船ごとに船着場に面して作業場を持っている。中では水揚げしたものの処理。 海側には漁具などがある。 その先で木の橋を渡ると人家の庭を抜けるような坂になり、そこの上ると庭の手入れをしていた男性に声をかけられる。奥州街道を歩いていると伝えると、海側が街道で年に20〜30人は来るが、町が何もしないので通れなくなってしまっていると説明してくれる。他にも地元の漁について、ホタテ、ナマコ、トゲクリガニが主で、年末には1時間もナマコ漁に出れば30万円ぐらいになり、春の花見にはトゲクリガニが欠かせないというようなことを教えてくれた。また、町の衰退に野辺地町が無策、漁協の内情の問題点などしばらく立ち話で語ってくれた。青森県に入って接したのが寡黙な人ばかりだったので、こんな饒舌な人もいるのかと思わされた。 藩境塚。津軽藩と南部藩との境界に築かれた4つの塚。 国道から少しの間離れて進むところに建てられた奥州街道の表示。 地図によると今日昼食を取れるのはここと、この1km先のラーメン屋だけなので、ここで昼食。 ハンバーグ定食と磯雑炊。どちらも美味しく、店も繁盛していた。店員も皆感じが良かった。 20km近く歩いたので、今日はこの小湊駅までとする。 一つ手前の清水川駅はトイレもなかったが、ここは乗降客も何人かいて、無人駅ではあるが整備されていた。 青い森鉄道(旧東北本線)に乗って二駅先の浅虫温泉に。駅から徒歩数分の「ホテル秋田屋」が今日の宿。少し手前には廃墟になった温泉旅館がある。 夕食は典型的な安めの温泉旅館のもの。なぜか全体に味が甘い。客はまずまずの入り。 大浴場は空いていてゆっくり入れ、気持ちよく温まった。 今日の行程はずっと海沿いで、少々の上り下りはあったが、楽な道だった。晴天から薄曇りで、気温は昨日と同程度だったが、天候のせいか海辺だからか幾分湿っぽく、長袖1枚で十分だった。 31,195歩 20.2km(小湊駅まで)退職者夫婦の旅と日常(スペイン・旅・留学・巡礼・映画・思索・本・・・)