Quinta Peregrinación を終えて (1)天候
Camino Portugués、5度目のSantiago de Compostera巡礼路を歩き終え、帰国して20日経ったが、まだ目が覚めた時に「今どこにいるんだろう」と考えてしまうことがある。
毎回、歩きはじめの数日は「なんでまたこんなところに来てしまったんだろう。なんでまた長々と歩いているんだろう。自宅のベランダでコーヒーを飲みながら本を読んだりうとうとしたりしていれば良かったのに」と思うのが通例だ。しかし今回は、歩き通すのは無理かもしれない、明日で取りやめにしよう、と思った。特に二日目の状態が悪く、連泊することにして三日目は荷物を持たずに歩いてみて、駄目そうだったら諦めようかと考えた。幸い体調は回復して歩くペースも徐々に戻すことができたが。
とにかくポルトガルの道で苦しめられたのは天候。統計上はリスボンの10月の降水量は東京の半分、11月は若干リスボンの方が多い程度。気温は若干リスボンの方が高い程度。基本的には東京と大差ない気候のはずだった。しかし実際には雨が多く、それ以上に堪えたのが気温と湿度。特に前半は気温20度以上、湿度90%以上という毎日で、雨の合間には陽がさし、蒸し暑さを一層強めていた。その頃はテージョ川の広大な河川敷をたどるようなルートだったので、ほとんど平坦な道が続いたのだが、そこはまた湿地帯でもあり、大量の蚊と蠅に悩まされた。バックパックや帽子に無数の蝿が止まり、そのうちの何びきかは顔の周りを飛び回る。立ち止まると蚊が寄ってくる。宿でシャワーを浴びて体を拭こうとすると、タオルは湿っている。乾燥機を使っている宿でも、部屋に置いているだけでタオルはあっという間に湿ってしまうのだ。
天候とともに苦しめられたのは、道路の水たまり。水たまりなどという生易しいものではなく、道路が池や川になってしまっているのだ。そんな場所では道路脇の畑や空き地に入って水深の浅いところを探しながら進むのだが、一度は見渡す限り水に覆われていて迂回しようもないこともあった。
ある日は大雨強風の中の山越えになってしまい、身体中びしょ濡れになった。
別の日にはやはり山越えで、雨の中を岩登りをしなければならず、やはり靴がびしょ濡れ。しかもその夜の宿では床暖房が入るという話だったが、暖房は一晩中入らなかった。
ところがポルトガル側国境の街ヴァレンサからミーニョ川を渡ってスペイン側国境の街トゥイに入った途端に青空が広がった。スペインといってもそこはガリシア、アンダルシアではないのだから「太陽のスペイン」でもないだろうと思いつつホテルの人に話しかけたら、ここでも昨日までは雨で、今年は雨ばかりだったとのことだった。
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https://dosperegrinos.net/2023/12/26/quinta-peregrinacion-%e3%82%92%e7%b5%82%e3%81%88%e3%81%a6-%ef%bc%88%ef%bc%91%ef%bc%89%e5%a4%a9%e5%80%99//images/2023/10/IMG_4503-700x394.jpeg/images/2023/10/IMG_4503-150x150.jpegポルトガルの道 Camino PortuguésCamino Portugués,雨Camino Portugués、5度目のSantiago de Compostera巡礼路を歩き終え、帰国して20日経ったが、まだ目が覚めた時に「今どこにいるんだろう」と考えてしまうことがある。 毎回、歩きはじめの数日は「なんでまたこんなところに来てしまったんだろう。なんでまた長々と歩いているんだろう。自宅のベランダでコーヒーを飲みながら本を読んだりうとうとしたりしていれば良かったのに」と思うのが通例だ。しかし今回は、歩き通すのは無理かもしれない、明日で取りやめにしよう、と思った。特に二日目の状態が悪く、連泊することにして三日目は荷物を持たずに歩いてみて、駄目そうだったら諦めようかと考えた。幸い体調は回復して歩くペースも徐々に戻すことができたが。 とにかくポルトガルの道で苦しめられたのは天候。統計上はリスボンの10月の降水量は東京の半分、11月は若干リスボンの方が多い程度。気温は若干リスボンの方が高い程度。基本的には東京と大差ない気候のはずだった。しかし実際には雨が多く、それ以上に堪えたのが気温と湿度。特に前半は気温20度以上、湿度90%以上という毎日で、雨の合間には陽がさし、蒸し暑さを一層強めていた。その頃はテージョ川の広大な河川敷をたどるようなルートだったので、ほとんど平坦な道が続いたのだが、そこはまた湿地帯でもあり、大量の蚊と蠅に悩まされた。バックパックや帽子に無数の蝿が止まり、そのうちの何びきかは顔の周りを飛び回る。立ち止まると蚊が寄ってくる。宿でシャワーを浴びて体を拭こうとすると、タオルは湿っている。乾燥機を使っている宿でも、部屋に置いているだけでタオルはあっという間に湿ってしまうのだ。 天候とともに苦しめられたのは、道路の水たまり。水たまりなどという生易しいものではなく、道路が池や川になってしまっているのだ。そんな場所では道路脇の畑や空き地に入って水深の浅いところを探しながら進むのだが、一度は見渡す限り水に覆われていて迂回しようもないこともあった。 ある日は大雨強風の中の山越えになってしまい、身体中びしょ濡れになった。 別の日にはやはり山越えで、雨の中を岩登りをしなければならず、やはり靴がびしょ濡れ。しかもその夜の宿では床暖房が入るという話だったが、暖房は一晩中入らなかった。 ところがポルトガル側国境の街ヴァレンサからミーニョ川を渡ってスペイン側国境の街トゥイに入った途端に青空が広がった。スペインといってもそこはガリシア、アンダルシアではないのだから「太陽のスペイン」でもないだろうと思いつつホテルの人に話しかけたら、ここでも昨日までは雨で、今年は雨ばかりだったとのことだった。 < p id='BuFLSFp'> Andrés andres@nifty.comAdministratorDos Peregrinos
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