映画「レボリューション」
新宿バルト9で開かれている第7回ラテンビート映画祭で上映。
今年がメキシコ革命100周年にあたるのを記念して制作された作品。10人の監督がそれぞれ10分間の短編を撮ったオムニバス。革命を主題にしているとは言っても、それを直接描いたものはない。中にはサパタやパンチョ・ビリャなどを登場させている作品もあるが、あくまでも描かれているのは現代のメキシコ社会だ。革命が現在にどのような影響を及ぼしているか、あるいは及ぼしていないのかを、さまざまな視点や表現方法で描いている。10作品に共通するのは、現代社会の否定的側面を映し出していること。革命の理念が失われ裏切られている様や、革命が忘れ去られている現状が、ストレートに、比喩的に、エピソードで、あるいは象徴的に語られる。
上映後にプロデューサー挨拶があり、「監督たちにはメキシコ革命についての映画を」とだけ依頼したが、狙い通り「現代を批評的に描いた」ものになった、というようなことが述べられた。
確かに狙いは良いし、今さら革命の叙事詩をハリウッド並のスペクタクルにしてみてもはじまらない。しかし、ほとんど荒削りな、または荒削りを意図した作品ばかりなのは現代を描く方法としては疑問を感じる。洗練された、さらにはスノッブなものも必要だったのではないだろうか。
por Andres
https://dosperegrinos.net/2010/09/21/%e6%98%a0%e7%94%bb%e3%80%8c%e3%83%ac%e3%83%9c%e3%83%aa%e3%83%a5%e3%83%bc%e3%82%b7%e3%83%a7%e3%83%b3%e3%80%8d/映画・テレビ新宿バルト9で開かれている第7回ラテンビート映画祭で上映。 今年がメキシコ革命100周年にあたるのを記念して制作された作品。10人の監督がそれぞれ10分間の短編を撮ったオムニバス。革命を主題にしているとは言っても、それを直接描いたものはない。中にはサパタやパンチョ・ビリャなどを登場させている作品もあるが、あくまでも描かれているのは現代のメキシコ社会だ。革命が現在にどのような影響を及ぼしているか、あるいは及ぼしていないのかを、さまざまな視点や表現方法で描いている。10作品に共通するのは、現代社会の否定的側面を映し出していること。革命の理念が失われ裏切られている様や、革命が忘れ去られている現状が、ストレートに、比喩的に、エピソードで、あるいは象徴的に語られる。 上映後にプロデューサー挨拶があり、「監督たちにはメキシコ革命についての映画を」とだけ依頼したが、狙い通り「現代を批評的に描いた」ものになった、というようなことが述べられた。 確かに狙いは良いし、今さら革命の叙事詩をハリウッド並のスペクタクルにしてみてもはじまらない。しかし、ほとんど荒削りな、または荒削りを意図した作品ばかりなのは現代を描く方法としては疑問を感じる。洗練された、さらにはスノッブなものも必要だったのではないだろうか。 por AndresAndres y Amelia SubscriberDos Peregrinos
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