今日はExcursión(小旅行)。

授業の時と同様、9時前に歩いてLiderlangへ向かう。天気予報では「雨時々曇りで、9時ごろからと20時ごろからは雨」なので心配していたが、ほぼ快晴。気温は低め。

Liderlangの前で待っていると、10時過ぎに角を曲がってGemmaたち二人が歩いてきた。たぶんBarで朝食でもとっていたのだろう。Gemmaが紹介してくれる。ご主人はPabloさん。学校の前の駐車場に停めてあった車で出発。私たちは後席に。

Santanderの市街を抜けると高速を走る。少し走ったところに郊外住宅街があり、そこに彼らは住んでいるとのこと。

まず、Santillana del Marを右に見てComillasへ向かう。

Pabloはコンピューター・プログラムの会社を経営しているとのこと。18歳の息子さんがいて、大学生。Gemmaはイギリスかどこか海外に留学させたかったが、息子さんはスペインがいいそうで、地元の大学に通っている。1年間はSalamancaだそうだ。

二人は世界中旅行していて、ヨーロッパはロシア以外すべて、アメリカではUSA、カナダ、メキシコ、ドミニカ。アジアでは中国、ヨルダン、イスラエル。夏にはネパールに経済援助している子供に会いに行く予定だそうだ。来年は日本に行く予定。

Comillasに着いて広場に駐車し、少し村を散策。小さな村だが、上階のバルコニーに植木鉢の花が飾られ美しい。ツーリスモで資料をもらってから緩やかな坂を上ってPalacio de Sobrellanoへ。キューバで大金を稼いできた侯爵が建てたもの。ところが屋敷の外周を歩いている時にGemmaが草地の穴にひっかかって転倒し足首を痛めてしまった。間もなく立ち上がって歩き出し、様子からするとひどくはなさそうだったが、坂があり石畳も凹凸があって歩きにくそうにしていた。

Palacio de Sobrellanoに隣接してGaudíのEl Caprichoがある。数メートルのところなのだが、そこに入るには坂道を少し歩いて下り、入場後また少し上らなければならない。El Caprichoはガイドが案内してくれる。はっきりした発音のガイドさんだったが、早口なので理解しにくい。

外壁は手作りで1枚1枚形も色も少しずつ違っているヒマワリのタイルが張り付けてあり、内部もガウディらしい装飾や部屋の形が見られる。また窓の鎧戸も工夫されていて、折りたたんだり巻き取ったりという仕組みがとられている。

出窓の鉄製ベンチや室内に置かれた椅子もいかにもガウディ。土産コーナーでしおりを購入。

村に戻り、車に乗るが、その前にGemmaはFarmaciaで足首の薬を買い塗る。腫れてもいないし、痛みも少ないそうだ。

Potesに向かう。道は間もなく山道になり、道路は断崖絶壁に挟まれた狭い谷間を走る。次第に曇ってくる。曲がりくねった道をしばらく走り、ようやく開けたところで道路わきのレストラン前に駐車。昼食。

Cocidoがここの名物料理だとのこと。しかしそれは相当重いもの。どうしようか迷ったが、私がCocido、AmeliaはMenú del díaでEnsalada mixtaとEscalopeにした。GemmaたちもCocidoとEnsalada rusaとEscalope。飲み物は水とワイン。運転しているPabloは飲まないと思っていたら、しっかりワインを飲んでいた。Cocidoは先ずFideosの入ったスープが出された。これはおいしいし重くない。彼らも途中で皿を交換していたので、私たちもいつも通り交換。Ensalada mixtaはいつも通りの内容だが、量が多い。サラダは少し残した。続いてCocinoの本番が供された。大きな皿にガルバンソがいっぱいと野菜の煮込み、チョリソ、モルシージャ、牛肉、豚の脂身、卵をパンで包んだもの。量を見ただけで圧倒される。昨年、アストルガで食べたのと似ているが、こちらの方が肉が少なく豆が多いぶんだけ少し軽いような気がする。それでも半分は残してしまった。Escalopeはチーズがのせてあり、その分こってり。何とか食べきれた。Gemmaたちは食べきっていた。Postreはこの地方の名物のクリーム。コーヒーを飲んでいると、Olujoというブドウの皮から作った蒸留酒が配られる。三種類あって強・中・弱。3つとも試してみる。中でも結構強い。弱は甘いが、強はウオッカのよう。50度だそうだ。Pabloはこれも平気で飲んでいる。

食後、Potesの村へ。ここも村自体が美しい。上階のせり出した木造部分や軒が素晴らしい。

Iglesia de San Vicenteはミサの最中で入れない。Torre de Infantadoは遠景のみ。お土産屋を何か所か覗きながらGemmaが名産を説明してくれた。車で少し走ってIglesia de Santa María de Lebeñaへ。雨が本降りになる。ここはスペインでも最も古いロマネスクの教会で、10世紀のもの。係の女性が説明してくれるが、発音がはっきりしないうえに石壁で声が反響してほとんど聞き取れなかった。

知らずに祭壇の写真を一枚撮ってしまったが、堂内は撮影禁止だった。

また断崖絶壁に挟まれた山道を走ってSantillana del Marへ。

途中のドライブインのような店に寄ってCorbataという名物のパイ菓子を一箱買ってくれた。店は非常に混んでいて、入店した時にはレジに長い列ができていた。

Santillana del MarではColegiataはミサ中で入れず。村を散策するが「スペインで最も美しい村」と言われたことですっかり観光化されてしまって、ホテル、レストラン、土産物店などが連なり、人出も多くてそんなに美しいとは思えない。違う時期に来れば印象は全く異なるのかもしれないが。

そこから一路帰途へ。Liderlang前で別れる予定だったが、私たちのアパートの近くまで送ってくれた。路上だったのでゆっくりお別れをすることはできなかったが、お礼を言い、来年日本に旅行するときには案内するので必ず連絡をくれるように、と伝えて別れた。

さすがに少し疲れたが、押しつけがましくなく、おしゃべりもひっきりなしということもなく、気持ちの良い夫婦と付き合うことができて、楽しく充実した一日だった。

por Andrés

Andrésスペイン留学生活今日はExcursión(小旅行)。 授業の時と同様、9時前に歩いてLiderlangへ向かう。天気予報では「雨時々曇りで、9時ごろからと20時ごろからは雨」なので心配していたが、ほぼ快晴。気温は低め。 Liderlangの前で待っていると、10時過ぎに角を曲がってGemmaたち二人が歩いてきた。たぶんBarで朝食でもとっていたのだろう。Gemmaが紹介してくれる。ご主人はPabloさん。学校の前の駐車場に停めてあった車で出発。私たちは後席に。 Santanderの市街を抜けると高速を走る。少し走ったところに郊外住宅街があり、そこに彼らは住んでいるとのこと。 まず、Santillana del Marを右に見てComillasへ向かう。 Pabloはコンピューター・プログラムの会社を経営しているとのこと。18歳の息子さんがいて、大学生。Gemmaはイギリスかどこか海外に留学させたかったが、息子さんはスペインがいいそうで、地元の大学に通っている。1年間はSalamancaだそうだ。 二人は世界中旅行していて、ヨーロッパはロシア以外すべて、アメリカではUSA、カナダ、メキシコ、ドミニカ。アジアでは中国、ヨルダン、イスラエル。夏にはネパールに経済援助している子供に会いに行く予定だそうだ。来年は日本に行く予定。 Comillasに着いて広場に駐車し、少し村を散策。小さな村だが、上階のバルコニーに植木鉢の花が飾られ美しい。ツーリスモで資料をもらってから緩やかな坂を上ってPalacio de Sobrellanoへ。キューバで大金を稼いできた侯爵が建てたもの。ところが屋敷の外周を歩いている時にGemmaが草地の穴にひっかかって転倒し足首を痛めてしまった。間もなく立ち上がって歩き出し、様子からするとひどくはなさそうだったが、坂があり石畳も凹凸があって歩きにくそうにしていた。 Palacio de Sobrellanoに隣接してGaudíのEl Caprichoがある。数メートルのところなのだが、そこに入るには坂道を少し歩いて下り、入場後また少し上らなければならない。El Caprichoはガイドが案内してくれる。はっきりした発音のガイドさんだったが、早口なので理解しにくい。 外壁は手作りで1枚1枚形も色も少しずつ違っているヒマワリのタイルが張り付けてあり、内部もガウディらしい装飾や部屋の形が見られる。また窓の鎧戸も工夫されていて、折りたたんだり巻き取ったりという仕組みがとられている。 出窓の鉄製ベンチや室内に置かれた椅子もいかにもガウディ。土産コーナーでしおりを購入。 村に戻り、車に乗るが、その前にGemmaはFarmaciaで足首の薬を買い塗る。腫れてもいないし、痛みも少ないそうだ。 Potesに向かう。道は間もなく山道になり、道路は断崖絶壁に挟まれた狭い谷間を走る。次第に曇ってくる。曲がりくねった道をしばらく走り、ようやく開けたところで道路わきのレストラン前に駐車。昼食。 Cocidoがここの名物料理だとのこと。しかしそれは相当重いもの。どうしようか迷ったが、私がCocido、AmeliaはMenú del díaでEnsalada mixtaとEscalopeにした。GemmaたちもCocidoとEnsalada rusaとEscalope。飲み物は水とワイン。運転しているPabloは飲まないと思っていたら、しっかりワインを飲んでいた。Cocidoは先ずFideosの入ったスープが出された。これはおいしいし重くない。彼らも途中で皿を交換していたので、私たちもいつも通り交換。Ensalada mixtaはいつも通りの内容だが、量が多い。サラダは少し残した。続いてCocinoの本番が供された。大きな皿にガルバンソがいっぱいと野菜の煮込み、チョリソ、モルシージャ、牛肉、豚の脂身、卵をパンで包んだもの。量を見ただけで圧倒される。昨年、アストルガで食べたのと似ているが、こちらの方が肉が少なく豆が多いぶんだけ少し軽いような気がする。それでも半分は残してしまった。Escalopeはチーズがのせてあり、その分こってり。何とか食べきれた。Gemmaたちは食べきっていた。Postreはこの地方の名物のクリーム。コーヒーを飲んでいると、Olujoというブドウの皮から作った蒸留酒が配られる。三種類あって強・中・弱。3つとも試してみる。中でも結構強い。弱は甘いが、強はウオッカのよう。50度だそうだ。Pabloはこれも平気で飲んでいる。 食後、Potesの村へ。ここも村自体が美しい。上階のせり出した木造部分や軒が素晴らしい。 Iglesia de San Vicenteはミサの最中で入れない。Torre de Infantadoは遠景のみ。お土産屋を何か所か覗きながらGemmaが名産を説明してくれた。車で少し走ってIglesia de Santa María de Lebeñaへ。雨が本降りになる。ここはスペインでも最も古いロマネスクの教会で、10世紀のもの。係の女性が説明してくれるが、発音がはっきりしないうえに石壁で声が反響してほとんど聞き取れなかった。 知らずに祭壇の写真を一枚撮ってしまったが、堂内は撮影禁止だった。 また断崖絶壁に挟まれた山道を走ってSantillana del Marへ。 途中のドライブインのような店に寄ってCorbataという名物のパイ菓子を一箱買ってくれた。店は非常に混んでいて、入店した時にはレジに長い列ができていた。 Santillana del MarではColegiataはミサ中で入れず。村を散策するが「スペインで最も美しい村」と言われたことですっかり観光化されてしまって、ホテル、レストラン、土産物店などが連なり、人出も多くてそんなに美しいとは思えない。違う時期に来れば印象は全く異なるのかもしれないが。 そこから一路帰途へ。Liderlang前で別れる予定だったが、私たちのアパートの近くまで送ってくれた。路上だったのでゆっくりお別れをすることはできなかったが、お礼を言い、来年日本に旅行するときには案内するので必ず連絡をくれるように、と伝えて別れた。 さすがに少し疲れたが、押しつけがましくなく、おしゃべりもひっきりなしということもなく、気持ちの良い夫婦と付き合うことができて、楽しく充実した一日だった。 por Andrés退職者夫婦の旅と日常(スペイン・旅・留学・巡礼・映画・思索・本・・・)