6時半起床。部屋でホテル提供のコーヒーを飲む。

8時過ぎに外出。出がけにホテルのフロントでバスルームの排水口から水が逆流する件を伝える。掃除のときに修理し、改善できなかったら部屋を替えるので外出から帰った時にフロントに寄ってくれとのこと。ベッドサイドの電灯は今朝はなぜか点いた。洗面所のコンセントはホテル備え付けのドライヤーはちゃんと動くのに、持参のは動かない。持参のものは他のコンセントでは使えるので、相性なのだろうか。とにかく排水口の件が解決すればよい。

P4096044道路の向こうに見えるMR.BROWN Caféで朝食。サンドウィッチとコーヒー、紅茶。どうということもないコーヒーショップの朝食だが、量が少し多い。

MRTで士林まで行き、そこからバスで故宮博物院へ向かう。途中に「士林官邸」というバス停があったので調べてみると、ここは総統官邸で蒋介石。宋美齢夫妻も住んでいたところ。見学できるようだが、今日は月曜日で閉館。

故宮博物院でバスを降りると、バス停の前には創価学会の会館がある。創価学会、どこから巨額の資金が出てくるのだろう。

P4096050少し坂を上ったところに故宮博物院がある。P4096051真正面から登ると日向を歩くことになるが、脇には緑陰の道が整備されているので気持ちよく歩くことができる。昨日よりさらに温度が上がっているとはいっても、高雄にいたころと比べるとまだ涼しいが、日向を歩かずに済むのはありがたい。

入場券を買い、入ろうとすると飲み物は預けてくるようにとのこと。

入場してまず1階を観る。書画の展示。3000年にわたる中国の公文書の一部も展示されている。記録を残すことに熱心な国、不都合な記録を消し去ることに躊躇しない国、記録を平気で改ざんする国。様々だ。

次に3階を観る。青銅器と玉石を展示。P4096056P4096060ここの名宝と言われる青銅器の「毛公鼎」と「宗周鐘」が特別扱いで並んで展示してある。ここには参観者が集まっているが、すぐ近くまで寄ってじっくり見ることができる。

P4096064P4096068さらにここで最も有名な翡翠彫刻の「翠玉白菜」と瑪瑙の「肉形石」の展示室には列ができている。しかし団体客の列ですぐに行ってしまったのでゆっくり見学できるようになる。肉は染色されてまさに皮付き豚肉の角煮にしか見えず食欲をそそる。白菜は一切染色せずに自然の色を生かして彫刻したもので、早朝に収穫したばかりのようなみずみずしさ。

2階は陶磁器。青で文様を描いたものが多いが、中に紅色や茶系のものなど、ちょっと魅力的で珍しい色合いのもある。P4096124P4096126しかし一番気に入ったのは白磁の瓶と椀。美しい白に薄く文様が描かれている。

時近くになってしまったので見学は一旦切り上げて食事にする。「故宮晶華」というレストランが敷地内にあるので行ってみる。ここで「国寶宴」というメニューをとりたいと思っていたのだが、ネットで調べたら予約が必要だとか2階の個室だけで供されるとかなっていてあきらめていた。しかし入店してみるとメニューにある。ただし値段は1人分3,800NT$+10%で日本円では17,000円ほどと高い。しかし二度と来ないだろうし一人分を二人で分けられるということなので注文する。

P4096082メニューを説明した立派な冊子がもらえる。片面は中国語で片面が日本語。このメニューの一番の売りは故宮収蔵の国宝を模した料理。

お茶は菊茶とプーアール茶を注文。さらに鉄観音茶も供される。

P4096084最初に「翠玉白菜」。外見もよく模してあるし、味もいい。

P4096089オードブル6品は、ホタテ、ブロッコリー、カラスミ、豚肉の皮、エビ、アワビ。

P4096097「肉形石」は、本物(国宝)の方が美味しそうに見えるかもしれない。料理も美味しいのだが。

P4096099鷄手羽先のもち米詰め。ちょっと皮が固いが味は良い。

P4096100青銅器の「弦紋鼎」を模した陶器に入ったスープ。鶏肉、ウズラの卵、ホタテ、ナマコ、アワビなどを具としたもの。普段はナマコなど絶対に口にしないのだが、こんな時は食べてしまう。

P4096102ガチョウの肉入り春巻き。土台に使われているのは干し豆腐。ガチョウは初めてだが鶏肉とそんなに違わない。

P4096104「白玉錦茘枝」。苦瓜とエビのすり身。苦瓜はやっぱり苦い。

P4096107デザートは7品。宝物を並べたイメージだそうだ。

P4096105「毛公鼎」を模した氷の器にフルーツが盛られている。

味もだが、何よりも見た目で楽しませてくれる料理の数々だった。

二人で食べてちょうど良い分量。2時間かけての食事になった。

第二展示場に行ってみるが、閉館中。図書館は開いていて、入口のコーナーに故宮博物院の歴史を写真でたどった展示がある。ここの歴史が少し分かった。

本館に戻り再入場して白菜、肉をあらためて観る。食べた後ではまたひとしお。さらに気に入った白磁をもう一度観る。

自宅土産用に白菜のレプリカを買う。4時半を過ぎたので引き上げることに。来た時と逆のコースで帰途に。

20180409ぜんざいホテル最寄りの駅から反対方向に少し歩き、「雙連團仔湯」という店で白玉ぜんざいのようなものを食べる。量が多かったが食べきれた。沖縄ぜんざいに近い感じ。

駅に戻り、中山地下街を歩いてみる。商店が並んでいるが人通りはあまり多くない。左側には1軒の書店が長く続き、右側にはマッサージ店が何軒も並んでいる。P4096145商店が終わったところで片側の壁に鏡が貼られた広場のような部分があり、高校生ぐらいの男女がダンスの練習をしている。公認された場所で、こうした寛容さは日本よりも文化的な気がする。

P4096146中山駅で地上に出ると、そこには三越がある。明朝のパンを買おうと地下食品街に行ってみると、あったのはDonQ。つまらないので買わずに帰る。P4096147ホテルに向かって歩くと、古い建物を改装した映画センターがある。

ホテルの中にあるケーキ屋にパンも売っていたので、少し買って帰る。

フロントに寄って今朝伝えた排水口の件をたずねると、修理ができているとのこと。部屋を越さずに済んだ。

P4096149部屋に入るとテーブルに果物が置いてある。何もメッセージはないが、迷惑料と言うことだろう。喜んで夕食代わりと明朝のデザートにしよう。

今日も少し気温が高くなったが、まだ湿度が低く爽やか。博物院の中は冷房が効いて少し寒いほどだった。

por Andrés

Andrés台湾旅行6時半起床。部屋でホテル提供のコーヒーを飲む。8時過ぎに外出。出がけにホテルのフロントでバスルームの排水口から水が逆流する件を伝える。掃除のときに修理し、改善できなかったら部屋を替えるので外出から帰った時にフロントに寄ってくれとのこと。ベッドサイドの電灯は今朝はなぜか点いた。洗面所のコンセントはホテル備え付けのドライヤーはちゃんと動くのに、持参のは動かない。持参のものは他のコンセントでは使えるので、相性なのだろうか。とにかく排水口の件が解決すればよい。道路の向こうに見えるMR.BROWN Caféで朝食。サンドウィッチとコーヒー、紅茶。どうということもないコーヒーショップの朝食だが、量が少し多い。MRTで士林まで行き、そこからバスで故宮博物院へ向かう。途中に「士林官邸」というバス停があったので調べてみると、ここは総統官邸で蒋介石。宋美齢夫妻も住んでいたところ。見学できるようだが、今日は月曜日で閉館。故宮博物院でバスを降りると、バス停の前には創価学会の会館がある。創価学会、どこから巨額の資金が出てくるのだろう。少し坂を上ったところに故宮博物院がある。真正面から登ると日向を歩くことになるが、脇には緑陰の道が整備されているので気持ちよく歩くことができる。昨日よりさらに温度が上がっているとはいっても、高雄にいたころと比べるとまだ涼しいが、日向を歩かずに済むのはありがたい。入場券を買い、入ろうとすると飲み物は預けてくるようにとのこと。入場してまず1階を観る。書画の展示。3000年にわたる中国の公文書の一部も展示されている。記録を残すことに熱心な国、不都合な記録を消し去ることに躊躇しない国、記録を平気で改ざんする国。様々だ。次に3階を観る。青銅器と玉石を展示。ここの名宝と言われる青銅器の「毛公鼎」と「宗周鐘」が特別扱いで並んで展示してある。ここには参観者が集まっているが、すぐ近くまで寄ってじっくり見ることができる。さらにここで最も有名な翡翠彫刻の「翠玉白菜」と瑪瑙の「肉形石」の展示室には列ができている。しかし団体客の列ですぐに行ってしまったのでゆっくり見学できるようになる。肉は染色されてまさに皮付き豚肉の角煮にしか見えず食欲をそそる。白菜は一切染色せずに自然の色を生かして彫刻したもので、早朝に収穫したばかりのようなみずみずしさ。2階は陶磁器。青で文様を描いたものが多いが、中に紅色や茶系のものなど、ちょっと魅力的で珍しい色合いのもある。しかし一番気に入ったのは白磁の瓶と椀。美しい白に薄く文様が描かれている。時近くになってしまったので見学は一旦切り上げて食事にする。「故宮晶華」というレストランが敷地内にあるので行ってみる。ここで「国寶宴」というメニューをとりたいと思っていたのだが、ネットで調べたら予約が必要だとか2階の個室だけで供されるとかなっていてあきらめていた。しかし入店してみるとメニューにある。ただし値段は1人分3,800NT$+10%で日本円では17,000円ほどと高い。しかし二度と来ないだろうし一人分を二人で分けられるということなので注文する。メニューを説明した立派な冊子がもらえる。片面は中国語で片面が日本語。このメニューの一番の売りは故宮収蔵の国宝を模した料理。お茶は菊茶とプーアール茶を注文。さらに鉄観音茶も供される。最初に「翠玉白菜」。外見もよく模してあるし、味もいい。オードブル6品は、ホタテ、ブロッコリー、カラスミ、豚肉の皮、エビ、アワビ。「肉形石」は、本物(国宝)の方が美味しそうに見えるかもしれない。料理も美味しいのだが。鷄手羽先のもち米詰め。ちょっと皮が固いが味は良い。青銅器の「弦紋鼎」を模した陶器に入ったスープ。鶏肉、ウズラの卵、ホタテ、ナマコ、アワビなどを具としたもの。普段はナマコなど絶対に口にしないのだが、こんな時は食べてしまう。ガチョウの肉入り春巻き。土台に使われているのは干し豆腐。ガチョウは初めてだが鶏肉とそんなに違わない。「白玉錦茘枝」。苦瓜とエビのすり身。苦瓜はやっぱり苦い。デザートは7品。宝物を並べたイメージだそうだ。「毛公鼎」を模した氷の器にフルーツが盛られている。味もだが、何よりも見た目で楽しませてくれる料理の数々だった。二人で食べてちょうど良い分量。2時間かけての食事になった。第二展示場に行ってみるが、閉館中。図書館は開いていて、入口のコーナーに故宮博物院の歴史を写真でたどった展示がある。ここの歴史が少し分かった。本館に戻り再入場して白菜、肉をあらためて観る。食べた後ではまたひとしお。さらに気に入った白磁をもう一度観る。自宅土産用に白菜のレプリカを買う。4時半を過ぎたので引き上げることに。来た時と逆のコースで帰途に。ホテル最寄りの駅から反対方向に少し歩き、「雙連團仔湯」という店で白玉ぜんざいのようなものを食べる。量が多かったが食べきれた。沖縄ぜんざいに近い感じ。駅に戻り、中山地下街を歩いてみる。商店が並んでいるが人通りはあまり多くない。左側には1軒の書店が長く続き、右側にはマッサージ店が何軒も並んでいる。商店が終わったところで片側の壁に鏡が貼られた広場のような部分があり、高校生ぐらいの男女がダンスの練習をしている。公認された場所で、こうした寛容さは日本よりも文化的な気がする。中山駅で地上に出ると、そこには三越がある。明朝のパンを買おうと地下食品街に行ってみると、あったのはDonQ。つまらないので買わずに帰る。ホテルに向かって歩くと、古い建物を改装した映画センターがある。ホテルの中にあるケーキ屋にパンも売っていたので、少し買って帰る。フロントに寄って今朝伝えた排水口の件をたずねると、修理ができているとのこと。部屋を越さずに済んだ。部屋に入るとテーブルに果物が置いてある。何もメッセージはないが、迷惑料と言うことだろう。喜んで夕食代わりと明朝のデザートにしよう。今日も少し気温が高くなったが、まだ湿度が低く爽やか。博物院の中は冷房が効いて少し寒いほどだった。por Andrés退職者夫婦の旅と日常(スペイン・旅・留学・巡礼・映画・思索・本・・・)