映画「ニューヨーク公共図書館 エクス・リブリス」
ニューヨーク公共図書館の活動を追ったドキュメンタリー。「市立」ではなく「公共」となっているのは、運営が独立法人というだけでなく、財政も市が半分、寄付が半分だから。
映画は図書館の様々な活動を紹介する。一般的な図書館活動から、子どもへの読み聞かせ、コンピュータ―講座、音楽、絵画、舞踊などの芸術活動、さらにはWiFi機器の貸し出し、職業紹介などまで、それは図書館というだけでなく公民館や地域センターと言ってもいいほど広がっている。また運営を担う理事たちや館員たちの会議の様子も描いている。そこから見えるのは規模が違うとは言え、日本のほとんどの図書館が抱えているだろうものと共通する課題だ。市の財政を理由とした運営費の削減。デジタル化への対応。ホームレスをはじめとした本来の図書館利用とは違う目的での入館(寝る場所、休憩場所、勉強部屋代わり等)。ベストセラー本を揃えて来館者を増やすか、後世に残すべき本を購入するか。映画の中でこうした問題が討議され、解決策が見出されるものもあるが、引き続きの課題とされるものも多い。
春から岩波ホールで公開され、各地で上映されている。205分間にわたって、図書館周辺の街の日常を少しずつ挟みながら、業務を丹念に映し出しているもので、さすがに途中でうとうとしてしまうこともあった。しかし図書館関係者はもちろん、文化行政に携わる者、書物や文化に興味のある人には観る価値のある作品だ。
https://dosperegrinos.net/2019/10/16/%e6%98%a0%e7%94%bb%e3%80%8c%e3%83%8b%e3%83%a5%e3%83%bc%e3%83%a8%e3%83%bc%e3%82%af%e5%85%ac%e5%85%b1%e5%9b%b3%e6%9b%b8%e9%a4%a8%e3%80%80%e3%82%a8%e3%82%af%e3%82%b9%e3%83%bb%e3%83%aa%e3%83%96%e3%83%aa//images/2019/10/37604bcf06c40f73e2686622a7e71fb5-700x875.jpg/images/2019/10/37604bcf06c40f73e2686622a7e71fb5-150x150.jpg映画・テレビ書籍・雑誌ニューヨーク公共図書館の活動を追ったドキュメンタリー。「市立」ではなく「公共」となっているのは、運営が独立法人というだけでなく、財政も市が半分、寄付が半分だから。 映画は図書館の様々な活動を紹介する。一般的な図書館活動から、子どもへの読み聞かせ、コンピュータ―講座、音楽、絵画、舞踊などの芸術活動、さらにはWiFi機器の貸し出し、職業紹介などまで、それは図書館というだけでなく公民館や地域センターと言ってもいいほど広がっている。また運営を担う理事たちや館員たちの会議の様子も描いている。そこから見えるのは規模が違うとは言え、日本のほとんどの図書館が抱えているだろうものと共通する課題だ。市の財政を理由とした運営費の削減。デジタル化への対応。ホームレスをはじめとした本来の図書館利用とは違う目的での入館(寝る場所、休憩場所、勉強部屋代わり等)。ベストセラー本を揃えて来館者を増やすか、後世に残すべき本を購入するか。映画の中でこうした問題が討議され、解決策が見出されるものもあるが、引き続きの課題とされるものも多い。 春から岩波ホールで公開され、各地で上映されている。205分間にわたって、図書館周辺の街の日常を少しずつ挟みながら、業務を丹念に映し出しているもので、さすがに途中でうとうとしてしまうこともあった。しかし図書館関係者はもちろん、文化行政に携わる者、書物や文化に興味のある人には観る価値のある作品だ。Andrés andres@nifty.comAdministratorDos Peregrinos
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