以前にも何度か記したことだが、日本の北朝鮮化が最近はより一層明白になってきている。
森友や加計をめぐる動きで、もちろん首相などが「お友だち」の利益のために動くなどは許されることではない。しかしそれだけならばどこででも見られる汚職でしかない。ところが今回は、事態がはるかに深刻になっていることが明らかになった。政府に都合の悪い文書が出てきたら「怪文書」だと強弁する。調査を求められると、はじめから発見できないような調べ方を採って「存在を確認できなかった」と言う。文書の存在を証言する人物が出てくると政府機関紙(読売新聞)を使って社会的に葬ろうとしたり恫喝を加えたりする。野党が証人喚問を要求しても応じない。政府が決めたい法案(共謀罪)はまともな審議もせずに採決を強行し、国会をさっさと閉じてしまう。法案についても森友・加計問題などについてもまともな説明をしなかったのに、国会閉会直後の安倍首相は記者会見では「丁寧な説明をする」などと、これまでも機密保護法や集団的自衛権などの際に繰り返してきた嘘を繰り返す。さらに野党が法案の閉会中審査を要求すると、「国会が判断すること」と逃げる。そのくせ憲法改正問題では、突然「9条に第三項」を付け加えるなどと、国会の発議権に介入する。
一方、自民党はと言うと自民党の憲法改正案にはないことを突然言い出した安倍に異議を唱えることもなく盲従して行く。その前には自分たちで決めた総裁任期を安倍のために延長して隷従の姿勢を示す。
北朝鮮の現状は戦前戦中の日本に酷似している。安倍たちが戦前回帰を目指しているのだから、その成果として日本が北朝鮮化するのは当然の成り行きだろう。今回は前川氏などを社会的に抹殺しようとして失敗したが、次回は成功するだろう。さらに次には社会的にだけでなく肉体的にも抹殺するのだろう。共謀罪などはそのためにこそあるのだろうから。
今日は沖縄の慰霊の日。安倍は式典に参列して、これまで何度も繰り返してきた嘘を重ねた。騙されたがっている日本人は、まだまだ騙されたがるのだろうか。今の生活が曲がりなりにも安楽だからと問題から目を背け続けるのだろうか。処理不能の廃棄物が増え続けても今の便利さのために原発を容認し、返済不能の赤字が増え続けても今の経済を維持するために財政出動を容認し、出口を見つけ出すことができなくとも日銀の政策を支持し、沖縄を不当に差別していても自分の近くに基地が来なければ政府の沖縄政策を批判しない。そうして問題を先送りして破滅への道を歩むのだろうか。戦前の日本が、敗北を直視することなく敗戦への道を突き進んだように。
国会は、安倍に隷属する自民・公明・維新、裁判所は政府の意思に反する判決を絶対に出すことのない最高裁と、三権分立は形式だけしか存在しない。唯一残されている合法的な手段は選挙なのだろうが、今日からはじまった都議選も安倍に限りなく近い小池知事の「都民ファーストの会」と自民党とが第一党を争うようだ。豊洲の安全問題など小池知事にとっては自己の権力強化の手段以上のものではないのは明白なのに、小池劇場に踊り踊らされる人々。人々の安全を第一に考えるなら、豊洲の安全性確認と同じように原発の問題を検証しなければならないのに、安全神話を振りまき続けてきた自己の立場を小池知事は寸分たりとも変更してはいないにもかかわらず、小池人気にあやかろうとする人々。
半数の人々が安倍を支持していないのが唯一の救いか。
por Andrés
Andrés政治・経済・国際以前にも何度か記したことだが、日本の北朝鮮化が最近はより一層明白になってきている。 森友や加計をめぐる動きで、もちろん首相などが「お友だち」の利益のために動くなどは許されることではない。しかしそれだけならばどこででも見られる汚職でしかない。ところが今回は、事態がはるかに深刻になっていることが明らかになった。政府に都合の悪い文書が出てきたら「怪文書」だと強弁する。調査を求められると、はじめから発見できないような調べ方を採って「存在を確認できなかった」と言う。文書の存在を証言する人物が出てくると政府機関紙(読売新聞)を使って社会的に葬ろうとしたり恫喝を加えたりする。野党が証人喚問を要求しても応じない。政府が決めたい法案(共謀罪)はまともな審議もせずに採決を強行し、国会をさっさと閉じてしまう。法案についても森友・加計問題などについてもまともな説明をしなかったのに、国会閉会直後の安倍首相は記者会見では「丁寧な説明をする」などと、これまでも機密保護法や集団的自衛権などの際に繰り返してきた嘘を繰り返す。さらに野党が法案の閉会中審査を要求すると、「国会が判断すること」と逃げる。そのくせ憲法改正問題では、突然「9条に第三項」を付け加えるなどと、国会の発議権に介入する。 一方、自民党はと言うと自民党の憲法改正案にはないことを突然言い出した安倍に異議を唱えることもなく盲従して行く。その前には自分たちで決めた総裁任期を安倍のために延長して隷従の姿勢を示す。 北朝鮮の現状は戦前戦中の日本に酷似している。安倍たちが戦前回帰を目指しているのだから、その成果として日本が北朝鮮化するのは当然の成り行きだろう。今回は前川氏などを社会的に抹殺しようとして失敗したが、次回は成功するだろう。さらに次には社会的にだけでなく肉体的にも抹殺するのだろう。共謀罪などはそのためにこそあるのだろうから。 今日は沖縄の慰霊の日。安倍は式典に参列して、これまで何度も繰り返してきた嘘を重ねた。騙されたがっている日本人は、まだまだ騙されたがるのだろうか。今の生活が曲がりなりにも安楽だからと問題から目を背け続けるのだろうか。処理不能の廃棄物が増え続けても今の便利さのために原発を容認し、返済不能の赤字が増え続けても今の経済を維持するために財政出動を容認し、出口を見つけ出すことができなくとも日銀の政策を支持し、沖縄を不当に差別していても自分の近くに基地が来なければ政府の沖縄政策を批判しない。そうして問題を先送りして破滅への道を歩むのだろうか。戦前の日本が、敗北を直視することなく敗戦への道を突き進んだように。 国会は、安倍に隷属する自民・公明・維新、裁判所は政府の意思に反する判決を絶対に出すことのない最高裁と、三権分立は形式だけしか存在しない。唯一残されている合法的な手段は選挙なのだろうが、今日からはじまった都議選も安倍に限りなく近い小池知事の「都民ファーストの会」と自民党とが第一党を争うようだ。豊洲の安全問題など小池知事にとっては自己の権力強化の手段以上のものではないのは明白なのに、小池劇場に踊り踊らされる人々。人々の安全を第一に考えるなら、豊洲の安全性確認と同じように原発の問題を検証しなければならないのに、安全神話を振りまき続けてきた自己の立場を小池知事は寸分たりとも変更してはいないにもかかわらず、小池人気にあやかろうとする人々。 半数の人々が安倍を支持していないのが唯一の救いか。 por Andrés退職者夫婦の旅と日常(スペイン・旅・留学・巡礼・映画・思索・本・・・)