8時ごろ起床。朝から曇りでいつ降りだしてもおかしくない空模様。天気予報では一日中曇りで湿度が高い。これまでずっと長袖で過ごしてきたが、曇りで湿気があるのならと半袖にする。少し肌寒く感じることもあったが、この服装で今日は心地よく過ごせた。

9時半ごろに出かけ、歩いて5分ほどの広場のBarで朝食。

クロワッサン、ボージョ、カフェコンレーチャ、テコンレーチェ。クロワッサンはカスタードクリームが少し練りこんである。ボージョは砂糖の少しかかったコッペパンを二つに切り、バターを塗ってあるもの。これが思いのほかおいしい。その後お菓子屋さんをのぞいた時に何軒もで同じものを見かけたので、これがこの地方の名物なのだろうか。名前はどこにも出ていないが。

Turismoに行き、昨日もらった地図にあるBillete Únicoという博物館2館券を買う。Museo de la Paz de Gernikaの5ユーロとMuseo Euskal Herriaの3ユーロが合わせて4.5ユーロという奇妙な価格設定の券。明日はDonostia(San Sebastian)に行くので交通手段を聞く。直通のものはなく、電車で昨日の逆を行く経路を教えてくれ、時刻表もくれた。

Museo de la Paz de Gernikaに行く。ゲルニカは約30年ぶりだが、以前はこれはなかったと思う。戦争の無意味さと平和の大切さを様々な角度から展示し、当然ゲルニカ爆撃の様子も展示してある。

また爆撃当日の民家の室内を再現し、音と光で爆撃を少しばかり体感できるようになっている。長いものだったが、スペイン戦争の証言を集めたビデオも上映されていて、戦争で家族、友人、隣人が両陣営に分かれて戦った悲惨さや、フランスなどで難民となった人々の境遇なども語られていた。

次に行ったMuseo Euskal HerriaはGernikaの歴史や民俗を展示したもの。私にはそんなに興味深いものではない。

Casa de Juntas y Árbol de Gernikaへ。

ゲルニカの木は古いものは、当然だが30年前と同様に庭の一角で列柱に囲まれて保存されている。新しい樫の木はまだそんなに大きくなってはいない。

議事堂内は記憶があいまいだが、議場とロビーが公開されていて、修復したのか非常に新しく見えた。14時閉館なので少し急ぎ足になった。

昨夜ピンチョスを食べた広場の方に行き、昼食場所を探す。一通りレストランなどのメニューを見て歩き、Pimiento de Gernikaというのがあった店に決める。Menú del díaで、一皿目はPimiento de Gernikaとタラのクレープ。二皿目はHamburguesaとPimiento relleno。ワインと水。デザートはクワハーダとケーキ。Pimiento de Gernikaは辛くないシシトウを焼いて岩塩を振ったもの。単純だがおいしい。タラのクレープはタラをクレープ巻きにしてテンプラにしてマヨネーズソースをかけたもの。おいしいが重い。クワハーダは市販のものでケーキもおそらく市販。一人10ユーロなので多くは望めないが、悪くはなかった。

ホテルに戻って1時間昼寝。

午後はまずハイアライの競技場をのぞいてみる。

子供たちが4人、練習をしている。どんなゲームなのかがわからないので、少し見ただけで出てきた。

次は、Astra工場にある防空壕。工場の建物に着いて、入口を入るとBarがあって数人の客がいる。防空壕の場所を尋ねると青年が外まで連れて行ってくれ、防空壕を示してくれる。工場はほかの人に確認してくれたが、見学はできないそうだ。

防空壕はコンクリート製の半鉛管状で中に入れたが、Santanderのもののように仕切りがあって爆風が吹き込むのを防ぐような造りではなかった。

防空壕を出て次にどこに行こうかと地図を見ていると、若い女性が近づいてきて「Can I help you? 日本の方ですか?」と話しかけてくる。San Sebastianで日本語を習い、姉妹都市の丸亀に家族で旅行したことがあるそうだ。バスク語は日本語と発音が似ているので習ってみたそうだ。最近はやっていないのでと言っていたが、簡単なことしか話せないが結構きれいな日本語だった。これからどこに行くのかと聞かれたのでIglesiaだと言うと地図で道順を教えてくれ、別れの挨拶をして行った。また日本に来てと言っておいた。

Iglesia de Santa Maríaは中は特筆するものはない。

団体客がいてうるさかったが、出て行ったあとオルガンの練習中だったので、少しの間曲の演奏が始まらないか待ってみた。18時30分の閉館時間になったので出る。

ピカソのゲルニカのタイル絵を見に行く。本物をMadridで見ているので野ざらしで少し傷みの見えるここの「ゲルニカ」は少し寂しい。「ゲルニカ」をゲルニカへという声はもうないのだろうか。

脇の急坂を上って公園へ。ヘンリー・ムーアの作品があるが、あとはごく普通の町の中の緑の憩いの場。

公園内に坂道を下り、Iglesiaの裏手を通って食事をした広場の上の方にあるEscuela Púbricaに囲まれた広場にあるはずの防空壕を探す。突き当りのガラス張りのBarの横に防空壕の説明版があり、それを読んでいたら通りかかった人が防空壕の入口は中のトイレの方だと教えてくれた。入ってみると確かにトイレの方に防空壕への矢印がある。矢印に沿って進むとおばあさんたちがトランプをしている部屋の一角に防空壕の入口があった。

しかしここは奥行きが3mほどしかなく、これでは10人程度しか避難できないのではと思う。

ところがトイレに行ってみると、現在はトイレだが形は防空壕のままで、しかも奥行きは10mはある。これが防空壕のもとの大きさだったのだ。

Mercadoを通りがかったら入口が開いていたので入ってみる。

 

小規模な円形のMercadoで7時だが何軒かはまだ営業していた。その外側にも屋根のついた部分があるが、おそらく月曜日にはここで市が開かれるのだろう。今日は子供たちの遊び場。

町はずれの公園が地図に示された最後の見学場所。途中のケーキ屋で休憩。

公園は小さなもので、鉄製のオブジェがあるだけ。線路の反対側に川が流れているはずなので行ってみることにして線路沿いを歩くと、小さな無人駅がある。切符の自動販売機もあるのでここからも乗車可能。ここの鉄道は駅間が非常に長かったが、Gernika市内には3つも駅があって1kmも離れていない。

歩道橋を渡って線路の反対側に出るとサッカー練習場がある。きれいな芝生のコートで2人が練習していた。町の中心から10分も歩かないで郊外に出てしまうほど、Gernikaはやはり小さな町だ。川があるが、流れはほとんどなく水もきれいではない。10~20cmほどの魚が泳いでいる。誰も釣りはしていない。川沿いの道を進むと駅の手前で市街地に戻る。

Barの広場に行くと、昨夜以上の大変な人出。金曜日だからか。

ホテルで教えられたもう一軒のBarに入ってワインとAgua con gasにピンチョスはPulpoとオリーブ。タコは程よい硬さでおいしい。私には去年のMelidaのタコが一番まずいように思える。

もう一軒のCerbeseríaへ入ってみる。カウンターにあった品を何か訊ねるとポテトだというので注文してみると、中皿いっぱいに入れてくれる。ほんの少しで良かったのに。

ここでもワインとAgua con gas。Cerveseríaだがビールを飲んでいる人はほとんどいない。みんなワイン。一時はスペイン人もビールばかり飲んでいたのに。健康志向のゆえか、それとも今日は涼しいせいか。

10時過ぎにホテルに戻りシャワー、日記。今夜も1時過ぎになってしまった。

por Andrés

/images/2016/07/P70860801-644x430.jpg/images/2016/07/P70860801-150x150.jpgAndrésスペイン旅行8時ごろ起床。朝から曇りでいつ降りだしてもおかしくない空模様。天気予報では一日中曇りで湿度が高い。これまでずっと長袖で過ごしてきたが、曇りで湿気があるのならと半袖にする。少し肌寒く感じることもあったが、この服装で今日は心地よく過ごせた。 9時半ごろに出かけ、歩いて5分ほどの広場のBarで朝食。 クロワッサン、ボージョ、カフェコンレーチャ、テコンレーチェ。クロワッサンはカスタードクリームが少し練りこんである。ボージョは砂糖の少しかかったコッペパンを二つに切り、バターを塗ってあるもの。これが思いのほかおいしい。その後お菓子屋さんをのぞいた時に何軒もで同じものを見かけたので、これがこの地方の名物なのだろうか。名前はどこにも出ていないが。 Turismoに行き、昨日もらった地図にあるBillete Únicoという博物館2館券を買う。Museo de la Paz de Gernikaの5ユーロとMuseo Euskal Herriaの3ユーロが合わせて4.5ユーロという奇妙な価格設定の券。明日はDonostia(San Sebastian)に行くので交通手段を聞く。直通のものはなく、電車で昨日の逆を行く経路を教えてくれ、時刻表もくれた。 Museo de la Paz de Gernikaに行く。ゲルニカは約30年ぶりだが、以前はこれはなかったと思う。戦争の無意味さと平和の大切さを様々な角度から展示し、当然ゲルニカ爆撃の様子も展示してある。 また爆撃当日の民家の室内を再現し、音と光で爆撃を少しばかり体感できるようになっている。長いものだったが、スペイン戦争の証言を集めたビデオも上映されていて、戦争で家族、友人、隣人が両陣営に分かれて戦った悲惨さや、フランスなどで難民となった人々の境遇なども語られていた。 次に行ったMuseo Euskal HerriaはGernikaの歴史や民俗を展示したもの。私にはそんなに興味深いものではない。 Casa de Juntas y Árbol de Gernikaへ。 ゲルニカの木は古いものは、当然だが30年前と同様に庭の一角で列柱に囲まれて保存されている。新しい樫の木はまだそんなに大きくなってはいない。 議事堂内は記憶があいまいだが、議場とロビーが公開されていて、修復したのか非常に新しく見えた。14時閉館なので少し急ぎ足になった。 昨夜ピンチョスを食べた広場の方に行き、昼食場所を探す。一通りレストランなどのメニューを見て歩き、Pimiento de Gernikaというのがあった店に決める。Menú del díaで、一皿目はPimiento de Gernikaとタラのクレープ。二皿目はHamburguesaとPimiento relleno。ワインと水。デザートはクワハーダとケーキ。Pimiento de Gernikaは辛くないシシトウを焼いて岩塩を振ったもの。単純だがおいしい。タラのクレープはタラをクレープ巻きにしてテンプラにしてマヨネーズソースをかけたもの。おいしいが重い。クワハーダは市販のものでケーキもおそらく市販。一人10ユーロなので多くは望めないが、悪くはなかった。 ホテルに戻って1時間昼寝。 午後はまずハイアライの競技場をのぞいてみる。 子供たちが4人、練習をしている。どんなゲームなのかがわからないので、少し見ただけで出てきた。 次は、Astra工場にある防空壕。工場の建物に着いて、入口を入るとBarがあって数人の客がいる。防空壕の場所を尋ねると青年が外まで連れて行ってくれ、防空壕を示してくれる。工場はほかの人に確認してくれたが、見学はできないそうだ。 防空壕はコンクリート製の半鉛管状で中に入れたが、Santanderのもののように仕切りがあって爆風が吹き込むのを防ぐような造りではなかった。 防空壕を出て次にどこに行こうかと地図を見ていると、若い女性が近づいてきて「Can I help you? 日本の方ですか?」と話しかけてくる。San Sebastianで日本語を習い、姉妹都市の丸亀に家族で旅行したことがあるそうだ。バスク語は日本語と発音が似ているので習ってみたそうだ。最近はやっていないのでと言っていたが、簡単なことしか話せないが結構きれいな日本語だった。これからどこに行くのかと聞かれたのでIglesiaだと言うと地図で道順を教えてくれ、別れの挨拶をして行った。また日本に来てと言っておいた。 Iglesia de Santa Maríaは中は特筆するものはない。 団体客がいてうるさかったが、出て行ったあとオルガンの練習中だったので、少しの間曲の演奏が始まらないか待ってみた。18時30分の閉館時間になったので出る。 ピカソのゲルニカのタイル絵を見に行く。本物をMadridで見ているので野ざらしで少し傷みの見えるここの「ゲルニカ」は少し寂しい。「ゲルニカ」をゲルニカへという声はもうないのだろうか。 脇の急坂を上って公園へ。ヘンリー・ムーアの作品があるが、あとはごく普通の町の中の緑の憩いの場。 公園内に坂道を下り、Iglesiaの裏手を通って食事をした広場の上の方にあるEscuela Púbricaに囲まれた広場にあるはずの防空壕を探す。突き当りのガラス張りのBarの横に防空壕の説明版があり、それを読んでいたら通りかかった人が防空壕の入口は中のトイレの方だと教えてくれた。入ってみると確かにトイレの方に防空壕への矢印がある。矢印に沿って進むとおばあさんたちがトランプをしている部屋の一角に防空壕の入口があった。 しかしここは奥行きが3mほどしかなく、これでは10人程度しか避難できないのではと思う。 ところがトイレに行ってみると、現在はトイレだが形は防空壕のままで、しかも奥行きは10mはある。これが防空壕のもとの大きさだったのだ。 Mercadoを通りがかったら入口が開いていたので入ってみる。   小規模な円形のMercadoで7時だが何軒かはまだ営業していた。その外側にも屋根のついた部分があるが、おそらく月曜日にはここで市が開かれるのだろう。今日は子供たちの遊び場。 町はずれの公園が地図に示された最後の見学場所。途中のケーキ屋で休憩。 公園は小さなもので、鉄製のオブジェがあるだけ。線路の反対側に川が流れているはずなので行ってみることにして線路沿いを歩くと、小さな無人駅がある。切符の自動販売機もあるのでここからも乗車可能。ここの鉄道は駅間が非常に長かったが、Gernika市内には3つも駅があって1kmも離れていない。 歩道橋を渡って線路の反対側に出るとサッカー練習場がある。きれいな芝生のコートで2人が練習していた。町の中心から10分も歩かないで郊外に出てしまうほど、Gernikaはやはり小さな町だ。川があるが、流れはほとんどなく水もきれいではない。10~20cmほどの魚が泳いでいる。誰も釣りはしていない。川沿いの道を進むと駅の手前で市街地に戻る。 Barの広場に行くと、昨夜以上の大変な人出。金曜日だからか。 ホテルで教えられたもう一軒のBarに入ってワインとAgua con gasにピンチョスはPulpoとオリーブ。タコは程よい硬さでおいしい。私には去年のMelidaのタコが一番まずいように思える。 もう一軒のCerbeseríaへ入ってみる。カウンターにあった品を何か訊ねるとポテトだというので注文してみると、中皿いっぱいに入れてくれる。ほんの少しで良かったのに。 ここでもワインとAgua con gas。Cerveseríaだがビールを飲んでいる人はほとんどいない。みんなワイン。一時はスペイン人もビールばかり飲んでいたのに。健康志向のゆえか、それとも今日は涼しいせいか。 10時過ぎにホテルに戻りシャワー、日記。今夜も1時過ぎになってしまった。 por Andrés退職者夫婦の旅と日常(スペイン・旅・留学・巡礼・映画・思索・本・・・)